今回は、証券金融業大手「日本証券金融(8511)」の2027年3月期 第1四半期決算について、継続チェックの観点から確認していきます。
所長ダル








① 会社概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 日本証券金融株式会社(Japan Securities Finance Co., Ltd.) |
| 証券コード | 8511(東証プライム) |
| 業種 | その他金融業 |
| 代表者 | 代表執行役社長 下山田 守邦 |
| 主な事業 | 貸借取引業務(融資・貸株)、セキュリティ・ファイナンス業務(株券レポ・債券レポ/現先・一般信用ファイナンス・一般貸株・リテール向け)、有価証券運用、信託銀行業(日証金信託銀行)、不動産賃貸業(日本ビルディング) |
| 時価総額 | 2,065億円(かぶたん様、’26/8/19時点)/2,037億円(IRBANK様、8/18時点) |
| 発行済株式数 | 83,000,000株(うち自己株式2,037,379株/27年3月期1Q末) |
| 決算期 | 3月期 |
| 格付 | JCR・R&I ともにAA-(安定的)※前回分析時点。今回1Qでの変更開示は確認できず |
| 設立年 | 【要確認:設立年】(今回の添付資料に記載がないため確認不能) |
出典:決算短信、決算説明資料、みんかぶ様、IRBANK様、かぶたん様






② 主要財務指標
2027年3月期 第1四半期実績(連結)
| 項目 | 前年同期 | 当1Q | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 営業収益(品貸料含む) | 23,854百万円 | 37,411百万円 | +56.8% |
| 営業総利益 | 5,000百万円 | 6,944百万円 | +38.9% |
| 一般管理費 | 1,893百万円 | 1,997百万円 | +5.5% |
| 営業利益 | 3,106百万円 | 4,946百万円 | +59.2% |
| 経常利益 | 3,364百万円 | 5,676百万円 | +68.7% |
| 親会社株主帰属四半期純利益 | 2,369百万円 | 3,922百万円 | +65.5% |
| EPS(1Q) | 28.78円 | 48.44円 | +68.3% |
財政状態・指標
| 項目 | 前期末 | 当1Q末 |
|---|---|---|
| 総資産 | 15,518,633百万円 | 14,351,220百万円(▲7.5%) |
| 純資産 | 137,494百万円 | 140,671百万円(+2.3%) |
| 自己資本比率 | 0.9% | 1.0%(+0.1pt) |
自己資本比率1.0%という水準は一般事業会社と比べ極めて低く見えますが、総資産14.3兆円の大半は買現先・借入有価証券代り金という証券金融業特有のバランスシート構造によるもので、事業リスクを直接示す数値ではないと考えられます。
通期予想・株主還元関連
| 項目 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 通期営業利益予想 | 14,400百万円(+2.7%) | 1Q短信表紙/説明資料8P |
| 通期経常利益予想 | 15,800百万円(+5.4%) | 同上 |
| 通期純利益予想 | 11,000百万円(+3.7%) | 同上 |
| 予想EPS | 136.04円 | 1Q短信表紙 |
| 前期実績EPS | 129.74円 | 26/3期短信1P |
| BPS | 1,737.47円(連結) | IRBANK様 |
| ROE | 7.8%(26/3期実績)/7.82%(予想) | 26/3期短信1P、IRBANK様 |
| 年間配当予想 | 94円(中間47円・期末47円、全額普通配当) | 1Q短信表紙/説明資料9P |
| 配当性向(予想) | 69.2% | 26/3期短信1P |
| 総還元性向(予想) | 99.8% | 説明資料9P |
| 現在株価 | 2,488.0円(8/19 11:30) | みんかぶ様 |
| 配当利回り | 3.77%(みんかぶ様)/3.78%(かぶたん様)/3.83%(IRBANK様、8/18終値ベース) | 各社 |
| PER(予想) | 18.07倍(IRBANK様)/18.3倍(かぶたん様) | 各社 |
| PBR | 1.41倍(IRBANK様)/1.43倍(かぶたん様) | 各社 |
| みんかぶ様目標株価 | 1,420円(判定「売り」・株価診断「割高」) | みんかぶ様 |
進捗率(対通期会社予想)
| 指標 | 1Q実績 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|
| 営業利益 | 4,946百万円 | 14,400百万円 | 34.3% |
| 経常利益 | 5,676百万円 | 15,800百万円 | 35.9% |
| 純利益 | 3,922百万円 | 11,000百万円 | 35.7% |
| EPS | 48.44円 | 136.04円 | 35.6% |
四半期均等の25%を10ポイント以上上回る好スタートと考えられます。それでも会社は業績予想の修正を行っておらず(1Q短信表紙「業績予想の修正の有無:無」)、説明資料8Pでも「前回公表時から変更なし」と明記しています。












③ 継続チェックメモ項目評価
毎回チェックする基本項目
| チェック項目 | 判定基準 | 当1Q実績 | 評価 |
|---|---|---|---|
| 経常利益 | 前期比プラス継続 | 5,676百万円(+68.7%)/進捗35.9% | ◎ |
| 当期純利益 | 前期比プラス継続 | 3,922百万円(+65.5%)/進捗35.7% | ◎ |
| EPS | 右肩上がり継続 | 1Q 48.44円(前年28.78円)、通期予想136.04円 | ◎ |
| ROE | 目標8%に接近しているか | 予想7.82%(IRBANK様)。1Q単独の年率換算では約11%相当 | ○ |
| 営業CF | プラス維持 | 四半期連結キャッシュ・フロー計算書を作成しない方針 | -(構造的) |
| 年間配当予想 | 減配・方針変更の予告がないか | 94円据置き、修正なし | ○ |
| 総還元性向 | 100%方針の維持 | 99.8%、「前回公表時から変更なし」と明記 | ○ |
経常利益+68.7%は、前年同期が減益(▲8.6%)だった反動という側面はあるものの、絶対額でも56億76百万円と前期通期149億96百万円の3分の1超を1四半期で確保しています。
営業CFについては、1Q短信12Pに四半期連結キャッシュ・フロー計算書を作成していない旨が明記されており、これは会社の開示方針に起因する構造的な「-」に該当します。次回(中間期)まで判定を留保しますが、参考値として、1Q純利益3,922百万円+減価償却費110百万円=約4,032百万円に対し、中間配当予定額は47円×約80.96百万株=約38億円であり、利益ベースでは原資を確保できている水準と考えられます。
経常利益・純利益・EPSはいずれも◎判定で、進捗率も35%台と会社計画を大きく上回っています。年間配当予想・総還元性向も据え置きが維持されています。営業CFのみ四半期連結CF計算書非作成という開示方針上の理由で判定を留保しました。
注意点①:金利環境の変化(最重要ウォッチ)
| チェック項目 | 実績 | 評価 |
|---|---|---|
| 貸借取引業務の営業総利益は維持・拡大しているか | 1Q 2,597百万円(+123.3%、+1,434百万円)。前期通期6,977百万円に対し1四半期で37%を確保 | ◎ |
| 株券レポ取引等は維持されているか | 1Q 543百万円(+13.6%)。平均残高8,790億円→1兆4,145億円へ拡大 | ○ |
| 債券レポ・現先取引の利ざや縮小が続いていないか | 1Q 672百万円(▲14.5%)。残高は115,595億円→122,056億円と増加も利ざや縮小 | × |
| 短期金融市場の金利レンジに拡大の兆しがあるか | 会社説明は「狭いレンジ圏で推移」 | △ |
| 日銀の政策金利の方向性 | 決算資料からは判定不能。1Q短信2Pに「市場金利の上昇などによる資金需要の増加」の記載あり | - |
貸借取引貸付金(融資)の平均残高は6,365億円と前年同期3,083億円の約2.06倍に拡大しており(1Q短信5P)、金利上昇による利ざや拡大と残高増が同時に効いた形と考えられます。
一方、債券レポ・現先取引は前回チェック時点(26/3期通期▲24.0%)から減少幅は縮小しているもののマイナス基調は継続しています。説明資料6Pでは「堅調な担保利用や国際金融規制対応等の需要を背景に残高は維持しているが、短期市場において金利が狭いレンジ圏で推移したことから利ざやが縮小」と説明されています。量は増えているのに利益が減る=単価(利ざや)の問題であり、金利の水準ではなく金利のボラティリティ・レンジの広がりが収益源であることを示す典型例と考えられます。












総合判定は○(内訳にねじれあり)と考えられます。注意点①は引き続き最重要ですが、監視対象を「金利の方向」から「金利のレンジ幅(変動性)」へ精緻化すべきと考えられます。債券レポは水準ではなくレンジで稼ぐ業務であり、金利が上がっても横ばい圏に張り付けば利ざやは縮む構造です。
注意点②:株式市場の活況度
| チェック項目 | 実績 | 評価 |
|---|---|---|
| 貸借取引融資の平均残高は維持されているか(前回4,043億円) | 1Q 6,365億円(前年同期比+107%、前期通期比+57%) | ◎ |
| セキュリティ・ファイナンス業務の残高は維持されているか(前回13兆2,523億円) | 1Q 13兆7,394億円(前年同期12兆5,360億円から拡大) | ◎ |
| 貸借取引融資の利用率(前回18.7%) | 1Q開示資料に記載なし | -(偶発的) |
| 東証の月次売買代金の前年比 | 添付資料の範囲外。1Q短信2Pに「株式市況が堅調に推移」との記載あり | - |
貸借取引融資残高は「下振れ=需要減退/上振れ=与信リスク増」の両方向型指標に該当します。セットで見る質の指標として貸倒引当金を確認すると、流動資産側が前期末△132百万円→△110百万円、投資その他△54百万円→△51百万円といずれも減少しており、量の拡大と質の維持が両立しています。よって単独の量的超過ではなく◎と判定できると考えられます。
総合判定は◎です。貸借取引融資・セキュリティ・ファイナンス業務の残高がいずれも拡大するなか、貸倒引当金の減少という質の指標もあわせて確認できており、量と質が両立した好調と考えられます。
継続ウォッチ①:ROE8%達成後の株主還元方針
| チェック項目 | 実績 | 評価 |
|---|---|---|
| ROEは8%目標に対してどの水準か | 通期予想ベースで7.82%(IRBANK様)。1Q単独の年率換算では約11%相当 | ○ |
| ROE8%達成後の株主還元方針への新たな言及 | 説明資料9Pは「前回公表時から変更なし」。方針文言も「ROE8%を達成するまでの間」のまま維持 | - |
| 自己株式取得は予定通り実施されているか | 8/10開示によれば5/15〜7/31累計で262,000株・625百万円を取得。上限180万株・34億円に対し株数ベース14.6%・金額ベース18.4%の進捗 | △ |
| アクティビスト株主の保有比率変化・大量保有報告書 | 今回の添付資料からは確認不能 | - |
取得期間(5/15〜3/31、約10.5か月)のうち約2.5か月=24%が経過した時点として、株数14.6%・金額18.4%の進捗はやや後ろ倒しのペースと考えられます。株価が年初来高値圏にあることが影響している可能性がありますが、期末にかけての取得加速が必要な計算になります。












総合判定は△(自己株取得ペースと方針の期限リスク)と考えられます。ROE8%は「達成すれば良いこと」ではなく、達成した瞬間に総還元性向100%の根拠が消えるという構造です。今期予想7.82%は達成一歩手前であり、次の中計または27/3期通期決算での還元方針の再提示が最大の分岐点になると考えられます。
継続ウォッチ②:海外展開の進捗
| チェック項目 | 実績 | 評価 |
|---|---|---|
| 債券レポ・株券レポの海外拠点比率 | 1Q説明資料には海外拠点比率の記載なし。四半期開示の簡略化に起因する-と考えられ、中間期・通期での確認事項として持ち越し | - |
総合判定は-です。
引き続き良好なら安心できる項目
| 項目 | 維持ラインの目安 | 今回 | 評価 |
|---|---|---|---|
| 自己資本規制比率 | 規制基準120%を大幅超(前回577.2%) | 1Q開示なし | - |
| 外部格付け | 格下げ・見通し変更なし | 変更開示なし(AA-/安定的) | ○ |
| 中計経常利益目標150億円 | 150億円台を維持 | 通期予想158億円 | ○ |
| 日証金信託銀行 経常利益 | 成長トレンド継続(前回27億83百万円、+58.5%) | 1Q 14億円(+148.9%)、通期予想34.48億円(+664百万円) | ◎ |
| 一般管理費 | 収益の伸びを超えて膨らんでいないか(前回78億40百万円、+5.7%) | 1Q 19.97億円(+5.5%)/営業総利益は+38.9% | ◎ |
日証金信託銀行は経常利益が前年同期比+148.9%、営業総利益ベースでもグループ内構成比が17.1%→24.5%へ上昇しました。証券金融業(71.6%)への一極依存がわずかながら緩和しており、収益源の分散という点でポジティブと考えられます。一般管理費の伸び+5.5%は営業総利益+38.9%を大きく下回り、オペレーティング・レバレッジが効いた形です。
株価・バリュエーション
| チェック項目 | 今回 | 判定 | 備考 |
|---|---|---|---|
| PER(予想) | 18.07〜18.3倍 | ○ | 2010年以降レンジ9.44〜65.34倍の中位(IRBANK様) |
| PBR | 1.41〜1.43倍 | × | 2010年以降レンジ0.25〜1.4倍の上限を超過(IRBANK様) |
| 配当利回り | 3.77〜3.83% | △ | 94円据置きのまま株価上昇で4%割れ |
| みんかぶ様目標株価 | 1,420円 | × | 現株価比▲42.9%。株価診断「割高」、個人予想「売り」 |
PBR1.41〜1.43倍は、IRBANK様が示す2010年以降のPBRレンジ上限(1.4倍)を超えています。過去15年で最も高い自己資本評価を受けている状態と考えられます。目標株価1,420円に対し現株価2,488円で、乖離は▲42.9%。外部評価と市場価格が大きく食い違っている状態であり、読者に対しては正直に開示すべき論点と考えられます。配当利回りは3.77〜3.83%と4%を割り込んでおり、94円据置きのまま株価が上昇したためで、高配当株としての妙味は前回分析時より低下していると考えられます。












信用需給ウォッチ
| 日付 | 売り残(千株) | 買い残(千株) | 信用倍率 |
|---|---|---|---|
| 07/17 | 52.8 | 183.3 | 3.47 |
| 07/24 | 57.8 | 184.5 | 3.19 |
| 07/31 | 61.2 | 184.0 | 3.01 |
| 08/07 | 68.5 | 234.1 | 3.42 |
| 08/14 | 66.4 | 236.3 | 3.56 |
出典:かぶたん様
信用倍率は3.01倍(7/31)から3.56倍(8/14)へ上昇し、決算発表(8/6)後に買い残が約50千株増加しています。買い残236.3千株は発行済株式数の0.28%で、2%の要注意ラインには遠く水準としては軽微です。8/19出来高151,800株に対し買い残236,300株は約1.6日分で過大とは言えません。ただし決算後の株価上昇局面で買い残が増加しており、短期的な上値の重さにつながる可能性があると考えられます。
総合判定は○(水準は健全、方向は要ウォッチ)です。買い残の絶対水準は健全ですが、決算後の増加傾向は引き続き確認が必要と考えられます。
即座に見直しが必要なシグナル(該当状況)
| シグナル | 判定 |
|---|---|
| 年間配当の減配予告・総還元方針の変更 | 該当なし(94円据置き、方針「変更なし」明記) |
| 日銀の利下げ転換・金利上昇の停止 | 該当なし(ただし短期金利は「狭いレンジ圏」との会社説明あり=黄信号の芽) |
| 株式市場の長期閑散化 | 該当なし(残高は全項目で拡大) |
| ROE8%達成後の還元方針の後退 | 該当なし(未達のため未発生。ただし接近中) |
| 外部格付けの格下げ | 該当なし |
| アクティビスト株主の大量売却 | 確認不能 |
即座の見直しを要するシグナルは点灯していないと考えられます。ただし短期金利が「狭いレンジ圏」で推移している点、ROE8%への接近という2点は黄信号の芽として引き続き注視が必要と考えられます。
④ 配当継続性スコア(5項目評価)
| 評価項目 | 判定 | 判定根拠 |
|---|---|---|
| 配当の中身 | ○ | 27/3期予想94円は全額普通配当(中間47円・期末47円)。25/3期にあった特別配当8円×2は26/3期以降なくなり、普通配当のみで84円→86円→94円と増加。記念配当・特別配当への依存がない |
| 本業の稼ぐ力 | ◎ | 1Q営業総利益6,944百万円(+38.9%)、経常利益進捗35.9%。貸借取引業務+123.3%、信託銀行業も+148.9%。一般管理費の伸びは+5.5%に抑制 |
| 財務の健全性 | ○ | 純資産1,406億円(前期末比+31億円)。自己資本比率1.0%は低いが、総資産14.3兆円の大半が買現先・借入有価証券代り金という証券金融業特有のバランスシートによるもので事業リスクを直接示す数値ではない。実質的な健全性指標である自己資本規制比率(前期577.2%)は1Q非開示。貸倒引当金は減少(△132→△110百万円) |
| 配当の原資 | -(構造的) | 四半期連結キャッシュ・フロー計算書を作成しない方針(1Q短信12P)のため、営業CFと配当総額の直接比較は原理的に不能。減点扱いとはせず、次回(中間期)まで判定を留保。代替指標では、1Q純利益3,922百万円+減価償却110百万円に対し中間配当予定約38億円で、利益ベースの原資は確保。通期でも配当総額約76億円<予想純利益110億円(配当性向69.2%) |
| 経営方針の透明性 | ◎ | 総還元性向100%方針を説明資料9Pで明示。業績予想・配当予想とも「前回公表時から変更なし」と能動的に記載。自己株式取得の進捗を月次で開示(8/10付)。ROE8%という達成条件も明示されており、投資家が方針の期限を認識できる状態 |
A→A(据え置き)
実体を伴う△・×は5項目中ゼロであり、「一つでも△があればA以上にしない」というルールには抵触しません。「配当の原資」の-は、会社が四半期連結キャッシュ・フロー計算書を作成しない開示方針に起因する構造的な「-」であり、減点根拠としては用いていません。
A+相当に引き上げなかった理由は2点あります。1つ目は、総還元性向100%方針が「ROE8%達成まで」という期限付きであり、今期予想ROE7.82%は達成目前で、方針そのものに構造的な不確実性が残る点です。2つ目は、配当原資の実証が未完了で、1Qでは営業CFを確認できず利益ベースの推計にとどまる点です。
一方でAを維持した理由は、1Q進捗が全指標で35%超と会社計画を大きく上回っていること、配当が全額普通配当で特別要因を含まないこと、還元方針の開示姿勢が極めて明瞭であることの3点です。
本スコアは営業CFによる配当原資の検証を行わないままの暫定判定です。2026年11月頃の中間決算で四半期CF計算書または中間配当実施後の資金繰りが確認できた段階で、改めて検証する必要があると考えられます。
クリックして評価ランクの説明を見る
S:非常に優れている/A:優れている/A-:Aの要件を満たすがBに近い注意点がある/B+:Bの要件を満たしAに近い水準にある/B:良好/B-:Bの要件を満たすがCに近い注意点がある/C+:Cの要件を満たしBに近い水準にある/C:やや懸念がある/C-:Cの要件を満たすがDに近い注意点がある/D:懸念が大きい/E:重大な懸念がある
※評価体系をS/A/A-/B+/B/B-/C+/C/C-/D/Eの11段階に変更しました。旧5段階(S/A/B/C/D)のA・B・C・Dの間にそれぞれ「+(プラス)-(マイナス)」ランクを新設しています。これは、同一ランク内でも「条件が揃えば上のランクに相当する」銘柄と「下のランクに近い懸念がある」銘柄を区別するためです。たとえばB-は「Bの要件は満たすが、Cに近い注意点を抱えている」状態を示します。
⑤ 適正株価試算(普通配当逆算法)
前提:現在株価2,488円、27/3期予想EPS136.04円、予想配当94円(全額普通配当)、配当性向69.2%。
シナリオ別試算
| シナリオ | 想定配当 | 想定利回り | 適正株価(計算式) | 適正株価 | 現株価比 |
|---|---|---|---|---|---|
| 強気 | 102円(1Q進捗35.7%が下期も維持され通期純利益120億円へ上振れ。配当性向69.2%を維持) | 3.50% | 102÷0.035 | 約2,914円 | +17.1% |
| 中立 | 94円(会社予想の配当そのまま) | 3.80% | 94÷0.038 | 約2,474円 | ▲0.6% |
| 保守的 | 94円(増配なし・現状維持) | 4.20% | 94÷0.042 | 約2,238円 | ▲10.0% |
| 弱気 | 68円(下記の前提条件が成立した場合) | 4.50% | 68÷0.045 | 約1,511円 | ▲39.3% |
弱気シナリオ:「方針を曲げざるを得ない前提条件」
以下が複合的に発生した場合を想定しています。
- 日銀が利下げに転じ、短期金利が再び狭いレンジへ収束。貸借取引業務の利ざやが縮小し、債券レポ・現先取引で今期すでに顕在化している▲14.5%の減益が全業務へ波及する
- ROE8%を達成したことにより、「ROE8%を達成するまでの間」という条件付きの総還元性向100%方針が役割を終える。後継方針として通常水準の配当性向50%程度へ移行する
- 上記2条件下でEPSが通期予想136円程度にとどまった場合、136円×50%=68円。金利低下局面では高配当株の要求利回りが上がりやすく4.5%を適用
本シナリオは業績悪化と方針変更が同時に起きる二重の逆風を想定した最も厳しいケースであり、蓋然性が高いという意味ではない点にご留意ください。
BPS×適正PBR倍率(2点セット確認)
BPS:1,737.47円(IRBANK様、連結)
| PBR倍率 | 適正株価(計算式) | 現株価比 | 位置づけ |
|---|---|---|---|
| 1.0倍 | 1,737.47×1.00 = 1,737円 | ▲30.2% | 解散価値。過去15年の中位水準 |
| 1.2倍 | 1,737.47×1.20 = 2,085円 | ▲16.2% | ROE7.8%/株主資本コスト6.5%想定の理論値(ROE÷CoE) |
| 1.4倍 | 1,737.47×1.40 = 2,432円 | ▲2.3% | 2010年以降のPBRレンジ上限 |
| 1.6倍 | 1,737.47×1.60 = 2,780円 | +11.7% | 過去15年で未到達の領域 |
普通配当逆算法の中立シナリオ(2,474円)とPBR1.4倍(2,432円)がほぼ一致し、現株価2,488円はこの2つをわずかに上回る水準にあります。IRBANK様のデータによればPBR1.4倍は2010年以降16年間のレンジ上限であり、現在のPBR1.41〜1.43倍はこの銘柄が過去15年で経験したことのない自己資本評価を受けている状態を意味します。EPS・配当の増加を伴った上昇である以上、これを単純に過熱と断ずることはできませんが、バリュエーション面での余裕は乏しいと考えられます。
全シナリオが崩れる条件
- 日銀の利下げ転換により、貸借取引業務の利ざやが債券レポ同様に縮小へ転じる
- ROE8%達成後の還元方針が示されないまま、総還元性向100%が実質的に終了する
- 株式市場の長期閑散化により、信用取引残高・貸借取引融資残高が2期連続で減少する
- 自己株式取得が上限34億円に対し大幅未達で終わり、総還元性向99.8%が実現しない
- 短期市場金利が「狭いレンジ圏」に固定化し、債券レポ以外の業務にも利ざや縮小が波及する
まとめ
























免責事項
本記事はAI(Claude/Anthropic社)を活用して作成したコンテンツです。情報の正確性・完全性を保証するものではなく、記載内容に誤りが含まれる可能性があります。
本記事は特定の有価証券への投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。株式投資には価格変動リスクがあり、元本が保証されるものではありません。
本記事に記載されている将来予測・試算・適正株価に関する記述は、あくまで参考情報であり、実際の将来の業績・株価・配当を保証するものではありません。
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本記事における業界慣行への言及は、一般的な注意喚起を目的としたものであり、特定の企業の商品・営業活動を批判するものではありません。
情報基準日:2026年8月19日
本記事に登場する「車野蔵人(くるまの くろうど)」は、AIが生成した架空のキャラクターです。実在する人物・アナリストとは一切関係ありません。
© 高配当株研究所 ※本記事はAIによる分析を含みます。投資推奨ではありません。




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