日本ビルファンド投資法人(8951)決算速報レポート

作成日:2026年8月17日

データソース:

  • 日本ビルファンド投資法人 2026年6月期(第50期)決算短信
  • 日本ビルファンド投資法人 2026年6月期(第50期)決算概要
  • 第48期・第49期決算説明資料の物件別稼働率データ

目次

投資法人の特徴

日本ビルファンド投資法人(NBF)は、東京都心部・東京周辺都市部を中心に全国の主要都市へ投資するオフィス特化型J-REITです。2001年にJ-REIT市場へ上場した国内最大級のオフィスREITで、三井不動産グループをスポンサーとしています。

2026年6月期末の保有物件数は70物件、取得価格累計は約1兆5,608億円。期末稼働率は98.2%と高水準を維持しています。

当期は日本橋本町M-SQUAREを321.08億円で取得したほか、豊洲ベイサイドクロスタワーを148.10億円追加取得、西新宿三井ビルディングも追加取得しました。一方、住友電設ビルを100億円で譲渡し、約51.92億円の売却益を計上しています。

東京都心部のオフィス市況についてNBFは、マーケット空室率が2%程度の低水準で推移し、企業のオフィスニーズも底堅いとの認識を示しています。一方、優良物件の売却情報は限定的で、外部成長については厳しい取得競争が続くと見ています。


結論と総評

今回の決算は、「大幅増益」という表面の数字と、本業利益の動きがかなり異なる決算です。

営業収益は前期比10.9%増、当期純利益は26.2%増となりました。しかし、その大半は住友電設ビルの売却益51.92億円によるものです。

売却益を除いた当期純利益は、

192.99億円 → 191.61億円

と0.7%減少。

会社が決算概要で「EPU」として開示する売却益控除後の1口利益も、

2,231円 → 2,173円

へ2.6%低下しています。

したがって、第50期だけを見れば「本業利益が力強く伸びた決算」とは評価しにくいでしょう。

一方で重要なのは今後の予想です。

巡航EPUは、

  • 第50期:2,173円
  • 第51期予想:2,240円
  • 第52期予想:2,310円

へ回復する計画です。

さらにNBFは、従来「年3%以上」としていたEPU・DPU成長目標を、今回年3.5%以上へ引き上げました。

その根拠はオフィス賃料の内部成長です。

既存物件の不動産賃貸収入について、従来の「年2%以上増加」から、今回「年3%以上増加」へ目標を引き上げています。資料には明確に、

「不動産賃貸収入の増加 > 金利コストの増加」

という考え方が示されています。

つまり今後のNBFを見るポイントは非常に明確です。

オフィス賃料の上昇によって、金利上昇を本当に上回れるのか。

ここが今回の決算の核心だと考えます。


今回の「行間」

詳細は第7章で解説します。

  1. 大幅増益の大部分は売却益で、本業EPUはむしろ低下
  2. 「内部成長4.3%」は実績ではなく、第52期までの予想
  3. 固定金利比率低下は単純な財務悪化とは限らない
  4. NBFはオフィス賃料上昇に従来以上に強気になった
  5. DPU成長を売却益・内部留保が補完する構造
  6. 含み益3,734億円は強いが、鑑定評価上昇の勢いは鈍化
  7. 外部成長0.5~1.0%は取得競争下では容易ではない
  8. 増資後のEPU回復が外部成長戦略の成否を測る
  9. Dタワー富山は改善したが、低稼働問題はまだ解消していない

1.決算サマリー

第49期・第50期比較

指標前期:2025年12月期当期:2026年6月期増減一言コメント
営業収益48,547百万円53,858百万円+5,311百万円売却益5,192百万円が大きく寄与
営業費用27,329百万円27,163百万円-165百万円水道光熱費・管理費等が減少
営業利益21,217百万円26,694百万円+5,476百万円売却益込みで大幅増益
純利益19,299百万円24,354百万円+5,054百万円売却益が主因
1口当たり当期純利益2,231円2,768円+537円短信上。売却益込み
DPU2,454円2,489円+35円売却益の一部を内部留保
巡航EPU2,231円2,173円-58円売却益除外後では2.6%減
自己資本比率50.3%51.2%+0.9pt増資により改善
有利子負債額628,000百万円629,000百万円+1,000百万円ほぼ横ばい
賃貸NOI31,149百万円31,809百万円+659百万円+2.1%
NOI利回り約4.4%約4.4%ほぼ横ばいラボ計算
FFO約27,153百万円約27,195百万円約+42百万円ラボ計算ではほぼ横ばい
債務平均残存年数5.03年5.12年+0.09年長期化
平均調達金利0.67%0.82%+0.15pt金利上昇が明確
長期固定金利比率83.9%76.9%-7.0pt変動借入が増加
期末稼働率98.3%98.2%-0.1pt高水準を維持
格付JCR AA+ / R&I AA / S&P A+同左変わらずいずれも安定的

財務指標については、LTVが43.3%から42.6%へ低下する一方、平均調達金利は0.67%から0.82%へ上昇しています。

注記

巡航EPU
NBF決算概要の定義に合わせ、「当期純利益(不動産等売却益除く)÷発行済投資口数」を採用しています。第50期は2,173円です。

FFO(ラボ計算)
当期純利益+減価償却費-不動産等売却益として計算。

第49期:約19,299+7,853=約27,153百万円
第50期:約24,354+8,034-5,193=約27,195百万円

NOI利回り(ラボ概算)
半年NOIを年換算し、期末不動産簿価で除した簡易計算です。

第49期:約31,149×2÷1,411,111=約4.4%
第50期:約31,809×2÷1,450,613=約4.4%

期末簿価は第49期1兆4,111億円、第50期1兆4,506億円です。


決算サマリー所見

営業収益・利益だけならかなり強い決算に見えます。

ただし、営業収益増加5,311百万円のうち5,192百万円が不動産売却益です。

不動産賃貸収入は、

44,809百万円 → 45,275百万円

と466百万円、1.0%増。

さらにそのうち既存物件の寄与は143百万円、わずか0.3%増でした。

一方、賃貸NOIは2.1%増加しているため、賃貸事業そのものが悪化しているわけではありません。

問題は支払利息です。

支払利息は、

1,777百万円 → 2,227百万円

へ約4.5億円増加しました。

内部成長の成果が金利上昇に一部相殺され、巡航EPUの低下につながった構図です。


2.外部成長戦略

第50期には以下の取得を行いました。

  • 日本橋本町M-SQUARE:32,108百万円
  • 豊洲ベイサイドクロスタワー追加取得:14,810百万円
  • 西新宿三井ビルディング追加取得:246百万円

合計約472億円の取得です。

一方、2026年6月30日には住友電設ビルを100億円で譲渡し、51.92億円の売却益を計上しました。

さらに2026年7月1日にはNBF札幌南二条ビルを19億円で譲渡しています。第51期にはこの譲渡による221百万円の売却益を見込んでいます。

今後の外部成長の基本方針は、

  • 中長期的にポートフォリオへ貢献する優良物件の取得
  • 成長性・安定性・規模・立地を踏まえた物件入替
  • 財務余力を維持しながら取得
  • 内部成長と外部成長を合わせたEPU成長

です。

NBFは年間EPU・DPU成長3.5%以上のうち、外部成長で0.5~1.0%程度を生み出すイメージを示しています。

ただし、短信自身が「優良物件の売却情報は限定的」「競争の激しい物件取得環境が継続」と認識しています。

今後は単純な取得額ではなく、

取得NOI利回り-調達金利

のスプレッドをより慎重に確認する必要があります。


3.内部成長戦略

今回、最も注目すべき戦略変更です。

第50期から第52期にかけて、不動産賃貸収入は、

45,275百万円 → 47,482百万円

と2,207百万円、4.9%増加する見込みです。

そのうち内部成長による増加を1,957百万円、4.3%と想定しています。

ただし、これは第50期の実績ではなく第52期までの予想である点には注意が必要です。

第50期実績における既存物件の賃貸収入増加は+143百万円、+0.3%にとどまりました。

これに対し、

  • 第51期:既存物件 +842百万円
  • 第52期:さらに +1,115百万円

を予想しています。

つまり、本格的な内部成長はこれからという計画です。

稼働率

ポートフォリオの期中平均稼働率は、

  • 第49期:98.5%
  • 第50期:98.2%
  • 第51期予想:98.5%
  • 第52期予想:98.6%

です。

すでに98%台のため、内部成長の主役は「空室を埋めること」より、既存テナント・新規契約における賃料上昇へ移っていると考えられます。


Dタワー富山など低稼働物件には改善

全体98%台という数字だけでは見えにくい点として、地方の一部築浅物件に低稼働が残っています。

特にDタワー富山は、

  • 第48期:46.6%
  • 第49期:46.6%
  • 第50期:66.4%

へ改善しました。

総賃貸面積も5,106㎡から7,266㎡へ約2,160㎡増え、テナント数も13から17へ増加しています。

長期間46.6%で停滞していたことを考えると、明確なリーシング進展と評価できます。

一方、66.4%はまだ低水準であり、「問題解消」とまでは言えません。

NBF CONNECT SAPPOROも、

62.3% → 72.8%

へ改善しています。

したがって、地方築浅物件については、

「低稼働問題が残る一方、改善局面には入った」

という評価が妥当でしょう。


4.財務戦略

財務指標

指標第49期第50期コメント
LTV43.3%42.6%財務余力は改善
鑑定LTV34.0%含み益が厚い
LTV46%までの借入余力約920億円外部成長余力あり
有利子負債6,280億円6,290億円ほぼ横ばい
長期固定金利比率83.9%76.9%大きく低下
平均調達金利0.67%0.82%+0.15pt
平均残存年数5.03年5.12年ほぼ横ばい
JCRAA+AA+安定的
R&IAAAA安定的
S&PA+A+安定的

固定金利比率低下

固定金利借入は、

5,070億円 → 4,689億円

へ381億円減少。

一方、変動金利借入は、

1,010億円 → 1,451億円

へ441億円増加しました。

一見すると金利上昇リスクが増えています。

ただし、第50期に実施した長期借入を見ると、固定調達では、

  • 7年固定:2.067%
  • 10年固定:2.417%

という水準まで上昇しています。第50期の長期借入551億円全体の平均金利は1.349%でした。

したがって、「固定できない」のではなく、

現在の高い固定金利を長期間ロックすることを避け、一定程度変動金利を選択している

可能性があります。

財務余力は十分ですので、ここは経営判断として見るべきでしょう。

もちろん今後さらに政策金利が上昇すれば、変動比率を高めた判断がEPUに逆風となります。


5.次期・次々期業績予想

指標第50期実績 2026年6月第51期予想 2026年12月第52期予想 2027年6月一言コメント
営業収益53,858百万円50,502百万円51,016百万円売却益剥落で第51期は減収
営業費用27,163百万円27,797百万円27,568百万円第51期は費用増
営業利益26,694百万円22,704百万円23,448百万円売却益剥落後、第52期回復
純利益24,354百万円19,968百万円20,363百万円第52期は2.0%増益予想
巡航EPU2,173円2,240円2,310円本業利益は成長予想
DPU2,489円2,465円2,541円第52期に増配予想

売却益を除いた当期純利益は、

  • 第50期:19,161百万円
  • 第51期:19,747百万円
  • 第52期:20,363百万円

と増加する計画です。

賃貸NOIも、

31,809 → 32,716 → 33,659百万円

と、毎期約3%の伸びを見込んでいます。

この点は明確なポジティブです。


DPUと内部留保

第50期DPUは2,489円ですが、当期には51.92億円の売却益が発生しています。

その全額を分配せず、24.13億円を圧縮積立金へ積み立てました。

一方、今後は、

  • 第51期:圧縮積立金17.60億円取崩し
  • 第52期:20.35億円取崩し

を予定しています。

つまりNBFは、

売却益が大きい期に内部留保し、売却益の少ない期に取り崩す

ことでDPUの成長経路を平準化しています。

これは財務政策として合理的です。

ただし、今後見るべきなのはDPUそのものより、

巡航EPUがDPUにどこまで近づいていくか

でしょう。


6.その他注目すべき点

1.【ポジティブ】賃貸NOIは着実に成長

第50期の賃貸NOIは311.49億円から318.09億円へ2.1%増加。

さらに第52期には336.59億円まで増える予想です。

売却益を除いた本業部分には、改善の芽が確認できます。


2.【ポジティブ】含み益3,734億円は非常に厚い

継続鑑定評価額は、

1兆7,781億円 → 1兆8,240億円

簿価は、

1兆4,111億円 → 1兆4,506億円

含み益は、

3,670億円 → 3,734億円

へ増加しました。

鑑定LTVは34.0%にとどまり、金利上昇環境下でも財務的な安全余力はかなり大きいと考えられます。


3.【ネガティブ】金利コストは確実に増えている

支払利息は約17.8億円から22.3億円へ増加。

会社予想でも営業外費用は、

  • 第50期:23.72億円
  • 第51期:27.76億円
  • 第52期:31.34億円

まで増加します。

第51期では支払利息増加が約4.42億円、第52期にもさらに約3.58億円増える前提です。

賃料上昇が続かなければEPUへの圧力になります。


4.【中立】鑑定評価は上昇しているが、勢いは鈍化

継続鑑定評価額が上昇した物件数は、

36物件 → 20物件

へ減少。

維持は32物件から46物件へ増えました。

キャップレートについても、第50期は、

  • 低下:3物件
  • 維持:66物件
  • 上昇:0物件

です。

資産価格が悪化しているわけではありませんが、今後のNAV成長はキャップレート低下よりNOI成長頼みになる可能性があります。


5.【中立~ポジティブ】地方の低稼働物件に進展

Dタワー富山は46.6%から66.4%、NBF CONNECT SAPPOROは62.3%から72.8%へ改善しています。

まだポートフォリオ平均から大きく下回りますが、リーシング停滞から改善へ転じたことは評価できます。


7.専門家による「行間」の読解

1.「純利益26%増」だけでは今回の決算を説明できない

当期純利益は243.54億円で前期比26.2%増。

しかし売却益を除いた純利益は、

192.99億円 → 191.61億円

と減少しています。

今回の「大幅増益」の大部分は、住友電設ビルの売却益です。

したがって当期の本業評価では、純利益より巡航EPU2,173円を見る必要があります。


2.内部成長4.3%は「すでに達成」ではない

決算概要では第50期から第52期にかけて内部成長4.3%と大きく表示されています。

しかし第50期実績の既存物件賃貸収入の伸びは+0.3%でした。

第51期、第52期に強い増賃を織り込むことで4.3%になる計画です。

したがって今回の数字は、

成果というより経営陣の強気な見通し

として捉えた方が適切です。


3.経営陣はオフィス賃料上昇に明確に強気

従来は既存物件の賃貸収入について「年間2%以上増加」を目標としていました。

今回はこれを、

3%以上

へ引き上げました。

内部成長目標も2.0~2.5%から2.5~3.0%へ引き上げ、EPU・DPU成長目標も3.0%以上から3.5%以上へ変更しています。

これは単なる表現変更ではありません。

金利コスト上昇を認識したうえで、

賃料上昇の方が速い

と判断していることになります。

今後、この目標が維持されるかは重要なモニタリングポイントです。


4.固定金利比率76.9%は「守りを捨てた」とまでは言えない

固定比率が7ポイント低下した数字だけを見ると財務悪化に見えます。

しかしNBFには、

  • LTV42.6%
  • 鑑定LTV34.0%
  • LTV46%まで約920億円の借入余力
  • JCR AA+
  • R&I AA
  • S&P A+

という高い財務余力があります。

そのため、固定できないのではなく、2%を超える長期固定金利を今すぐロックすることを避けている可能性があります。

ただし、変動金利比率の上昇によって政策金利への感応度が高まったことは事実です。


5.DPU成長には「利益成長+内部留保」の二本立てが必要

第51期巡航EPU2,240円に対してDPU2,465円。

第52期巡航EPU2,310円に対してDPU2,541円。

それぞれ約225~231円の差があります。

会社は「計画的な物件入替、又は内部留保の活用で継続的に売却益除外後EPUの110%を分配する」方針を示しています。

したがって当面のDPUは、本業利益だけで構成されるものではありません。

問題になるのは、内部留保を使っても巡航EPUが伸びないケースです。

逆に巡航EPUが毎年3%程度伸び続ければ、政策的なDPU補完への依存度は徐々に下げられます。


6.含み益は武器だが、評価額の自然上昇には頼りにくくなった

3,734億円もの含み益はNBFの大きな強みです。

一方、キャップレートが低下した物件は3件しかありません。

これは、これまでのように利回り低下だけで鑑定評価額が上がる局面から、

NOIを実際に伸ばして資産価値を上げる局面

へ移っている可能性を示します。

その意味でも、今回掲げた内部成長3%以上という目標は、EPUだけでなくNAV維持にも重要です。


7.外部成長は金額ではなく「スプレッド」が重要になる

今期は約472億円を取得しました。

しかし新規調達金利は1%台に入り、一部長期固定では2%超です。

優良オフィスの取得競争も厳しい。

今後は、

「優良物件を買えた」

だけでは足りません。

取得NOI利回りと資金調達コストとの差が十分確保され、その取得が1口当たり利益を本当に押し上げるのかを確認する必要があります。


8.増資後のEPU回復が今回の外部成長の答え合わせになる

第50期には約227億円のエクイティ・ファイナンスを実施し、発行済投資口数は、

865万口 → 881.5万口

へ1.9%増加しました。

一方、売却益除外後純利益は0.7%減。

その結果、巡航EPUは2.6%低下しています。

第50期は取得物件のフル寄与前でもあるため、この希薄化だけで増資の成否を判断するのは早いでしょう。

重要なのは、

第51期2,240円 → 第52期2,310円

というEPU回復を実現できるかです。

ここが今回の増資と外部成長戦略の「答え合わせ」になります。


9.Dタワー富山は「失敗物件」から脱しつつあるが、まだ試験中

Dタワー富山は第48期46.6%、第49期46.6%と低稼働が続いていました。

第50期には66.4%まで改善しました。

約20ポイントの上昇は大きく、長い停滞から明らかに動き始めています。

ただし、全体稼働率98.2%と比較すれば依然として低水準です。

この物件はポートフォリオ全体に占める比率が小さいため、NBF全体の業績を揺るがすほどではありません。

むしろ重要なのは、

「地方の築浅オフィスを取得後にNBFのリーシング力で仕上げられるのか」

を見るテストケースとしての意味でしょう。

同じくNBF CONNECT SAPPOROも62.3%から72.8%へ改善していることから、現時点では、

「地方取得物件のリーシング問題は残るものの、改善方向には進んでいる」

と見るのが適切だと考えます。


総評

今回のNBFは、数字そのものより経営方針の変化が重要な決算だったと考えます。

第50期単体を見ると、

  • 純利益+26.2%
  • DPU+1.4%
  • NOI+2.1%

と良好に見えます。

しかし、

  • 売却益除外後純利益-0.7%
  • 巡航EPU-2.6%
  • 平均調達金利0.67%→0.82%
  • 固定金利比率83.9%→76.9%

という逆風もあります。

これに対し経営陣は防御に回るのではなく、

「既存物件の賃料収入を年3%以上伸ばし、金利コスト上昇を上回る」

という方向を選びました。

そしてEPU・DPU年間成長目標も3.5%以上へ引き上げています。

言い換えれば、今回の決算は、

「結果が良かった決算」というより、「これから結果を出すと宣言した決算」

に近いでしょう。

東京都心のオフィス市況が現在のようなタイトな状態を維持し、既存物件の賃料引き上げが会社予想どおり進めば、金利上昇局面でもEPUを成長させられる可能性があります。

一方、賃料上昇が想定より弱まれば、変動借入比率の上昇と金利コスト増加がより鮮明にEPUへ表れてきます。

したがって今後は、

①既存物件賃貸収入の伸び率
②巡航EPU
③平均調達金利
④固定金利比率
⑤DPUと巡航EPUの差
⑥Dタワー富山等の低稼働物件

の6点を継続的に確認したいところです。


8.免責事項

本記事は公開資料に基づく情報提供を目的としており、特定銘柄の推奨を目的としたものや投資勧誘、助言を行うものではありません。

情報の正確性について:作成にあたっては生成AIを活用しており、情報の正確性・完全性を保証するものではありません。投資検討の際は、必ず投資法人が発行する一次資料(決算短信等)をご確認ください。

自己責任の原則:投資に関する最終決定は、読者ご自身の判断と責任において行ってください。本記事の利用により生じたいかなる損害についても、作成者は一切の責任を負いかねます。


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