今回は、道路舗装工事大手「世紀東急工業(1898)」の2027年3月期 第1四半期決算について、継続チェックの観点から確認していきます。
所長ダル








※なお、当第1四半期は決算説明資料が作成されていないため、決算短信本体(定性的情報・セグメント情報)から読み取れる範囲での確認となります。
① 会社概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 世紀東急工業株式会社(SEIKI TOKYU KOGYO CO., LTD.) |
| 証券コード | 1898(東証プライム) |
| 主な事業 | 建設事業(道路舗装工事等)/舗装資材製造販売事業/その他(リース・売電) |
| 決算期 | 3月期(第1四半期=4〜6月) |
| 時価総額 | 約551〜554億円(’26/8/3〜8/4時点、みんかぶ様・IRBANK様) |
| 現在株価 | 1,472円(’26/8/4 15:30時点、みんかぶ様) |
| 配当利回り | 5.09%(みんかぶ様) |
出典:2027年3月期第1四半期決算短信、みんかぶ様、IRBANK様






② 主要財務指標
当第1四半期実績(’26年4月1日〜6月30日)
| 指標 | 前1Q(’26年3月期1Q) | 当1Q(’27年3月期1Q) | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 20,375百万円 | 19,727百万円 | △3.2% |
| 営業利益 | 598百万円 | 461百万円 | △22.8% |
| 経常利益 | 584百万円 | 440百万円 | △24.6% |
| 純利益 | 422百万円 | 213百万円 | △49.6% |
| EPS | 11.54円 | 5.81円 | △49.6% |
| 自己資本比率 | ─ | 55.0%(前期末52.3%) | 改善 |
| BPS | ─ | 1,175.75円(前期末1,207.01円) | 低下(期末配当支払いの影響) |
通期予想・株主還元関連
| 項目 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 通期売上高予想 | 102,700百万円(+7.8%) | ’26年5月7日公表から修正なし |
| 通期営業利益予想 | 6,700百万円(+4.4%) | 1Q進捗6.9% |
| 通期純利益予想 | 4,700百万円(+0.7%) | 1Q進捗4.5% |
| 予想EPS | 128.30円 | 決算短信 |
| 年間配当予想 | 75円(中間37円・期末38円) | 前期71円から増配、修正なし(短信2P) |
| 配当利回り | 5.09%(株価1,472円) | みんかぶ様 |
| PER(予) | 11.5倍 | みんかぶ様・IRBANK様 |
| PBR | 1.24倍 | みんかぶ様・IRBANK様 |
セグメント別状況
| セグメント | 売上・受注 | 営業利益 |
|---|---|---|
| 建設事業 | 受注高20,705百万円(+9.0%)/完成工事高14,915百万円(△5.2%) | 885百万円(△15.5%) |
| 舗装資材製造販売事業 | 売上高7,785百万円(+4.1%) | 598百万円(+20.4%) |
| その他(リース・売電) | ─ | 44百万円(△21.6%) |
※当第1四半期は四半期連結キャッシュ・フロー計算書が作成されていません(決算短信8P注記)。営業CFの実額確認は第2四半期以降に持ち越しとなります。















③ 継続チェックメモ項目評価
毎回チェックする基本項目
| チェック項目 | 当1Q実績 | 評価 |
|---|---|---|
| 売上高(通期予想1,027億円に向け回復しているか) | 19,727百万円(△3.2%)。受注・繰越工事高は増加基調 | △ |
| 営業利益(通期予想67億円に対し順調か) | 461百万円(△22.8%)。進捗6.9%は前年同期9.3%を下回る | △ |
| 営業利益率(6%台後半維持) | 1Q単体2.34%(季節性のため通期水準と単純比較不可) | ─(判定保留) |
| 純利益(通期予想47億円に対し順調か) | 213百万円(△49.6%)。前年1Qの反動も含む | △ |
| 営業CF(配当総額を上回っているか) | 1QはCF計算書未作成(短信8P注記) | ─(確認不可) |
| 年間配当予想(減配・DOE撤回予告なし) | 75円据え置き、業績予想の修正も「無」と明記 | ○ |
1Qの減益幅は数字としては大きいものの、建設業特有の下期偏重の季節性が強く働いています。受注高+8.0%・繰越工事高+8.4%という先行指標が伸びており、現時点で「業績下振れ」と断定するのは早計と考えられます。配当予想・業績予想はいずれも修正なしが明記されています。
注意点①:アクティビスト(ストラテジックキャピタル)の動向
| チェック項目 | 実績 | 評価 |
|---|---|---|
| 大量保有報告書等での持株比率の変動 | 1Q決算短信に関連する開示なし | ─(確認不可) |
| 株主提案・資本政策への影響 | 1Q短信に記載なし | ─(確認不可) |
大量保有報告書等は決算短信の管轄外のため、今回の決算資料からは確認できません。次回以降、EDINET等での別途確認が必要と考えられます。












注意点②:独占禁止法違反の再発防止
| チェック項目 | 実績 | 評価 |
|---|---|---|
| 新たな係争・行政処分の発生 | 1Q決算短信に新規開示なし | ○ |
| 関連する特別損失・引当金の計上 | 記載なし | ○ |
新たな係争・行政処分の記載はなく、特段の悪化兆候は見られません。ただし開示がないことは「問題がないことの証明」ではないため、引き続き四半期ごとの確認を継続する項目と考えられます。
継続ウォッチ:設備投資計画と地政学リスク
| チェック項目 | 実績 | 評価 |
|---|---|---|
| 設備投資計画の進捗 | 1Q短信に詳細記載なし。次回以降の決算説明資料等で要確認 | ─(確認不可) |
| 地政学リスク(原材料・エネルギー価格) | 定性的情報で中東情勢の影響・アスファルト価格の高値圏推移に言及。一方で価格転嫁を進める旨も記載 | △〜○ |
| 価格転嫁の実効性 | 舗装資材製造販売事業の営業利益+20.4% | ○ |
リスクは会社側からも継続して言及されていますが、同時に対応(価格転嫁)が進捗していることがセグメント利益の数字として確認できます。リスクの存在と対応力を切り分けて評価すべき局面と考えられます。
設備投資計画は今回の開示範囲では確認できず、次回以降への持ち越しとなります。地政学リスクについては、中東情勢という外部要因が継続する一方で、価格転嫁が舗装資材製造販売事業の増益(+20.4%)という形で成果として表れており、対応は進捗していると評価できると考えられます。
引き続き良好なら安心できる項目
| 項目 | 維持ラインの目安 | 当1Q | 評価 |
|---|---|---|---|
| 自己資本比率 | 50%以上 | 55.0%(前期末52.3%から改善) | ○ |
| 財務レバレッジ | 有利子負債の急増なし | 有利子負債は少額水準を維持 | ○ |
| 受注高・繰越工事高 | 前年並み以上 | 受注高+8.0%、建設事業の繰越工事高+8.4% | ○ |
| 年間配当 | 減配・方針変更の予告なし | 前期71円→当期予想75円と増配方向を維持 | ○ |
| 舗装資材製造販売事業 | 前年並み以上 | 売上高+4.1%、営業利益+20.4% | ○ |
即座に見直しが必要なシグナル(該当チェック)
| シグナル | 判定 |
|---|---|
| 減配予告・DOE方針撤回 | 該当なし(75円据え置き) |
| 通期業績予想の下方修正 | 該当なし(5月公表から修正なし) |
| 営業CFが配当総額を下回る | 判定不能(1QはCF未作成) |
| 受注高・繰越工事高の減少転換 | 該当なし(いずれも増加) |
| 自己資本比率50%割れ | 該当なし(55.0%) |
| 独占禁止法関連の新たな係争・処分 | 該当なし |
| アクティビストによる株主提案 | 確認不可(短信に開示なし) |
即座の見直しを要するシグナルは点灯していないと考えられます。判定できなかった項目(営業CF・アクティビスト動向・設備投資計画)はいずれも開示タイミングによるものであり、悪化の兆候として検出されたものではありません。財務健全性・先行指標については引き続き良好な水準を維持しています。
④ 配当継続性スコア(5項目評価)
| 評価項目 | 評価 | 前回→今回 | 解説 |
|---|---|---|---|
| 配当の中身 | ○ | ○→○ | 普通配当のみで記念・特別配当なし。前期71円→当期予想75円と増配方向を維持 |
| 本業の稼ぐ力 | △ | △→△ | 1Qは大幅減益だが季節性要因が大きく、受注高・繰越工事高は増加基調。通期着地待ちで判断保留 |
| 財務の健全性 | ○ | ○→○ | 自己資本比率55.0%(前期末52.3%からさらに改善)、有利子負債は少額 |
| 配当の原資 | △ | △→△ | 1Qは四半期CF計算書非作成のため営業CFを直接確認できず(開示制約であり、方針自体への懸念材料ではないと考えられます) |
| 経営方針の透明性 | ○ | ○→○ | 配当予想・業績予想ともに’26年5月公表時から修正なしと明記 |
A-→A-(据え置き)
配当の中身(○)・財務の健全性(○)・経営方針の透明性(○)という3本柱は前回から揺らいでおらず、減配リスクが高まったとは考えにくい状況です。前期71円から当期予想75円への増配方針も維持されています。
一方で「本業の稼ぐ力」と「配当の原資」の2項目が△となりました。いずれも季節性・開示タイミングに起因するものであり、本質的な悪化を示すものではないと考えられますが、ルール上、△が複数ある場合はA以上を付けないため、前回同様A-を維持するのが妥当と判断しました。
上方修正の条件は、2Q以降で四半期営業CFが配当総額を上回ることが確認され、かつ受注・繰越工事高の伸びが完成工事高の回復として実際に数字に表れることと考えられます。
クリックして評価ランクの説明を見る
S:非常に優れている/A:優れている/A-:Aの要件を満たすがBに近い注意点がある/B+:Bの要件を満たしAに近い水準にある/B:良好/B-:Bの要件を満たすがCに近い注意点がある/C+:Cの要件を満たしBに近い水準にある/C:やや懸念がある/C-:Cの要件を満たすがDに近い注意点がある/D:懸念が大きい/E:重大な懸念がある
※評価体系をS/A/A-/B+/B/B-/C+/C/C-/D/Eの11段階に変更しました。旧5段階(S/A/B/C/D)のA・B・C・Dの間にそれぞれ「+(プラス)-(マイナス)」ランクを新設しています。これは、同一ランク内でも「条件が揃えば上のランクに相当する」銘柄と「下のランクに近い懸念がある」銘柄を区別するためです。たとえばB-は「Bの要件は満たすが、Cに近い注意点を抱えている」状態を示します。
⑤ 適正株価試算(普通配当逆算法)
前提:現在株価1,472円(’26/8/4 15:30時点、みんかぶ様)、予想配当75円、現在利回り5.09%、予想EPS128.30円。
シナリオ別試算
| シナリオ | 想定配当額 | 想定利回り | 適正株価(計算式) | 適正株価 | 現株価比 |
|---|---|---|---|---|---|
| 強気 | 81円(EPS成長+5%程度を想定し配当性向60%程度への引き上げ) | 4.7% | 81÷0.047 | 約1,723円 | +17.1% |
| 中立 | 75円(会社予想の配当そのまま) | 5.09% | 75÷0.0509 | 約1,473円 | ほぼ同水準 |
| 保守的 | 71円(増配見送り・前期実績配当を据え置き) | 5.3% | 71÷0.053 | 約1,340円 | ▲9.0% |
| 弱気 | 約45円(通期純利益が3割下振れ+配当性向下限50%を適用) | 6.0% | 45÷0.060 | 約750円 | ▲49.0% |
弱気シナリオ:「方針を曲げざるを得ない前提条件」
以下が重なった場合、75円の維持が難しくなる可能性があると考えられます。
- 中東情勢の緊迫化によるアスファルト・重油の供給不安が現実化し、原価が急騰する
- 価格転嫁が原価上昇に追いつかず、通期純利益が当初予想比30%程度下振れ(約3,290百万円)する
- その状況下で配当性向の下限(50%程度)が適用され、配当額が45円前後まで引き下げられる
- 受注高・繰越工事高の伸びが完成工事高に転換せず、下期の回復シナリオ自体が崩れる
現時点では価格転嫁が舗装資材製造販売事業の増益として機能しており、弱気シナリオの発生確度は高くないと考えられます。
BPS×適正PBR倍率(2点セット確認)
BPS:1,175.75円(’27年3月期1Q末時点)
| PBR倍率 | 適正株価(計算式) | 位置づけ |
|---|---|---|
| 1.00倍 | 1,175.75×1.00 = 約1,176円 | 解散価値。下限の目安 |
| 1.24倍(現状) | 1,175.75×1.24 = 約1,458円 | 現在の実績PBR=現株価水準 |
| 1.50倍 | 1,175.75×1.50 = 約1,764円 | 過去レンジ(0.6〜2.6倍)の中位圏 |
配当逆算法の中立シナリオ(約1,473円)とPBR1.24倍水準(約1,458円)がほぼ重なり、現在株価1,472円は両手法の想定どおりの位置にあります。上値は下期の業績回復と増配余地が見えるかにかかっていると考えられます。


















全シナリオが崩れる条件
- DOE6%目標・配当性向方針そのものの撤回が明言された場合
- 中東情勢の急激な悪化により、アスファルト・重油の供給停止が現実化した場合
- アクティビスト(ストラテジックキャピタル)による大規模株主提案が可決され、資本政策が根本転換した場合
- 大型M&A失敗等による特別損失(のれん減損等)が計上された場合
まとめ



























免責事項
本記事はAI(Claude/Anthropic社)を活用して作成したコンテンツです。情報の正確性・完全性を保証するものではなく、記載内容に誤りが含まれる可能性があります。
本記事は特定の有価証券への投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。株式投資には価格変動リスクがあり、元本が保証されるものではありません。
本記事に記載されている将来予測・試算・適正株価に関する記述は、あくまで参考情報であり、実際の将来の業績・株価・配当を保証するものではありません。
本記事で参照しているみんかぶ様・IRBANK様などの第三者提供データについて、当ラボはその正確性・完全性について責任を負いません。最新情報は各社の公式サイトおよび企業のIR情報をご確認ください。
本記事は税務・法務上のアドバイスを提供するものではありません。税金・法律に関するご判断は、税理士・弁護士などの専門家にご相談ください。
本記事における業界慣行への言及は、一般的な注意喚起を目的としたものであり、特定の企業の商品・営業活動を批判するものではありません。
情報基準日:2026年8月4日
本記事に登場する「車野蔵人(くるまの くろうど)」は、AIが生成した架空のキャラクターです。実在する人物・アナリストとは一切関係ありません。
© 高配当株研究所 ※本記事はAIによる分析を含みます。投資推奨ではありません。




コメント