今回は、パチンコホール向けプリペイドカードシステム大手「マースグループホールディングス(6419)」の2027年3月期 第2四半期(中間期)決算について、継続チェックの観点から確認していきます。
所長ダル








今回は決算補足説明資料・決算説明会ともに「無」です(短信表紙)。セグメントの詳細やKPIは、決算短信本文の記載の範囲でしか確認できない点にご留意ください。
今回の銘柄情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 銘柄名 | 株式会社マースグループホールディングス |
| 証券コード | 6419(東証プライム) |
| 現在株価 | 3,285円(’26/10/30終値、前日比+300円・+10.05%、年初来高値更新/みんかぶ様・株探様) |
| 配当利回り | 4.57%(150円÷3,285円) |
| 普通配当 | 150円(中間75円確定+期末75円予想/短信表紙) |
| 特別配当等 | なし(前々期’25年3月期の195円は記念配当込み) |
| BPS | 4,916.21円(’26年9月末/短信表紙) |
| みんかぶ目標株価 | 2,946円(「売り」、現在株価比▲339円)。更新日は画面上で特定できず |
| 権利落ち確認 | 中間:済(基準日’26年9月30日、支払開始’26年12月10日)/期末:未(基準日’27年3月31日) |
| 増配コミット | なし(方針は配当性向30%基準。累進配当の明示なし) |
| 次期予想配当 | 150円(据え置き、修正なし/短信表紙) |
① 会社概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 株式会社マースグループホールディングス(Mars Group Holdings Corporation) |
| 証券コード | 6419(東証プライム、業種:機械) |
| 設立 | 【要確認:設立年月日】(同社は「世の中にないものを作り続けて半世紀」と記載/短信2P) |
| 代表者 | 代表取締役社長 松波 明宏 |
| 主な事業 | ①アミューズメント関連事業(パチンコホール向けプリペイドカードシステム「EVOALL(エヴォール)シリーズ」、クラウド管理システム等) ②スマートソリューション関連事業(マーストーケンソリューション:RFID・バーコード等の自動認識、X線検査装置、健診プラットフォーム「macmo」/マースウインテック:IoT自販機・無人チェックイン端末) ③ホテル・レストラン関連事業(マースガーデンホテル博多、マースガーデンウッド御殿場、銀明翠GINZA、銀座松月) |
| 売上構成(中間期) | アミューズメント102.9億円(71%)、スマートソリューション28.0億円(19%)、ホテル・レストラン14.1億円(10%) |
| 利益構成(中間期) | セグメント利益合計37.2億円のうち、アミューズメントが34.6億円(93.1%) |
| 時価総額 | 746億円(株探様、発行済株式22,720千株ベース)/自己株式を除く実質ベースでは約567億円(3,285円×17,261,251株、当研究所試算) |
| 決算期 | 3月(中間期末9月) |
出典:決算短信(表紙・2〜3P・10P)、株探様












② 主要財務指標
中間期(累計)実績(百万円)
| 指標 | ’26年3月期 中間 | ’27年3月期 中間 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 16,758 | 14,488 | ▲13.5% |
| 営業利益 | 4,795 | 3,369 | ▲29.7% |
| 経常利益 | 5,368 | 3,743 | ▲30.3% |
| 親会社株主に帰属する中間純利益 | 3,639 | 2,834 | ▲22.1% |
| EPS | 197.31円 | 158.37円 | ▲19.7% |
| 営業利益率 | 28.6% | 23.3% | ▲5.3pt |
出典:決算短信(表紙・7P)
※中間純利益には特別利益「投資有価証券売却益」344百万円(一過性)が含まれます(短信7P)。税引後で約2.4億円分を除くと、実力ベースの中間純利益は約26億円と考えられます(当研究所試算)。
※純利益の減少率(▲22.1%)が営業利益(▲29.7%)より小さいのは上記売却益によるもので、さらに自己株式取得による株数減でEPSの減少率はより小さく(▲19.7%)なっています。
セグメント別(中間期/百万円)
| セグメント | 売上高 | 前年比 | セグメント利益 | 前年比 |
|---|---|---|---|---|
| アミューズメント関連 | 10,285 | ▲19.0% | 3,458 | ▲27.7% |
| スマートソリューション関連 | 2,796 | +1.5% | 252 | ▲4.0% |
| ホテル・レストラン関連 | 1,405 | +7.8% | 5 | ▲69.2% |
出典:決算短信(2〜3P・10P)
通期会社予想に対する進捗(百万円)
通期予想は2026年5月14日公表から修正なしです(短信表紙)。
| 項目 | 通期予想 | 中間実績 | 進捗率 | 前年中間の進捗(参考) | 下期に必要な額(前年下期比) |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 33,700(+4.4%) | 14,488 | 43.0% | 51.9% | 19,212(+23.8%) |
| 営業利益 | 8,950(+1.8%) | 3,369 | 37.6% | 54.5% | 5,580(+39.5%) |
| 経常利益 | 9,700(+0.1%) | 3,743 | 38.6% | ― | 5,957 |
| 当期純利益 | 6,700(+0.9%) | 2,834 | 42.3% | ― | 3,866(+28.8%) |
※前年下期実績は、通期実績(売上32,281百万円・営業利益8,795百万円・純利益6,640百万円、IRBANK様)から前年中間実績を差し引いた当研究所試算です。
財政状態・キャッシュフロー・配当
| 指標 | 数値 | 出典 |
|---|---|---|
| 総資産 | 93,563百万円(前期末比▲698百万円) | 短信表紙・3P・5P |
| 純資産(=自己資本) | 84,859百万円(前期末85,733百万円) | 短信表紙 |
| 自己資本比率 | 90.7%(前期末91.0%) | 短信表紙 |
| BPS | 4,916.21円(前期末4,647.27円、自己株式取得で株数減のため上昇) | 短信表紙 |
| ROE | 前期実績8.67%/今期予想7.9%/中間実績の年換算 約6.6%(当研究所試算) | IRBANK様、決算短信 |
| 現金及び預金 | 35,383百万円(前期末比▲3,580百万円) | 短信5P |
| 投資有価証券 | 23,741百万円(前期末比+2,891百万円) | 短信5P |
| 有利子負債 | 借入金なし(リース債務のみ計594百万円) | 短信5P |
| 営業CF(中間) | 4,389百万円(前年同期4,773百万円、▲8.0%) | 短信9P |
| 投資CF(中間) | ▲2,887百万円(有形固定資産取得▲1,707百万円、投資有価証券取得▲1,156百万円) | 短信9P |
| 財務CF(中間) | ▲5,076百万円(自己株式取得▲3,694百万円、配当金支払▲1,382百万円) | 短信9P |
| 年間配当 | 150円(中間75円確定・期末75円予想) | 短信表紙 |
| 中間配当総額 | 約1,295百万円(75円×9月末の自己株式控除後株式数17,261,251株、当研究所試算) | 短信表紙、自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ |
| 配当性向 | 中間:47.4%(75円÷158.37円)/通期:41.3%(会社予想EPS363.18円基準)、38.6%(IRBANK様の予想EPS388.15円=自己株式取得後の株数ベース) | 短信表紙、IRBANK様 |
バリュエーション(’26年10月30日)
| 指標 | 数値 | 出典 |
|---|---|---|
| PER | 8.5倍(予想)/9.12倍(調整後)/7.69倍(10/29終値2,985円基準) | 株探様/みんかぶ様/IRBANK様 |
| PBR | 0.67倍(株探様)/0.668倍(当研究所試算:3,285÷4,916.21) | 株探様、決算短信 |
| PSR | 2.31倍 | みんかぶ様 |
| 配当利回り | 4.57%(3,285円基準) | 株探様 |
※みんかぶ様表示のPBRは0.87倍で、上記とは乖離があります。BPSの基準の違いと考えられ、本稿では0.67倍を採用しています。












③ 継続チェックメモ項目評価
凡例:○=基準クリア/△=一部未達・要観察/×=基準未達/─=確認不能
毎回チェックする基本項目
| チェック項目 | 前回実績(’26年3月期) | 判定基準 | 今回実績(中間) | 評価 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 322億81百万円(▲23.6%) | 前年比プラス転換しているか | 144億88百万円(▲13.5%) | × |
| 営業利益 | 87億95百万円(▲28.7%) | 前年比回復傾向にあるか | 33億69百万円(▲29.7%) | × |
| 営業利益率 | 27.2% | 25%台を維持できているか | 23.3%(通期予想ベースでは26.6%) | △ |
| 営業CF | 78億14百万円 | 配当総額を十分上回っているか | 43億89百万円 > 中間配当総額 約12億95百万円(約3.4倍) | ○ |
| 年間配当予想 | 150円 | 減配・方針変更の予告がないか | 150円据え置き、中間75円確定 | ○ |
会社予想は「通期で増収(+4.4%)・微増益(+1.8%)」ですが、中間期は売上・利益ともに前年を下回りました。減少率は前期の中間期(▲34.4%/▲40.0%)からは縮小しているものの、「プラス転換」「回復傾向」という基準は満たしていないため×としました。
営業利益率は中間で23.3%と25%を割り込みました。売上総利益率は53.1%(前年同期53.5%)とほぼ横ばいで、減収に対して販管費が43.2億円(+3.5%)と増えたことが利益率低下の主因と考えられます(短信7P)。通期予想ベースでは26.6%を見込んでいるため△としました。
売上高・営業利益は×判定となりましたが、配当原資である営業CFは中間配当総額の約3.4倍あり、配当そのものの安全性は高いと考えられます。年間150円の配当予想も据え置かれています。
注意点①:本業の稼ぐ力(アミューズメント事業への依存・業績変動幅)
| チェック項目 | 今回実績 | 評価 |
|---|---|---|
| アミューズメント関連事業のセグメント利益は前年比で下げ止まっているか | 34億58百万円(▲27.7%)、売上102億85百万円(▲19.0%)(短信2P・10P) | × |
| パチンコホール数の減少ペースが加速していないか | 2025年末6,464店(前年末6,706店から▲242店)。2024年の▲377店から減少ペースは鈍化(マネーポストWEB様、警察庁統計の紹介記事) | ○ |
| スマパチ普及率が計画通り伸びているか(現状約2割) | 短信では「スマート遊技機の普及が進んだ」との定性記述のみで数値なし(短信2P) | ─(偶発的)→暫定△ |
| スマートソリューション・ホテル/レストラン事業がアミューズメント事業の変動を補う規模に育っているか | 2事業合計のセグメント利益は約2.6億円(スマートソリューション2.52億円▲4.0%、ホテル・レストラン0.06億円▲69.2%)。アミューズメントの減益幅(▲13.3億円)の約2割にとどまる(短信10P) | × |
| EVOALLシリーズ等新製品の受注・導入店舗数は伸びているか | プリペイドカードシステム導入(実稼働)店舗数 累計1,343店舗(市場シェア23.6%)。9月の内覧会で業界初「カードレスシステム」、景品払出収納庫、新アプリサービスを発表、下期から本格導入見込み(短信2P) | △(前年比の店舗数推移は短信に記載なく比較不能) |
アミューズメント事業については、同社自身が短信で「スマート遊技機の導入や新紙幣対応に伴う設備投資は一巡しつつある」と説明しており(短信2P)、特需の剥落が続いていると考えられます。セグメント利益率も37.0%→33.0%に低下しました(当研究所試算)。
継続チェックメモのウォッチポイント「セグメント利益が2期連続で二桁%減益」については、中間期ベースでは点灯寸前です。前期(’26年3月期)も連結営業利益が▲28.7%で、利益の9割超をアミューズメントが占めることから、前期も同セグメントは二桁減益だった可能性が高いと考えられます(前期のセグメント実数は今回資料では未確認)。通期で確定するかが、次回(通期決算)の最重要確認事項です。
明るい材料は、ホール数の減少ペースが鈍化していること(▲377店→▲242店)と、同社が「大手チェーンへの集約」「省人化・店舗DX」需要を底堅いと見ていることです(短信2P)。


















判定は×です。セグメント利益の下げ止まりが確認できず、他事業による補完も限定的です。ウォッチポイント「アミューズメントのセグメント利益が2期連続で二桁%減益」は中間期ベースで点灯寸前で、通期決算での確定有無が最重要の確認事項となります。
注意点②:配当方針と実績のギャップ・配当継続性
| チェック項目 | 今回実績 | 評価 |
|---|---|---|
| 配当性向は方針基準(30%)からどの程度乖離しているか、説明の有無 | 通期38.6〜41.3%、中間47.4%。方針を上回る(=株主に有利な方向の)乖離が続く。短信に配当方針の説明記載はなく、補足資料・説明会もなし | △(水準は問題なし、説明なし) |
| 次期予想配当150円(中間75円・期末75円)が据え置き通り実行されるか | 中間75円確定(支払開始12月10日)、年150円の予想修正なし(短信表紙) | ○ |
| 自己株式取得(上限120万株・42億円、’26/5/15〜10/30)の進捗・完了状況 | ’26年9月15日に上限120万株を取得完了(取得価額36億84百万円、平均約3,070円)(短信10P) | ○ |
| 取得した自己株式の消却・活用方針の発表有無 | 消却の発表なし。自己株式は5,458,749株(発行済株式の24.0%)に積み上がる(短信表紙)。さらに10/29に同規模(上限120万株・42億円)の自己株式取得を新たに決議 | △ |
| 純資産・自己資本比率は91%前後の高水準を維持しているか | 自己資本比率90.7%(▲0.3pt)、純資産848億円(自己株式取得36億円の影響で▲8.7億円)(短信4P) | ○ |
配当は方針(配当性向30%)を上回る水準で据え置かれており、「減配リスク」の観点では安心材料です。ただし、利益が減っても150円を維持している理由(下限配当・DOE等の考え方)が明文化されていない点は、裏を返せば「業績次第で方針どおり30%に戻す余地がある」ことを意味します。この点は弱気シナリオの前提として後述します。
自己株式取得は計画どおり完了し、さらに2回目の42億円枠(取得期間’26/10/30〜’27/3/31)を即座に決議しました(自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ)。株主還元への姿勢は明確に強化されています。
一方、自己株式は消却されず保有が続いています。2回目の取得を上限まで実施すると、自己株式は約666万株(発行済株式の約29%)に達します(当研究所試算)。用途(M&A対価・消却等)の説明は確認できず、透明性の面では課題が残ると考えられます。












判定は○寄りの△です。配当・還元の実行は○ですが、配当方針(配当性向30%)と実態(40%前後)の関係、および自己株式の用途についての説明不足が△となります。
引き続き良好なら安心できる項目
| 項目 | 前回 | 今回 | 維持ラインの目安 | 評価 |
|---|---|---|---|---|
| 自己資本比率 | 91.0% | 90.7% | 85%以上 | ○ |
| D/Eレシオ | 実質無借金 | 借入金ゼロ(リース債務594百万円のみ) | 新規の有利子負債なし | ○ |
| ROE | 8.1% | 今期予想7.9%/中間年換算6.6% | 8%前後 | △(予想ベースは概ね維持、中間ペースは下回る) |
| 配当方針 | 配当性向30%基準 | 撤回・変更の言及なし | 方針の撤回・変更なし | ○ |
| 手元資金 | 現預金389億円+投資有価証券208億円=597億円 | 現預金353億円+投資有価証券237億円=591億円 | 大幅な取り崩しなし | ○(現預金▲35.8億円は主に自己株式取得) |
補足:投資有価証券の増加(+28.9億円)は、取得11.6億円に加えて時価上昇(その他有価証券評価差額金+13.4億円)によるものです(短信6P・9P)。また土地が13.2億円増加していますが、取得目的は短信に記載がありません(短信3P)。
継続ウォッチ:株主構成・アクティビスト動向・テーマ性
| チェック項目 | 今回 | 評価 |
|---|---|---|
| EDINET大量保有報告書に新規の5%以上保有者(特にアクティビスト)の出現がないか | 今回の資料では確認できず | ─(偶発的) |
| イー・エムプランニングの持株比率にさらなる変化がないか | 同上(半期報告書(’26年11月13日提出予定)の大株主の状況で確認可能) | ─(偶発的) |
| 自己株式取得の実施状況と上限120万株に対する消化率 | 1回目:100%消化(9/15完了)。2回目:10/30開始 | ○ |
| 大阪IR進捗にともなう具体的な事業機会の発表有無 | 短信に記載なし | ─(該当なし) |
信用需給(株探様)
| 日付 | 売り残 | 買い残 | 信用倍率 |
|---|---|---|---|
| 9/25 | 28.1千株 | 261.4千株 | 9.30倍 |
| 10/02 | 17.0千株 | 291.3千株 | 17.14倍 |
| 10/09 | 18.9千株 | 294.6千株 | 15.59倍 |
| 10/16 | 18.2千株 | 291.9千株 | 16.04倍 |
| 10/23 | 18.0千株 | 280.6千株 | 15.59倍 |
買い残28.1万株は自己株式控除後株式数の約1.6%で、10/30の出来高45.9万株を下回っており、需給の重さは限定的と考えられます。ただし信用倍率は15倍台と高く、決算・自社株買い発表後の急騰(+10%)で利益確定売りが出やすい地合いである可能性があります。
即座に見直しが必要なシグナル(該当チェック)
| シグナル | 判定 |
|---|---|
| 年間配当の減配予告または配当性向30%方針の撤回 | 非該当(150円据え置き) |
| 営業CFが2期連続でマイナスもしくは大幅悪化 | 非該当(中間43.9億円、前年同期比▲8.0%) |
| 自己資本比率が85%を下回る、または新規に多額の有利子負債 | 非該当(90.7%、借入金ゼロ) |
| アミューズメント関連事業のセグメント利益が2期連続で二桁%減益 | 中間期ベースで点灯寸前(▲27.7%)。通期で確定待ち |
| 大型M&A失敗によるのれん減損等の特別損失 | 非該当(特別損失なし) |
配当・財務・CFに関するシグナルは点灯していません。ただし「アミューズメント関連事業のセグメント利益が2期連続で二桁%減益」は中間期ベースで点灯寸前であり、通期決算で確定するかどうかを注視する必要があると考えられます。
- 売上高:144億88百万円(▲13.5%)、通期予想比進捗43.0%
- 営業利益:33億69百万円(▲29.7%)、進捗37.6%(前年同期は54.5%)。下期に前年比約+40%が必要
- 営業CF:43億89百万円(中間配当総額約12.9億円の約3.4倍)
- 配当方針:中間75円確定、年150円据え置き。配当性向30%方針に変更なし
- 自己株式取得進捗:1回目(120万株・36.8億円)9/15完了。10/29に2回目(上限120万株・42億円、〜’27/3/31)を決議
- 所見:稼ぐ力は弱含みだが、配当原資・財務は盤石。株主還元はむしろ加速。通期の下期挽回が最大の焦点
④ 配当継続性スコア(5項目評価)
今回は中間連結キャッシュ・フロー計算書が開示されており(短信9P)、5項目すべてを実体で確認できた回です。
| 評価項目 | 評価 | 解説 |
|---|---|---|
| 配当の中身 | ○ | 全額普通配当。記念配当なし。中間75円を確定し、年150円を据え置き。’25年3月期の195円は記念配当込みで、普通配当ベースでは150円水準が続いている |
| 本業の稼ぐ力 | △ | 中間営業利益率23.3%と依然として高収益だが、売上▲13.5%・営業利益▲29.7%と減収減益が継続。主力アミューズメントは▲27.7%。通期予想達成には下期に約40%の増益が必要 |
| 財務の健全性 | ○ | 自己資本比率90.7%、借入金ゼロ。現預金353億円+投資有価証券237億円 |
| 配当の原資 | ○ | 中間営業CF43.9億円>中間配当総額約12.9億円(約3.4倍)。配当と自社株買いの合計(50.8億円)は営業CFを上回ったが、差額は手元資金で十分に賄える規模 |
| 経営方針の透明性 | △ | 配当予想・業績予想は据え置きで、自社株買いも迅速に追加決議。一方、決算補足資料・説明会がなく、①下期挽回の根拠(新製品の寄与見込み)、②配当性向30%方針と実績40%前後の関係、③自己株式(発行済の24%)の用途、④土地13億円取得の目的、の説明が確認できない |
B+→B+(据え置き)
実体を伴う△が2項目(本業の稼ぐ力・経営方針の透明性)あるため、運用ルールによりA以上は付けられません。△が2項目で、うち1項目が「本業の稼ぐ力」であるため、A例外規定も適用外です。
一方、新たな×はなく、「配当の原資」「財務の健全性」は数値基準を大きく上回っています。前回B+時点からの変化は「減益の継続(想定内)」と「株主還元の強化」で、相殺されると判断しました。
今回は5項目すべてを実体で確認できた回のため、格上げも格下げも可能な回でした。格上げしなかったのは、主力事業の減益に歯止めがかかっていないためです。格下げしなかったのは、配当の安全性(営業CF・財務)が非常に高く、還元姿勢もむしろ強まっているためです。数値だけを見れば「配当の安全性はA相当、成長性はB相当」という、項目間の差が大きい銘柄と考えられます。
格上げ条件(A-へ):以下をすべて満たすこと
- 通期営業利益が会社予想89.5億円を達成(=下期営業利益55.8億円以上)
- アミューズメント関連セグメント利益が下期単独で前年下期を上回る(下げ止まりの確認)
- 2028年3月期の配当予想が150円以上
格下げ条件(Bへ):以下のいずれかに該当すること
- 通期営業利益が80億円を下回る(会社予想比▲10%超)、または期中に業績予想の下方修正
- アミューズメント関連セグメント利益が通期で2期連続の二桁減益として確定し、かつ来期予想でも減益
- 2028年3月期の配当予想が150円を下回る(配当性向30%方針への回帰)
クリックして評価ランクの説明を見る
S:非常に優れている/A:優れている/A-:Aの要件を満たすがBに近い注意点がある/B+:Bの要件を満たしAに近い水準にある/B:良好/B-:Bの要件を満たすがCに近い注意点がある/C+:Cの要件を満たしBに近い水準にある/C:やや懸念がある/C-:Cの要件を満たすがDに近い注意点がある/D:懸念が大きい/E:重大な懸念がある
※評価体系をS/A/A-/B+/B/B-/C+/C/C-/D/Eの11段階に変更しました。旧5段階(S/A/B/C/D)のA・B・C・Dの間にそれぞれ「+(プラス)-(マイナス)」ランクを新設しています。これは、同一ランク内でも「条件が揃えば上のランクに相当する」銘柄と「下のランクに近い懸念がある」銘柄を区別するためです。たとえばB-は「Bの要件は満たすが、Cに近い注意点を抱えている」状態を示します。






⑤ 適正株価試算(普通配当逆算法)
前提:現在株価3,285円(’26/10/30終値)、予想配当150円、現在利回り4.57%。
シナリオ別試算
| シナリオ | 想定配当額 | 想定利回り | 適正株価 | 前提 |
|---|---|---|---|---|
| 強気 | 165円 | 4.0% | 約4,125円 | 2回目の自社株買い完了で株式数が約1,606万株に減少し、純利益67億円でもEPSは約417円へ上昇。配当性向40%を維持すると約167円→165円へ増配。新製品(カードレスシステム等)が下期以降に寄与 |
| 中立 | 150円 | 4.5% | 約3,333円 | 会社の今期予想配当をそのまま使用。業績は横ばい圏 |
| 保守的 | 150円 | 5.0% | 約3,000円 | 増配なし・現状維持。減益継続リスクを利回りで上乗せ(決算発表前の株価2,985円に近い水準) |
| 弱気 | 100円 | 5.0% | 約2,000円 | 配当性向30%(同社の方針基準)を、減益後のEPS約330円に適用 |
弱気シナリオ:「方針を曲げざるを得ない前提条件」
- 下期の新製品導入が想定を下回り、通期営業利益が70億円台にとどまる(EPS約330円水準)
- アミューズメント関連セグメントが3期連続の二桁減益となり、来期も回復の見通しが立たない
- 同社が「配当性向30%」という方針に忠実に配当を見直す判断をする(現在は方針を上回る配当を出しているため、方針の範囲内で減配できる余地がある点に注意)
なお、同社の財務余力(現預金353億円)からは150円の維持自体は可能であり、弱気シナリオは「払えないから減配」ではなく「方針どおりに戻す」ケースと考えられます。
BPS×適正PBR倍率(2点セット確認)
BPS:4,916.21円(短信表紙)
| PBR倍率 | 株価 | 考え方 |
|---|---|---|
| 0.6倍 | 約2,950円 | 決算発表前の水準(10/29終値2,985円)。IRBANK様の2010年以降レンジ0.46〜2.09倍の下寄り |
| 0.7倍 | 約3,441円 | 現在株価(0.67倍)からやや上。みんかぶ様理論株価3,409円とほぼ一致 |
| 0.8倍 | 約3,933円 | ROE8%前後への回復と、自己株式取得の継続を織り込む |
| 1.0倍 | 約4,916円 | ROE8%=株主資本コスト並みと見なした場合の理論的な上限目安 |
配当逆算法の中立(約3,333円)とPBR0.7倍(約3,441円)が近く、現在株価3,285円は「中立シナリオをほぼ織り込んだ水準」と考えられます。さらに、1株当たりの現預金だけで約2,070円、投資有価証券を加えた金融資産は約3,446円、負債を差し引いても約2,941円あり(当研究所試算)、資産面からの下値の支えは厚いと考えられます。












所長と車野の対談:今回の5つの論点
テーマ①:時価総額746億円は「見かけ」?――自己株式24%を抱える会社の本当の値段
























テーマ②:中間純利益28億円で、半年の還元は51億円――「2回目の42億円」が意味するもの
























テーマ③:営業利益の進捗37.6%――会社予想は「下期4割増益」を前提にしている


















テーマ④:ホール数の減少は鈍化、でも「特需」は一巡――シェア23.6%の会社が向き合う市場
























テーマ⑤:目標株価2,946円「売り」vs理論株価3,409円「割安」――アナリスト0人の銘柄をどう評価するか
























予備テーマ①:投資有価証券売却益3.4億円と、売却収入0.16億円のズレ












予備テーマ②:用途の説明がない「土地13億円」の取得












予備テーマ③:ホテル・レストランは増収でも利益69%減












全シナリオが崩れる条件
- 年間配当150円の減額、または配当性向30%方針への回帰の表明:現在は方針を上回る配当であり、方針内で減配できる余地があるため、減益が続く場合に最も起こりやすい崩れ方と考えられます
- アミューズメント関連事業の構造的縮小の確定:ホール数減少の再加速、またはスマート遊技機・新紙幣関連投資の一巡後に新製品(カードレスシステム等)が普及しない場合
- 期中の業績予想下方修正(特に営業利益80億円割れ):下期偏重の予想が崩れると、強気・中立シナリオの前提が同時に崩れます
- 自己株式が株主価値を希薄化する方向(大型M&A失敗、第三者割当的な処分等)で使われる場合
- 政策保有株の大幅下落:投資有価証券237億円は純資産の約28%を占め、株式市場全体の下落でBPS・資産面の下値支えが弱まる可能性があります
結論
みんかぶ様目標株価2,946円(「売り」、更新日は特定できず)は現在株価比▲10.3%、みんかぶ様理論株価3,409円(10/29、「割安」)は+3.8%、個人投資家予想2,253円(10/30更新)は▲31.4%です。証券アナリスト予想は対象外(0人)で、第三者による業績予想の裏づけはありません。なお、売買予想比率は投稿の更新日が特定できないため数値を採用していません。目標株価と理論株価で評価が真逆に割れており、市場の見方が定まっていない銘柄と考えられます。
PER8.5倍、PBR0.67倍、配当利回り4.57%と、指標面では割安圏です。実質時価総額約567億円に対し現預金約357億円、正味の金融資産は1株約2,941円あります。現在株価3,285円は配当逆算法の中立シナリオ(約3,333円)とほぼ同水準で、「配当維持・業績横ばい」を織り込んだ価格と考えられます。大きく割安とまでは言い切れない一方、資産面からの下値余地は限定的と考えられます。
配当の安全性(営業CF・財務)は非常に高く、150円配当が近い将来に脅かされる可能性は低いと考えられます。一方、本業は特需後の正常化(減収減益)の途中にあり、通期決算(2027年5月頃)で下期挽回と来期予想を確認するまでは、成長への期待は控えめに見るのが妥当と考えられます。
配当利回りに加え、自社株買いによる1株価値の向上(総還元性向約155%見込み)をセットで評価する銘柄と考えられます。スコアのB+据え置きは、業績や財務に問題が生じたからではなく、「主力事業の減益が止まったことを確認できていない」ための据え置きです。
- 2回目の自社株買い(最大6.95%)で、EPSは利益横ばいでも約7%押し上げられる計算
- 業界初「カードレスシステム」など新製品が下期から本格導入
- パチンコホール数の減少ペースが鈍化(▲377店→▲242店)
- 借入金ゼロ、現預金353億円という財務余力
- X線検査装置(半導体後工程向け)の需要が堅調で、次世代パッケージング(PLP・チップレット)向けの開発も推進(短信3P)
まとめ
























免責事項
本記事はAI(Claude/Anthropic社)を活用して作成したコンテンツです。情報の正確性・完全性を保証するものではなく、記載内容に誤りが含まれる可能性があります。
本記事は特定の有価証券への投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。株式投資には価格変動リスクがあり、元本が保証されるものではありません。
本記事に記載されている将来予測・試算・適正株価に関する記述は、あくまで参考情報であり、実際の将来の業績・株価・配当を保証するものではありません。
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本記事は税務・法務上のアドバイスを提供するものではありません。税金・法律に関するご判断は、税理士・弁護士などの専門家にご相談ください。
本記事における業界慣行への言及は、一般的な注意喚起を目的としたものであり、特定の企業の商品・営業活動を批判するものではありません。
情報基準日:2026年10月30日
本記事に登場する「車野蔵人(くるまの くろうど)」は、AIが生成した架空のキャラクターです。実在する人物・アナリストとは一切関係ありません。
© 高配当株研究所 ※本記事はAIによる分析を含みます。投資推奨ではありません。




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