作成日:2026年8月15日
※本記事はAIによる分析をベースに作成しています。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。詳細は記事末尾の免責事項をご確認ください。
はじめに
J-REIT研究ラボでは、2026年8月に決算を迎えるJ-REITについて、直近の決算説明資料、IR、現在の投資指標、チャートなどを確認しながら「決算月に仕込んでよさそうか」を1銘柄ずつ検証してきました。
今回確認したのは15銘柄です。
オリックス不動産、森トラスト、福岡リート、大和ハウスリート、三井不動産アコモデーションファンド、GLP、Oneリート、日本都市ファンド、ヒューリックリート、野村不動産マスターファンド、ラサールロジポート、三菱地所物流リート、セントラル・リート、MIRARTH不動産、サンケイリアルエステート。
今回はこれらを横並びにし、
- 本業のNOIやEPUは成長しているか
- DPUが売却益や内部留保に依存しすぎていないか
- 金利上昇に耐えられる財務か
- NAV倍率などから価格面に余裕があるか
- 現在の市場環境で急いで取得する必要があるか
という視点から、8月決算銘柄全体を整理します。
そして最後に、当ラボが現時点で「比較的検討しやすい」と考えた上位3銘柄を挙げます。
まず東証REIT指数を確認する

2026年8月14日の東証REIT指数は1,804.29ポイントでした。
週足を少し長い目で見ると、2025年後半から2026年初めにかけて2,000ポイントを超えていた指数は、その後大きく下落しました。
6月には1,750ポイント台まで下げ、その後7月から8月初めにかけて1,880ポイント前後まで反発しています。
しかし、そこから再び1,800ポイント近辺まで押し戻されています。
さらに週足では、現在値は13週移動平均線付近を下回り、26週移動平均線も上にあります。
少なくともチャートだけを見る限り、
「大きな下落から反発したものの、中期的な上昇トレンドへ完全に戻ったとはまだ言いにくい」
という位置でしょう。

日足を見ると、もう少し状況が分かりやすくなります。
6月初旬の1,750ポイント台から7月末には1,890ポイント近くまで回復しましたが、その後急落。
8月14日時点では1,804ポイントまで戻っています。
5日移動平均線付近ではあるものの、25日移動平均線は上にあり、7月に作った上昇トレンドはいったん崩れています。
つまり今回の決算月については、
「J-REIT市場全体が上昇しているから、その波に乗って買う」
という状況ではありません。
むしろ、
市場全体がまだ不安定だからこそ、個別銘柄の中で本業・財務・価格のバランスが取れているものを選別する局面
と考えたほうがよさそうです。
ここは今回のランキングを考えるうえで重要な前提です。
8月決算15銘柄を振り返る
オリックス不動産投資法人
本業は悪くありません。
賃貸NOIは2026年2月期の197億97百万円から、2027年2月期には205億37百万円まで増える予想。オフィス・住宅・商業施設で賃料増額も確認されています。
一方、DPU2,450円は巡航利益だけで作られているわけではなく、2027年2月期には売却益減少を内部留保の取り崩しで補う計画です。
さらにLTVは47%台まで上昇し、最近の借入では変動金利を積極的に利用しています。
評価:○
本業は評価できますが、「分配金の質」と金利負担を考えると上位3銘柄には一歩届かず。
森トラストリート投資法人
今回かなり印象の良かった銘柄です。
NOIは緩やかに増加し、売却益などを除いた「実力ベース分配金」も成長しています。
つまり、DPUの質は比較的高い。
それにもかかわらず今後DPUが減少する最大の理由は金利負担です。
さらに2027年にはONビルの主要テナント退去も控えています。
評価:○~◎
本業だけなら上位候補。ただし今は、良いREITを少し悪いタイミングで買う可能性もあるため、今回は次点としました。
福岡リート投資法人
今回かなり評価を上げた銘柄です。
NOI・FFOが成長し、オフィス、住宅、商業施設、ホテルの複数用途で内部成長が確認されています。
さらにキャナルシティ博多などで、決算説明資料に記載された内部成長施策が実際に動き始めています。
含み益約640億円、LTV42%台、鑑定LTV33%台と財務にも比較的余裕があります。
問題はDPU4,000円。
現在はまだ本業だけで4,000円を稼いでおらず、第45期予想EPUは3,555円です。
つまり、
「4,000円をすでに稼げる銘柄」ではなく、「本業を4,000円まで育てようとしている銘柄」
です。
評価:◎
今回3位。
現在完成している利益ではなく、利益成長の実現可能性を評価しました。
大和ハウスリート投資法人
NAV倍率0.70倍という数字はかなり目を引きます。
スポンサーの大和ハウス工業は強く、稼働率も高水準。物流・住宅の賃料増額も確認されています。
しかし、大型REITでありながら市場評価がここまで低いことを、単純な割安放置と判断するのは少し危険です。
重要なのは、
「NAV0.70倍だから買う」のではなく、巡航DPUを伸ばして市場評価を変えられるか。
評価:○
ウォッチ候補としては非常に面白いものの、今回は「安さ」より「利益成長の確認」を優先しました。
三井不動産アコモデーションファンド投資法人
住宅REITらしく、本業は非常にしっかりしています。
入替時賃料+15.6%、更新時+1.9%という強い賃料成長を実現しながら、稼働率は97%台を維持しています。
EPUも成長しており、売却益頼みではありません。
問題はやはり金利。
変動金利による借入も増えており、住宅の賃料成長と金利負担の競争になってきました。
評価:○~◎
かなり良い銘柄ですが、チャートの弱さも考慮して今回は上位3銘柄の少し外側としました。
GLP投資法人
今回の2位です。
理由は明確で、
「賃料を上げる力」が8月銘柄の中でもかなり強い。
満期更改では9%前後の賃料増額実績があり、CPI連動契約も機能しています。
さらに築古物件を売却し、築浅・高稼働・インフレ対応型契約の物流施設へ入れ替えています。
2027年2月期予想も上方修正されました。
一方で大きな弱点があります。
総資産LTVは48.4%程度まで上昇する見込みで、変動金利も増加しています。
つまり、
成長力は非常に強いが、その成長にレバレッジを使っている。
ここがGLPを見る最大のポイントでしょう。
評価:◎
賃料成長が金利上昇を上回り続けられるなら、かなり魅力のある銘柄と考えました。
Oneリート投資法人
NAV倍率0.81倍、6%を超える表示利回りは魅力的です。
さらに名古屋伏見スクエアビルを鑑定評価額56億90百万円に対して80億10百万円で売却する予定であり、「NAVが本当に過大なのか」を考える材料にもなっています。
ただし現在の高いDPUには大きな売却益が含まれます。
ホテルを新たな成長エンジンにしようとしていますが、収益改善には時間が必要です。
評価:○
面白い銘柄ですが、今回は「現在の利回り」より「巡航EPUの将来」を見たいところです。
日本都市ファンド投資法人
NOIが増加し、実力EPUも2,477円から2,535円、2,551円へ成長する予想です。
商業・オフィス・住宅すべてで賃料増額が確認され、賃料ギャップも残っています。
一方、DPU3,000円近辺には売却益が含まれています。
さらにKKR傘下となり、心斎橋の民泊バリューアッド投資など、従来より積極的な運用も始まりました。
評価:○~◎
今回の次点候補。
NAV0.90倍・利回り約5.1%という価格も含め、十分検討対象ですが、新しい運用方針をもう少し確認したいと考えました。
ヒューリックリート投資法人
オフィス賃料上昇、ホテル成長、資産入替と、方向性はかなり分かりやすい銘柄です。
築古・低収益資産を売却し、銀座など賃料成長余地のある資産へ入れ替える戦略も進んでいます。
NAV倍率0.80倍にも割安感があります。
ただしDPU4,000円は調整後EPUだけで構成されておらず、売却益や内部留保も利用しています。
平均調達金利の上昇と変動金利比率の上昇も確認しておきたいところです。
評価:○~◎
こちらも上位候補にかなり近い銘柄です。
第1位 野村不動産マスターファンド投資法人
今回、当ラボが1位としたのが野村不動産マスターファンドです。
この銘柄は完璧だから1位なのではありません。
むしろ新宿野村ビルの大口退去という、非常に分かりやすい弱点があります。
しかし、その悪材料を踏まえても、
- NOIが成長
- オフィス・住宅・物流・商業で賃料増額余地
- 約3,069億円の含み益
- 物件入替も機能
- 新宿野村ビルのリーシングが進行
- NAV倍率0.75倍
という状態です。
つまり、
「弱点が見えているうえで、かなり安く評価されている」
というのが今回のポイントです。
もちろん金利上昇は大きな問題です。
また2026年8月期の巡航分配金はいったん低下しますので、単純に「DPU増配だから良い」と見るべきではありません。
それでも15銘柄を横並びにした場合、
本業・資産価値・財務・価格のバランスが最も取りやすい
と当ラボでは判断しました。
今後の確認点
新宿野村ビルのリーシングと、NOI成長が平均借入金利の上昇をどこまで吸収できるか。
そしてNAV倍率0.75倍という市場評価が修正されるためには、巡航利益の成長を実績として示す必要があります。
第2位 GLP投資法人
GLPを2位とした最大の理由は、
内部成長力の強さです。
J-REITにとって今後重要なのは、単に高い利回りではありません。
金利が上昇する世界では、
賃料を上げられるREITなのか
がより重要になります。
その点でGLPはかなり分かりやすい。
満期更改で9%前後の賃料増額を実現し、CPI連動契約も機能。築古物件を売却しながら、インフレ対応型の築浅物流施設へ資産を入れ替えています。
一方で、LTV48%台は明確な警戒材料です。
変動金利も増えています。
したがって、
「金利上昇に強いREIT」ではなく、「金利上昇を賃料成長で打ち返そうとしているREIT」
と考えたほうが正確でしょう。
この勝負に勝てるなら、評価余地は大きい。
負ければ、高いLTVが逆に効いてきます。
そのため1位ではなく2位としました。
第3位 福岡リート投資法人
3位は福岡リートです。
派手さではGLPやNAV0.7倍台の銘柄に負けます。
しかし今回15銘柄を並べると、
かなりバランスが良い。
NOI・FFOが成長し、オフィス・住宅・商業・ホテルの複数用途で内部成長があります。
さらにLTV42%台、鑑定LTV33%台、含み益約640億円と財務的にも比較的余裕があります。
現在のDPU4,000円はまだ本業だけでは稼げていません。
ここは明確な注意点です。
しかし「売却益で4,000円を作り続ける」のではなく、
本業EPUを2027年8月期に4,000円まで持っていこうとしている。
このストーリーは比較的理解しやすいものです。
したがって現在のDPUを買うというより、
4,000円を本業で稼げるREITへ変化できるかを買う
という位置付けになります。
惜しくも上位3銘柄から外した銘柄
かなり迷ったのは、
ヒューリックリート、日本都市ファンド、三井不動産アコモデーションファンド、森トラストリート
です。
この4銘柄はどれも本業に大きな問題があるわけではありません。
むしろ賃料成長はかなり確認できます。
ただし、
- ヒューリック:DPUの質と変動金利
- 日本都市ファンド:売却益と新しい攻めの運用
- 三井不動産アコモ:金利負担とチャート
- 森トラスト:ONビル退去と金利負担
という確認事項があります。
このあたりはランキングの4~7位を入れ替えても不思議ではないくらい僅差です。
高利回り=上位ではなかった
今回特に印象的だったのが、MIRARTHやセントラル・リートです。
MIRARTHはNAV倍率0.76倍、予想分配金利回り6.69%。
しかも住宅やオフィスなど本業の内部成長は強い。
しかしLTV約50%、変動金利比率約50%、借入残存期間も短めです。
セントラル・リートもNAV倍率0.67倍、利回り6%台という非常に目立つ価格です。
ただし札幌大通の大型退去、LTV上昇、固定金利比率低下、小型REIT特有の集中リスクがあります。
どちらも、
「安い理由がある」
銘柄です。
逆に言えば、そのリスクを許容できる投資家には面白い存在でもあります。
しかし「決算月に分配金を取りに行く」という今回のテーマでは、当ラボは一段評価を下げました。
サンケイリアルエステートは別枠
サンケイリアルエステートは今回ランキングから実質的に切り離して考えました。
福岡グリーンビルディングの問題、LTV、金利負担に加え、TOB不成立後も大口投資家が約30%まで買い増しているという特殊な状況にあります。
第15期DPU3,560円も一時収入の影響が大きく、第16期は1,093円予想です。
これはもはや、
「分配金を取りに行くREIT」というより、資本政策・再編を追う案件
でしょう。
面白くないという意味ではありません。
むしろ面白すぎるくらいです。
ただし今回のランキングとは競技種目が違う、と考えました。
15銘柄を見て分かったこと
今回15銘柄を一通り調べて、かなり共通していたことがあります。
それは、
「本業が悪くて困っているREITは意外に少ない」
ということです。
オフィスでは賃料ギャップが拡大し、住宅では入替時賃料が大きく上昇。物流でも賃料改定率が上がっています。
問題はその先です。
賃料を5%上げても、借入金利が上昇すれば、その一部は金融機関へ流れていきます。
さらに現在のDPUには、物件売却益、内部留保、利益超過分配などが含まれている銘柄も少なくありません。
だから、
「DPUが増えている=本業が強くなっている」
とは限らない。
今回の15銘柄比較では、この違いがかなりはっきり出ました。
それでも今すぐ仕込むべきなのか
ここは慎重に考えたいところです。
個別銘柄だけを見るなら、野村不動産マスターファンド、GLP、福岡リートなど、検討してもよさそうな銘柄はあります。
しかし東証REIT指数は8月14日時点で1,804ポイント。
7月の反発後、再び下落しています。
日足では25日移動平均線を下回り、週足でも中期的な上昇トレンドが確立したとは言いにくい状態です。
したがって当ラボでは、
「8月決算だから急いで3銘柄を買う」
という結論にはしていません。
今回の上位3銘柄は、
「現在の15銘柄の中で、価格とファンダメンタルズを比較すると優先して観察したい3銘柄」
という位置付けです。
指数がもう一段下落するなら、個別銘柄がさらに安くなる可能性もあります。
逆に指数が1,800ポイント近辺で下げ止まり、再び短期・中期移動平均線を上回ってくるのであれば、今回の上位銘柄は検討しやすくなってきます。
当ラボの2026年8月決算銘柄ランキング
第1位 野村不動産マスターファンド投資法人
本業の成長、厚い含み益、NAV0.75倍という価格のバランスを評価。
新宿野村ビルと金利上昇が最大の確認点。
第2位 GLP投資法人
内部成長力は今回トップクラス。
ただしLTV48%台と変動金利増加のため、レバレッジを使った成長であることは忘れたくありません。
第3位 福岡リート投資法人
NOI・FFO成長と財務余力のバランスを評価。
現在のDPU4,000円ではなく、本業EPU4,000円実現への過程を見たい銘柄です。
まとめ
2026年8月決算15銘柄を確認すると、意外なほど多くのREITで内部成長が確認できました。
オフィス賃料、住宅賃料、物流賃料など、不動産側の環境は決して悪くありません。
しかし同時に、ほぼすべての銘柄に金利上昇という共通の逆風があります。
さらに高いDPUの裏側に売却益や内部留保が存在する銘柄も多く、
これからのJ-REITでは「利回り何%か」だけではなく、「その分配金を本業で何円稼いでいるのか」がより重要になる
と当ラボでは考えています。
その視点から今回最もバランスが良かったのが、
野村不動産マスターファンド、GLP、福岡リート。
ただし、市場全体のチャートはまだ強いとは言えません。
今回は「何を買うか」と同じくらい、
「いつ買うかを急がない」
ことも重要なのではないでしょうか。
8月の権利取りだけを目的にするのではなく、その後半年、1年と保有してもよいと思える銘柄なのか。
その視点で今回のランキングを利用していただければと思います。
免責事項
【AIによる作成について】
本記事は、AIによる分析をベースに作成しています。AIは決算説明資料、有価証券報告書、各種IR等を参照して分析を行っていますが、読み取りの誤り・解釈の相違・情報の欠落が生じる可能性があります。本記事の内容は情報提供を目的としたものであり、その正確性・完全性を保証するものではありません。
【投資に関する免責事項】
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