今回は、パチンコ機・パチスロ機を手がける「SANKYO(6417)」の2027年3月期 第1四半期決算について、継続チェックの観点から確認していきます。
所長ダル








① 会社概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 株式会社SANKYO |
| 証券コード | 6417(東証プライム) |
| 代表者 | 代表取締役社長 小倉 敏男 |
| 主な事業 | パチンコ機関連事業/パチスロ機関連事業/補給機器関連事業/その他(不動産賃貸・一般成形部品販売等) |
| ブランド | SANKYO、Bisty、JB の3ブランド展開 |
| 時価総額 | 4,763億円(’26/9/18時点、みんかぶ様・IRBANK様・かぶたん様) |
| 発行済株式数 | 230,000,000株(うち自己株式32,486,271株) |
| 期中平均株式数(1Q) | 197,513,729株(前年同期217,122,696株) |
| 決算期 | 3月期(第1四半期=4〜6月) |
| 現在株価 | 2,071.0円(’26/9/18、前日比▲77.5円/▲3.60%、みんかぶ様・かぶたん様) |
出典:決算短信1P・2P・9P、配当方針変更IR1P、中期経営計画4P、みんかぶ様、IRBANK様、かぶたん様
期中平均株式数が前年同期比で約1,960万株(▲9.0%)減少しています。2026年2月に実施された大規模な自己株式取得の効果が、今期はフルに効いてくる構図と考えられます。






② 主要財務指標
当第1四半期実績(’26年4月1日〜6月30日/百万円)
| 項目 | 前年同期 | 当1Q(’27年3月期1Q) | 増減率 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 55,185 | 33,571 | ▲39.2% | 174,000 | 19.3% |
| 営業利益 | 23,851 | 10,496 | ▲56.0% | 56,000 | 18.7% |
| 経常利益 | 24,391 | 11,108 | ▲54.5% | 58,000 | 19.2% |
| 親会社株主帰属四半期純利益 | 17,447 | 8,074 | ▲53.7% | 40,000 | 20.2% |
| EPS | 80.36円 | 40.88円 | ▲49.1% | 202.52円 | 20.2% |
| 売上総利益 | 33,896 | 20,274 | ▲40.2% | ─ | ─ |
| 売上総利益率 | 61.4% | 60.4% | ▲1.0pt | ─ | ─ |
| 販管費 | 10,044 | 9,777 | ▲2.7% | ─ | ─ |
| 営業利益率 | 43.2% | 31.3% | ▲11.9pt | 32.2% | ─ |
| 減価償却費 | 543 | 739 | +36.1% | ─ | ─ |
| 営業CF | ─ | ─(1Q非開示) | ─ | ─ | ─ |
出典:決算短信1P・6P・8P(売上総利益率・営業利益率は短信6Pより算出)
財政状態・指標
| 項目 | 前期末 | 当1Q末(’26年6月) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 総資産 | 287,458百万円 | 287,611百万円 | +0.1% |
| 純資産 | 250,155百万円 | 249,137百万円 | ▲0.4% |
| 自己資本 | 248,677百万円 | 247,659百万円 | ▲0.4% |
| 自己資本比率 | 86.5% | 86.1% | ▲0.4pt |
| 手元流動性 | 1,924億円 | 172,645百万円(1,726億円)=現預金112,673百万円+有価証券59,972百万円 | ▲198億円 |
出典:決算短信2P・4P
セグメント別(1Q)
| セグメント | 売上高 | 前年同期比 | セグメント利益 | 前年同期比 | 利益率 | 前年利益率 | 販売台数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| パチンコ機関連 | 22,197百万円 | ▲39.5% | 9,022百万円 | ▲48.9% | 40.6% | 48.1% | 50千台(前年79千台) |
| パチスロ機関連 | 8,274百万円 | ▲45.0% | 2,943百万円 | ▲61.7% | 35.6% | 51.1% | 16千台(前年35千台) |
| 補給機器関連 | 2,995百万円 | ▲10.3% | 175百万円 | ▲25.0% | 5.8% | 7.0% | ─ |
| その他 | 104百万円 | +6.9% | 30百万円 | +3.6% | ─ | ─ | ─ |
| 調整額 | ─ | ─ | △1,676百万円 | ─ | ─ | ─ | ─ |
出典:決算短信2P・9P
株価・配当関連指標(’26年9月18日時点)
| 項目 | 数値 | 出典 |
|---|---|---|
| 株価 | 2,071.0円(前日比 ▲77.5円/▲3.60%) | みんかぶ様・かぶたん様 |
| 年間配当予想 | 100円(中間50円+期末50円/前回予想80円から+20円) | 配当方針変更IR2P |
| 配当利回り(予想) | 4.83% | IRBANK様・かぶたん様 |
| PER(予想) | 10.23倍 | IRBANK様 |
| PER(実績) | 8.75倍 | IRBANK様 |
| PBR | 1.65倍 | IRBANK様 |
| BPS(連) | 1,253.88円 | IRBANK様 |
| EPS(連・予) | 202.52円 | IRBANK様/短信1P |
| ROE(連・予) | 16.15% | IRBANK様 |
| ROA(連・予) | 13.91% | IRBANK様 |
| 株主資本比率(連) | 86.1% | IRBANK様 |
| 手元流動性 | 現預金112,673百万円+有価証券59,972百万円=172,645百万円(1,726億円) | 短信4P |
※みんかぶ様のPBRは1.91倍と表示されていますが、IRBANK様・かぶたん様はいずれも1.65倍です。株価2,071円÷BPS1,253.88円=1.65倍となるため、本記事では1.65倍を採用しています。算定基準日の差異と考えられます。
※当第1四半期は四半期連結キャッシュ・フロー計算書が作成されていません(短信8P)。営業CFの実額確認は中間決算(第2四半期)以降に持ち越しとなります。















③ 継続チェックメモ項目評価
毎回チェックする基本項目
| チェック項目 | 判定基準 | 今回実績 | 評価 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 前年比の減少幅が拡大していないか | 1Q ▲39.2%(前期通期 ▲6.6%) | × |
| 営業利益 | 減益幅が縮小傾向にあるか | 1Q ▲56.0%(前期通期 ▲15.1%) | × |
| 営業利益率 | 30%を割り込んでいないか | 31.3%(通期予想32.2%) | △ |
| EPS | 200円を大きく割り込んでいないか | 通期予想202.52円 | ○ |
| 営業CF | 配当総額を引き続き上回っているか | 1Q非開示 | ─(構造的─) |
| 年間配当予想 | 減配・方針変更の予告がないか | 80円→100円へ増配修正、方針は性向40%→50%+DOE5%へ強化 | ◎ |
| 手元流動性 | 極端な流出がないか | 1,726億円(前期末1,924億円、▲198億円) | ○ |
売上高・営業利益(×):減少幅は明確に拡大しています。ただし、前期1Qの1Q偏重の反動という説明が成り立つかどうかは、2Q・3Qの積み上がりを見ないと検証できません。そのため、判定基準(減少幅が拡大していないか)に対しては素直に×としています。
営業利益率(△):31.3%は継続チェックメモの維持ライン「30%割れ回避」をぎりぎりクリアしていますが、前年同期43.2%からは11.9pt低下しています。通期予想ベースの営業利益率は32.2%であり、1Q実績はこれをわずかに下回る水準です。境界線上として△としています。
注目すべき内訳として、売上総利益率は61.4%→60.4%と1.0ptの低下にとどまっています(短信6P)。今回の大幅減益は、製品1台あたりの採算悪化ではなく、販管費(9,777百万円、前年比▲2.7%とほぼ横ばい=固定費的)を売上減が吸収しきれなかったことが主因と考えられます。売上総利益が136億円減少したのに対し、販管費の削減は2.7億円にとどまりました。これは後述するエールプライスの評価とも直結します。
年間配当予想(◎):一方向型指標(配当は増えて困るものではない)であり、素直に◎としています。詳細は注意点③で扱います。
売上高・営業利益は減少幅が拡大し×判定となりましたが、売上総利益率は60.4%と1.0ptの低下にとどまっており、減益の主因は固定費的な販管費を売上減が吸収しきれなかったことと考えられます。一方、年間配当予想は80円から100円へ増額修正され◎判定です。営業CFは1Q非開示のため、判定は─(構造的─)としています。
注意点①:パチスロ機事業の回復進捗
| チェック項目 | 今回実績 | 評価 |
|---|---|---|
| 新規投入タイトル数は計画通りか(通期予定8タイトル) | 1Qは新規1タイトル(「Lパチスロ 機動戦士ガンダムユニコーン 覚醒DRIVE」2026年4月)+「Lパチスロ 炎炎ノ消防隊2」増産 | △ |
| 型式試験の適合率に改善傾向が見られるか | 開示なし | ─(偶発的─) |
| 販売台数は回復軌道に乗っているか(通期予想127千台) | 16千台(前年同期35千台、▲54.3%)、進捗12.6% | × |
| 営業利益率は改善傾向か(前期43.6%→次期46.5%予想) | 35.6%(前年同期51.1%) | × |
出典:決算短信2P・9P
前回分析で最大の懸念としていた項目が、1Q時点では改善を確認できていません。
販売台数16千台は通期予想127千台に対し進捗12.6%で、4四半期均等ペース(25%)の半分です。新規タイトルも通期8タイトル計画に対し1Qで1本にとどまり、残り3四半期で7本を投入する計算になります。
同社は両事業ともに、通期計画に対して順調なスタートと説明していますが、この「順調」の根拠となる四半期別計画は開示されていません。会社の定性的な「順調」という表現と、定量的な進捗率12.6%の間には距離があると考えられます。
さらに懸念されるのは利益率です。35.6%は前期通期実績43.6%を8pt下回り、今期予想46.5%からは約11pt下方に乖離しています。パチスロ事業は中期経営計画で成長事業と捉え経営リソースを注ぐと位置づけられ、2027/3期計画では売上647億円・営業利益362億円(利益率56.0%)・販売台数150千台を掲げていますが(中計7P)、1Q実績の年換算はこの計画から大きく離れています。












継続チェックメモで「タイトルの先送りが繰り返されていないか」を最重要としていましたが、1Q時点では先送りの有無自体が判別できません。2Qで累計3〜4タイトル・累計販売台数50千台前後に乗っているかが、通期8タイトル・127千台の現実性を判断する分岐点になると考えられます。
注意点②:新価格方針(SANKYO エールプライス)の影響
| チェック項目 | 今回実績 | 評価 |
|---|---|---|
| 販売単価の下落以上に台数増加が伴っているか | 台数50千台(前年79千台、▲36.7%)。台数は増えていない | × |
| パチンコ機の市場シェアは30%超を維持しているか(予想32.2%) | 1Q短信では開示なし | ─(偶発的─) |
| 他メーカーも価格見直しを実施しているか | 短信・IR資料に記載なし | ─(偶発的─) |
| パチンコ機事業の営業利益率は35%前後を維持できているか(次期予想35.0%) | 40.6%(前年48.1%) | ○ |
| パーラーからの採用反応は良好か | エールプライス対象2タイトルを含む新規3タイトル投入、稼働好調2タイトルの増産対応 | △ |
出典:決算短信2P・9P
「値下げの賭け」は、少なくとも1Q時点では”台数で取り返す”という当初シナリオ通りには進んでいない一方、採算の毀損は想定より小さい、という評価になると考えられます。
台数面は明確に未達です。50千台は前年同期比▲36.7%で、中期経営計画の2027/3期計画320千台(中計6P)に対し、単純年換算200千台ペースにとどまります。同社自身が、パチンコ市場は低調な稼働を背景にパーラーの新台選定姿勢が一段と慎重化し、総販売台数は前年同期を下回ったと説明している通り、市場全体の逆風が重なっています。値下げをしても市場のパイ自体が縮んでいる局面では、シェア獲得効果が表面化しにくい可能性があります。
一方、採算面は健闘しています。パチンコ機関連の利益率40.6%は、今期会社予想の35.0%を5.6pt上回っています。全社の売上総利益率が61.4%→60.4%と1.0pt低下にとどまったこととも整合的で、エールプライスによる値下げ分を、コスト削減や製品ミックスである程度吸収できている可能性があります。
新規3タイトルは「eフィーバーキン肉マン」(2026年4月)、「フィーバークィーンⅡ」(2026年5月)、「eフィーバー デッドマウント・デスプレイ 魂神9000」(2026年6月)で、このうち2タイトルがエールプライス対象です。また、昨年4月の導入から1年以上経過した現在でも絶大な支持を得ている「e東京喰種」の新スペックを6月に販売したとしており、既存人気機種の延命も進んでいます。


















「単価は下がったが利益率は守れている/台数は増えていない」という現状が、値下げ効果の発現前の一時的な姿なのか、構造的な需要縮小なのかは1Qでは判別できません。2Qで市場シェア(通期予想32.2%)が開示された際、台数減にもかかわらずシェアが維持・上昇していれば「市場縮小が主因」、シェアも低下していれば「値下げが効いていない」と読み分けられると考えられます。
注意点③:アクティビスト(コロンビア・スレッドニードル)の動向
| チェック項目 | 今回実績 | 評価 |
|---|---|---|
| 保有比率に変動はないか | 添付資料では確認不能 | ─(偶発的─) |
| 株主提案が提出されていないか | 添付資料に記載なし | ─(偶発的─) |
| 会社側から「資本政策の見直し」「追加還元」の発表がないか | 2026年8月6日に配当方針変更(性向40%→50%、DOE5%導入)を決議・開示 | ◎ |
| その他アクティビストの大量保有報告がないか | 添付資料では確認不能 | ─(偶発的─) |
この項目は、今回「会社側の動き」として大きな進展がありました。同社は2026年8月6日の取締役会で配当方針を変更しています。変更前後を整理すると次の通りです(配当方針変更IR1P)。
| 変更前 | 変更後 | |
|---|---|---|
| 基本方針 | 連結配当性向40%目安の業績連動型 | 連結配当性向50% または DOE(連結純資産配当率)5% を目安に算定した水準のいずれか高い方 |
| 下限 | 1株当たり年間配当金の下限を20円 | 原則として各年度の期初に公表する予想配当金を下限 |
| 中間配当 | 2Q累計の性向40%を目安、通期予想配当金の50%を上限 | (上記に統合) |
| 適用時期 | ─ | 当第2四半期末の中間配当より適用 |
会社は変更理由として、配当性向の引き上げにより利益成長を株主還元へより反映させること、DOE(連結純資産配当率)を導入し業績変動局面においても一定水準の配当を維持しやすい枠組みとすること、そして配当の安定性・予見可能性の向上を図る観点から、原則として各年度の期初に公表する年間配当予想を下限とすることを挙げています。
株主提案や保有比率の変動は添付資料からは確認できませんが、減益局面(純利益▲14.4%予想)にありながら配当性向を10pt引き上げ、さらに純資産基準のフロアを設けたという事実は、株主還元強化への強い意志を示すものと考えられます。豊富な手元資金に対する外部からの還元要求が背景にある可能性はありますが、同社はこれを資本政策上の理由としては明示していません。断定は避けるべきところです。
























株主提案や保有比率の変動は今回確認できていませんが、会社側の動きとして配当方針の変更(性向40%→50%、DOE5%導入、期初予想を下限)が開示され、◎判定としました。外部からの還元要求が背景にある可能性は否定できないものの、同社は資本政策上の理由としては明示しておらず、断定は避けるべきと考えられます。
注意点④:産業リスク(中長期ウォッチ)
| チェック項目 | 今回実績 | 評価 |
|---|---|---|
| 市場総販売台数が予想を大幅に下回っていないか | パチンコ市場の総販売台数は前年同期を下回る。パチスロ市場は稼働堅調・購買需要安定 | △ |
| 遊技人口・パーラー数の減少ペースが加速していないか | 1Q短信では数値開示なし | ─(偶発的─) |
| 規制強化の動きが出ていないか | 添付資料に記載なし | ─(偶発的─) |
| 大阪IR・海外規制動向 | 添付資料に記載なし | ─(偶発的─) |
| KUGITAMAプロジェクトの進捗 | 1Q短信に記載なし | ─(偶発的─) |
同社は1Q短信で、稼働が堅調に推移しパーラーの購買需要が安定しているパチスロ市場とは対照的に、パチンコ市場は低調な稼働を背景にパーラーの新台選定姿勢が一段と慎重化していると述べています。
前回分析時の想定と、パチンコとパチスロの明暗が逆転している点は重要です。前期はパチスロ機の型式試験適合率低迷が問題でしたが、今期1Qは「市場環境はパチスロが良好、パチンコが不調」であるにもかかわらず、同社のパチスロ機販売台数は▲54.3%とパチンコ機(▲36.7%)以上に落ち込んでいます。市場環境が追い風の事業で台数を落としているとすれば、これは市場要因ではなく同社固有の供給側要因(タイトル投入タイミング)である可能性が高いと考えられます。


















パチンコ市場の総販売台数は前年同期を下回りましたが、追い風のパチスロ市場でも同社のパチスロ機販売台数は▲54.3%と落ち込んでおり、市場要因より同社固有の供給側要因の可能性が高いと考えられます。遊技人口・パーラー数、規制強化の動き、大阪IR・海外規制動向、KUGITAMAプロジェクトの進捗は今回の資料では確認できず、偶発的─としています。
引き続き良好なら安心できる項目
| 項目 | 現状 | 維持ラインの目安 | 判定 | 前回比 |
|---|---|---|---|---|
| 自己資本比率 | 86.1% | 80%以上 | ○ | 86.5%→86.1%(▲0.4pt) |
| 手元流動性 | 1,726億円 | 1,000億円以上 | ○ | 1,924億円→1,726億円(▲198億円) |
| ROE | 16.15%(通期予想) | 15%以上 | ○ | 17.6%→16.15%(予想ベース) |
| 配当方針 | 性向50%+DOE5%へ強化 | 変更・撤回の言及がないか | ◎ | 性向40%→50%(強化) |
| パチンコ機市場シェア | 1Q非開示 | 30%超 | ─(偶発的─) | ─ |
| 営業CFプラス | 1Q非開示 | 配当総額を上回っているか | ─(構造的─) | ─ |
手元流動性の198億円減少について。短信3Pによれば、現金及び預金が197億円減少した一方、受取手形・売掛金及び契約資産が106億円、有償支給未収入金が58億円、原材料及び貯蔵品が18億円、商品及び製品が15億円それぞれ増加しています。また、親会社株主に帰属する四半期純利益80億円を計上した一方、配当金の支払い89億円を計上したことで、純資産が10億円減少しています。
つまり流動性減少の中身は、①前期末配当89億円の支払い、②未払法人税等65億円の納付、③売上債権・棚卸資産の増加(運転資本の積み上がり)であり、事業上の毀損によるものではないと考えられます。特に売上債権が106億円増加していることは、6月の販売(「e東京喰種 超デカ 超一撃ver.」等)が期末近くに集中した可能性を示唆し、次四半期の回収でキャッシュに戻ってくる性質のものと考えられます。維持ライン1,000億円に対しては十分な余裕があります。





















自己資本比率86.1%・手元流動性1,726億円・ROE16.15%(通期予想)はいずれも維持ラインを上回り、配当方針は◎判定です。手元流動性の198億円減少は配当・法人税等の納付・運転資本の増加によるもので、事業上の毀損ではないと考えられます。パチンコ機市場シェア(1Q非開示)と営業CF(構造的─)は、2Q以降の確認となります。
株価・バリュエーション(継続ウォッチ欄)
| チェック項目 | 前回時点(’26年6月28日分析時) | 今回時点(’26年9月18日) | 変化のポイント |
|---|---|---|---|
| 株価 | ─ | 2,071.0円 | 9/18は前日比▲3.60%と大きく下落 |
| PER(実績) | ─ | 8.75倍(IRBANK様) | 過去レンジ4.15〜199.32倍(2010年以降) |
| PER(予想) | ─ | 10.23倍 | 会社予想EPS202.52円ベース |
| PBR | ─ | 1.65倍 | 過去レンジ0.56〜2.43倍(2010年以降) |
| 配当利回り | 約4.2%(配当90円ベース) | 4.83% | 増配20円により妙味は上昇 |
| みんかぶ様 目標株価 | ─ | 1,948円(「売り」) | 現在株価との差 ▲123円 |
| みんかぶ様 理論株価(株価診断) | ─ | 2,296.0円(09/18・「割安」) | 目標株価と真逆の示唆 |
| 証券アナリスト予想株価 | ─ | 2,025円(09/21・「買い」) | 予想人数内訳:強買1/買0/中立3/売0/強売0(計4人) |
出典:みんかぶ様 株価予想・株価情報、IRBANK様、かぶたん様
- 【○】PER・PBRは極端な位置にはない — PER予想10.23倍、PBR1.65倍。PBRは2010年以降レンジ0.56〜2.43倍の中位からやや上寄りです。
- 【△】外部評価が真っ二つに割れている — みんかぶ様の目標株価1,948円は「売り」判定で現在株価を下回る一方、同じみんかぶ様のAI株価診断による理論株価は2,296.0円で「割安」判定です。さらに証券アナリスト予想株価は2,025円で「買い」判定です。同一サイト内で目標株価と理論株価が逆方向を向いています。
- 【△】アナリストカバレッジの薄さ — 予想人数は合計4人(強買1・中立3)で、時価総額4,763億円の企業としては薄い水準と考えられます。
- 【○】配当利回りは妙味が増している — 増配修正により4.83%。株価が下落する一方で配当が増えたため、利回りは前回分析時より改善しています。
個人投資家の株価予想は更新日が2026年3月7日と約6ヶ月前のため、数値には言及しません。更新が半年以上止まっていること自体は、個人投資家からの注目度の低さを示す材料と考えられます。












信用需給ウォッチ
| 日付 | 売り残(千株) | 買い残(千株) | 信用倍率 |
|---|---|---|---|
| 2026/08/14 | 21.8 | 474.0 | 21.74 |
| 2026/08/21 | 23.4 | 467.0 | 19.96 |
| 2026/08/28 | 26.4 | 454.3 | 17.21 |
| 2026/09/04 | 22.1 | 460.5 | 20.84 |
| 2026/09/11 | 35.9 | 434.6 | 12.11 |
出典:かぶたん様
- 【○】信用倍率は低下している — 21.74倍→12.11倍。買い残の減少(474.0→434.6千株)と売り残の増加(21.8→35.9千株)の双方が寄与しています。
- 【○】買い残の規模は軽い — 買い残434.6千株は発行済株式数230,000千株の約0.19%で、要注意目安の2%を大きく下回ります。
- 【○】買い残は出来高を大きく下回る — 9月18日の出来高は4,922,800株で、買い残の約11倍です。需給の重さが株価の上値を抑える構図にはなっていないと考えられます。
- 【○】株価急騰後の買い残急増は見られない — むしろ買い残は整理が進んでいます。
需給は総じて軽い状態にあると考えられます。9月18日の▲3.60%という下落は、需給要因というよりは他の材料による可能性があります。
④ 配当継続性スコア(5項目評価)
| 評価項目 | 評価 | 解説 |
|---|---|---|
| 配当の中身 | ◎ | 2027年3月期予想は年間100円(中間50円+期末50円)。前回予想80円から+20円の増額修正で、前期実績90円からも増配(配当方針変更IR2P)。記念・特別配当の混入はなく、全額が普通配当。中期経営計画(2024年5月9日公表)では2027/3期の1株当配当金を110円と計画しており(中計5P・14P)、今回の100円はこれに近い水準 |
| 本業の稼ぐ力 | △ | 1Q営業利益は前年同期比▲56.0%、通期進捗18.7%。通期予想自体も▲10.4%の減益計画。一方、売上総利益率60.4%(前年61.4%)、営業利益率31.3%は絶対水準としては依然として高い。実体を伴う△で、減益が前期1Q偏重の反動か構造的な需要減かは、2Qの積み上がりを見るまで判別できない |
| 財務の健全性 | ◎ | 自己資本比率86.1%(短信2P)。借入金は貸借対照表上に計上がなく、実質無借金と考えられる(短信4P-5P)。手元流動性1,726億円+投資有価証券67億円で、時価総額4,763億円に対し現預金・有価証券だけで約36%に相当。減益局面でも財務基盤に揺らぎは見られない |
| 配当の原資 | ─(構造的─) | 1Qは四半期連結キャッシュ・フロー計算書を作成していない(短信8P)。制度上の標準的な開示状態であり、企業固有の開示姿勢の後退として減点しない。粗い参考値では原資が配当を上回るが、運転資本の増加で実際の営業CFは圧迫されている可能性があり、検証は中間決算まで留保 |
| 経営方針の透明性 | ◎ | 配当方針の変更にあたり、変更前・変更後の文言を下線付きで対比して開示し(配当方針変更IR1P)、変更理由・適用時期(当第2四半期末の中間配当より)も明記。「性向50%またはDOE5%のいずれか高い方」「期初公表の予想配当金を下限」という二重のフロア構造を明示。業績予想は据え置きつつ配当予想のみ修正した点も、短信上で明示(短信1P・3P) |
補足:配当履歴は 3/2023 150円(分割前)/3/2024 80円/3/2025 80円/3/2026 90円/3/2027予 100円(中計14P、かぶたん様)で、株式分割考慮後で見て増配基調にあります。
補足:本業の稼ぐ力について、IRBANK様の長期データでは、営業利益率は2013/3期6.74%、2017/3期6.21%という低迷期を経て、2024/3期36.41%まで回復しており、現在の30%超は歴史的には高い部類にあります。












B+→B+(格上げ保留)
配当の中身・財務の健全性・経営方針の透明性の3項目が◎で、配当方針は性向40%→50%+DOE5%へ強化、年間配当は80円予想から100円へ増額修正されました。自己資本比率86.1%・実質無借金・手元流動性1,726億円も維持されており、数値だけを見ればA-相当と考えられます。
一方、「配当の原資」は1Qの営業CFが開示されないため検証できず(─(構造的─))、「本業の稼ぐ力」にも実体を伴う△が1項目あります。実体を伴う△が1項目でもあればA以上にはせず、構造的─が1項目でも残る回は実体項目が改善していても据え置くという運用ルールに従い、B+のまま格上げを保留とします。
据え置き回の必須注記(3点)












- 「配当の原資」が未検証(1Q営業CF非開示=構造的─)。配当性向を50%へ引き上げた直後であり、還元水準の引き上げが営業CFで賄えるかの検証は、今回できていません
- 加えて「本業の稼ぐ力」に実体を伴う△があり、これは据え置きではなく実体としての減点要因です。営業利益▲56.0%・通期進捗18.7%という数字が、前期1Q偏重の反動なのか構造的な減速なのかを判別できていません






- 中間営業CFが中間配当総額(50円×約197.5百万株=約99億円)を上回ること(半期報告書の中間連結CF計算書で確認)
- 中間累計の営業利益が通期予想56,000百万円に対し40%以上(約224億円以上)に達していること(1Q進捗18.7%からの加速確認)
- パチスロ機の新規タイトルが累計3タイトル以上、販売台数が累計45千台以上(通期127千台に対し進捗35%以上)
- パチンコ機関連の営業利益率が35%以上を維持していること






- 通期業績予想の下方修正
- 配当予想100円の減額修正、または配当方針(性向50%・DOE5%)の後退
- 中間営業CFが中間配当総額を下回る
- 自己資本比率が80%を下回る
今回のSANKYOは、業績や財務に問題が生じたために据え置いたのではなく、配当の原資を検証するためのキャッシュ・フロー計算書が制度上1Qには付かないため、確認作業そのものができなかったというのが理由です。同社の開示姿勢に後退はありません。むしろ配当方針の変更内容は、変更前後を対比した形で丁寧に開示されています。
クリックして評価ランクの説明を見る
S:非常に優れている/A:優れている/A-:Aの要件を満たすがBに近い注意点がある/B+:Bの要件を満たしAに近い水準にある/B:良好/B-:Bの要件を満たすがCに近い注意点がある/C+:Cの要件を満たしBに近い水準にある/C:やや懸念がある/C-:Cの要件を満たすがDに近い注意点がある/D:懸念が大きい/E:重大な懸念がある
※評価体系をS/A/A-/B+/B/B-/C+/C/C-/D/Eの11段階に変更しました。旧5段階(S/A/B/C/D)のA・B・C・Dの間にそれぞれ「+(プラス)-(マイナス)」ランクを新設しています。これは、同一ランク内でも「条件が揃えば上のランクに相当する」銘柄と「下のランクに近い懸念がある」銘柄を区別するためです。たとえばB-は「Bの要件は満たすが、Cに近い注意点を抱えている」状態を示します。
⑤ 適正株価試算(普通配当逆算法)
前提の整理
- 現在株価:2,071.0円(’26/9/18終値)
- 会社予想年間配当:100円(普通配当のみ、中間50円+期末50円)
- 現在の配当利回り:4.83%
- 会社予想EPS:202.52円 → 配当性向49.4%(新方針の50%とほぼ一致)
- BPS:1,253.88円
- DOEフロアの水準:自己資本247,659百万円×5%=12,383百万円 ÷ 197.5百万株 = 1株当たり約62.7円
新方針は「性向50%」と「DOE5%」のいずれか高い方です。現在は性向基準(100円)>DOE基準(約63円)であるため、性向が効いています。EPSが約125円を下回ると、DOE基準の約63円がフロアとして機能し始める構造です。これが弱気シナリオの根拠になります。
高配当株として求められる利回り水準は一般に4〜5%台とされます。同社の現在の利回りが4.83%であることを踏まえ、本試算では4.5%(やや強気な評価)/4.83%(市場の現在評価)/5.0%(保守的評価)/5.5%(リスクを織り込んだ評価)を場面に応じて使い分けます。
シナリオ別試算
| シナリオ | 想定配当額 | 想定利回り | 適正株価(計算式) | 適正株価 | 現株価比 |
|---|---|---|---|---|---|
| 強気 | 120円(2028/3期に業績回復しEPS240円へ。性向50%適用。中計2027/3期計画110円も上回る水準) | 4.5% | 120÷0.045 | 約2,667円 | +28.8% |
| 中立 | 100円(会社の2027/3期予想配当をそのまま使用) | 4.5% | 100÷0.045 | 約2,222円 | +7.3% |
| 保守的 | 100円(増配なし・現状維持。新方針の「期初公表の予想配当金を下限」により100円は下支えされる) | 5.0% | 100÷0.05 | 約2,000円 | ▲3.4% |
| 弱気 | 63円(業績悪化でEPSが125円を割り込み、性向50%基準では配当が下限を割るため、DOE5%基準が適用される場合) | 5.5% | 63÷0.055 | 約1,145円 | ▲44.7% |
弱気シナリオ:「方針を曲げざるを得ない前提条件」
弱気シナリオが成立するには、以下が必要です。
- 2027年3月期中は100円が維持される(期初公表予想が下限であるため、今期の100円は方針上ほぼ確定と考えられます)
- 2028年3月期の期初時点で、会社が予想配当を100円未満に設定する。これには純利益が40,000百万円(EPS202.52円)から約25,000百万円(EPS約125円)以下へ、さらに37%以上減少する必要があります
- 具体的には、パチスロ機の新規タイトルが再び年4本程度に縮小し、かつパチンコ市場の縮小が加速するケースが想定されます
弱気シナリオの実現には「2年連続の大幅減益」が必要であり、単年度の減益では発動しにくい構造です。新配当方針の「期初予想を下限とする」という仕組みは、年度内の減配リスクを実質的に封じていると考えられる点が重要です。
強気シナリオが成立する条件と根拠
強気シナリオ(配当120円/適正株価2,667円)が成立するには、以下が必要です。
- パチスロ機の新規タイトルが通期8タイトル計画を達成し、販売台数127千台前後に回復すること
- エールプライスによる台数増効果が2H以降に発現し、パチンコ機の市場シェア32%前後を確保すること
- これらにより2028年3月期にEPSが240円前後へ回復し、新方針の性向50%が適用されて配当120円となること
根拠として使えるのは、①売上総利益率が60.4%と大きく毀損していないこと(値下げの吸収余地)、②販管費が固定費的で売上回復時の利益弾力性が高いこと(売上総利益136億円減に対し販管費削減は2.7億円のみ=逆に言えば売上回復時は利益が跳ねる)、③自己株式取得による株数減少(期中平均▲9.0%)がEPSを押し上げること、の3点と考えられます。
なお、中期経営計画(2024年5月9日公表)の2027/3期計画は売上2,200億円・営業利益880億円・EPS278.10円・配当110円(中計5P)ですが、会社の今期予想(売上1,740億円・営業利益560億円・EPS202.52円)はこれを大きく下回っており、中計は事実上未達となる見込みです。強気シナリオは中計の達成を前提とせず、2028年3月期以降の回復を前提とする点を明示しておきます。
BPS×適正PBR倍率(2点セット確認)
BPS:1,253.88円/現在PBR:1.65倍/2010年以降のPBRレンジ:0.56〜2.43倍(IRBANK様)
| 適正PBR | 算出株価 | 位置づけ |
|---|---|---|
| 1.0倍 | 1,254円 | 解散価値。パチンコ産業リスクを最大限織り込んだ下限 |
| 1.5倍 | 1,881円 | 過去レンジ中位よりやや上。減益局面の評価 |
| 1.65倍(現在) | 2,071円 | 現在の市場評価 |
| 1.8倍 | 2,257円 | 業績回復が見え始めた場合 |
| 2.0倍 | 2,508円 | ROE16%超+還元強化が評価された場合 |
配当逆算法の中立シナリオ(2,222円)とPBR1.8倍(2,257円)がほぼ一致します。業績回復が確認された局面では2,200〜2,260円程度が意識されやすいと考えられます。一方、保守的シナリオ(2,000円)とPBR1.6倍(2,006円)もほぼ一致し、現在株価2,071円はこの2つのゾーンのちょうど間にあると考えられます。市場は「増配は評価するが、業績回復はまだ織り込めない」という中間的な評価を与えている可能性があります。















全シナリオが崩れる条件
以下のいずれかが発生した場合、上記4シナリオの前提そのものが成立しなくなると考えられます。
- 配当方針(性向50%またはDOE5%のいずれか高い方)の撤回・後退 — すべてのシナリオが配当逆算法を前提としているため、方針が撤回されれば試算の土台が消えます
- 純資産の大幅毀損 — DOE5%のフロアは自己資本2,476億円に依存しています。大型減損や巨額の自己株式取得により自己資本が大きく減少すれば、弱気シナリオの63円という床自体が下がります
- パチンコ・パチスロに関する規制強化法案の国会提出 — 三点方式というグレーゾーンの上に成り立つ産業であり、規制環境の変更は事業価値の前提を根本から変える可能性があります
- 通期業績予想の下方修正 — 特に営業利益が500億円を下回る修正が出た場合、EPS202.52円を前提とした中立・保守的シナリオが機能しなくなります
- パチスロ機の新規タイトルが通期5本以下に再縮小 — 成長事業の成長前提が消滅し、中計の2,200億円・営業利益880億円という目標が完全に形骸化します
- 営業CFが配当総額を継続的に下回る状態への移行 — 手元資金の取り崩しによる配当という構図になれば、配当の持続可能性そのものを再評価する必要があります
まとめ



























免責事項
本記事はAI(Claude/Anthropic社)を活用して作成したコンテンツです。情報の正確性・完全性を保証するものではなく、記載内容に誤りが含まれる可能性があります。
本記事は特定の有価証券への投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。株式投資には価格変動リスクがあり、元本が保証されるものではありません。
本記事に記載されている将来予測・試算・適正株価に関する記述は、あくまで参考情報であり、実際の将来の業績・株価・配当を保証するものではありません。
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本記事は税務・法務上のアドバイスを提供するものではありません。税金・法律に関するご判断は、税理士・弁護士などの専門家にご相談ください。
本記事における業界慣行への言及は、一般的な注意喚起を目的としたものであり、特定の企業の商品・営業活動を批判するものではありません。
情報基準日:2026年9月18日(証券アナリスト予想株価のみ2026年9月21日更新分)
本記事に登場する「車野蔵人(くるまの くろうど)」は、AIが生成した架空のキャラクターです。実在する人物・アナリストとは一切関係ありません。
© 高配当株研究所 ※本記事はAIによる分析を含みます。投資推奨ではありません。





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