【高配当研究所】ソフトバンク / 9434 /「配当性向75%でも安心できる理由——1兆円を超える営業CFと中計増配コミットを徹底解説」

高配当株研究所 分析レポート ソフトバンク(9434)

配当利回り約3.9%、この配当は続くのかをアナリストに聞いてみた

通信サービス / 東証プライム / 国内最大級の総合通信・テクノロジー企業

※本レポートの株価(223.0円)は2026年5月22日15:30時点のものです。

目次

はじめに

「高配当株研究所」へようこそ。当ラボでは、配当生活・FIRE(経済的自立と早期退職)を目指す方々に向けて、高配当株の銘柄分析を行っています。私(所長)は投資初心者レベルで、読者の皆さんと同じ目線から素朴な疑問を投げかける役割を担っています。

本日は、ソフトバンク株式会社(証券コード:9434)について、エキスパート投資アナリストの車野蔵人(くるまの くろうど)さんに解説していただきます。

2026年3月期に過去最高純利益5,508億円を達成し、2027年3月期は8.80円への増配を予告。中期経営計画(2027〜2031年)では「利益成長に合わせた継続的な増配」を明言しています。「配当性向75%という高水準は本当に安心できるのか」——そこが最大の論点です。ぜひ最後までお付き合いください。

会社概要

項目内容
正式名称ソフトバンク株式会社
証券コード9434(東証プライム)
設立1986年
決算期3月期
主な事業コンシューマ(携帯・BB)、エンタープライズ(法人通信・AI・クラウド)、ディストリビューション、メディア・EC(LINEヤフー)、ファイナンス(PayPay等)
時価総額約10兆7,000億円(みんかぶ様、2026/5/22時点)
親会社ソフトバンクグループ㈱(議決権40.1%保有)

(出典:決算短信2026年3月期 p.2、みんかぶ様)

主要財務指標一覧

指標2026年3月期(実績)2027年3月期(予)
売上高7兆387億円(+7.6%)7兆5,000億円(+6.6%)
営業利益1兆426億円(+5.4%)1兆1,000億円(+5.5%)
純利益(親会社帰属)5,508億円(+4.7%)5,600億円(+1.7%)
EPS(基本的)11.35円11.54円(予想)
BPS55.13円
ROE(連結)18.62%(IRBANK様)18.93%(予想)
親会社所有者帰属持分比率16.0%
営業CF1兆3,938億円
年間配当(普通株)8.60円8.80円(予想)
配当性向75.8%76.2%(予想)
配当利回り(参考)3.94%(みんかぶ様、2026/5/22)

(出典:決算短信2026年3月期 p.1〜2、IRBANK様、みんかぶ様)

補足

自己資本比率(親会社所有者帰属持分比率)16.0%は通信持株会社構造として特殊な低水準です。連結資本合計ベースでは46,685億円÷185,022億円=25.2%となります。LINEヤフー・PayPay・ZOZOなど非100%子会社を多数連結していることによる構造上の特性であり、「財務悪化」と読むのは誤りです。

EPS推移と配当の関係

高配当株の「落とし穴」とEPSの関係

所長ダル
配当利回り約4%って、なかなか高いですよね。でも「配当性向75%」という数字が少し気になっています。これって稼ぎのほとんどを配当に使っているということですか?
車野アナリスト
おっしゃる通り、配当性向75.8%は「純利益の約4分の3を配当に出している」という意味です。一見すると余裕が少ないように見えますが、大切なのは「純利益ベース」ではなく「キャッシュベース」で余裕があるかどうかです。ソフトバンクの場合、営業CF 1兆3,938億円に対して配当総額は約4,108億円。つまりキャッシュで見ると約3.4倍の余裕があります。(出典:決算短信 p.2)
所長ダル
それは安心ですね!でも過去に減配したことはないんでしょうか?
車野アナリスト
2018年12月の上場以来、一度も減配はありません。2020年3月期から2026年3月期まで6期連続で8.60円を維持し、2027年3月期は8.80円への増配を発表しています。さらに2027〜2031年の新中計では「利益成長に合わせた継続的な増配を目指す」と明言しています。(出典:剰余金の配当に関するお知らせ 2026/5/15)

EPS推移表(過去実績+今期・来期予想)

出典:IRBANK様、決算短信2026年3月期 p.2

決算期EPS(円)1株配当(円)配当性向(%)備考
2019年3月期9.663.7538.8%2018年12月上場。分割調整後。配当性向が低いのは上場初年度の特殊要因
2020年3月期9.638.5085.6%配当を大幅引き上げ、高還元方針へ移行
2021年3月期10.368.6082.8%8.60円水準へ引き上げ、以降固定
2022年3月期11.008.6078.2%EPS増加で性向改善
2023年3月期11.258.6076.4%安定推移
2024年3月期10.348.6083.4%一過性費用(関係会社再編税効果)で小幅減益
2025年3月期11.128.6078.3%回復
2026年3月期11.358.6075.8%過去最高純利益5,508億円
2027年3月期(予想)11.548.8076.2%増配予想。中計期間中の継続増配を明言
特記事項

2024年10月1日付で1→10株の株式分割を実施。全数値は分割調整後です。2019年3月期の配当性向38.8%は上場直後のため参考値。配当性向70〜85%での高還元方針を継続中です。

このEPS推移から何が言えるか

車野アナリスト
このEPS推移から、三つのポイントが読み取れます。まず「配当の安定性」について。上場以来一度も減配がなく、2024年3月期のようにEPSが一時的に落ちた年(10.34円)でも8.60円配当を維持しています。配当性向83.4%と高まりましたが、それでも守り抜いたことは評価できます。次に「増配余地」です。新中計の最終年度(2031年3月期)純利益目標7,000億円が達成されれば、EPS約14.6円相当となり、配当性向75%水準で10〜11円台への引き上げ余地があります。決算説明会の質疑では「純利益8,000億円なら1株11円の目線で検討」との発言もありました。最後に「構造的な注意点」として、営業利益と純利益の成長率格差が今後も続く見込みである点は押さえておく必要があります。(出典:決算説明会質疑応答 p.1、決算説明会要旨 p.5)
所長ダル
要するに「EPS 11円台が定着し、中計の純利益成長が続くかどうか」が今後の増配ペースを左右する、ということですね。しっかり追いかけていきます!

所長×アナリスト対談

テーマ① 8.60円から8.80円へ——ソフトバンクの配当は上がり続けるのか?

所長ダル
ソフトバンクの配当って、ずっと8.60円で固定されていたんですね。それが急に8.80円になるというのは、何か変わったんでしょうか?
車野アナリスト
大きな転換点は「新中期経営計画(2027〜2031年)の策定」です。上場(2018年12月)以来、ソフトバンクは2021年3月期から8.60円水準を6期固定してきました。この期間も「減配しない」という姿勢は一貫していましたが、明確な増配方針は示されていませんでした。今回の新中計では「利益成長に合わせた継続的な増配を目指す」と正式に明言したことで、増配の道筋が示されたことになります。最終年度(2031年3月期)の純利益目標7,000億円が達成されれば、配当性向75%水準で1株10〜11円台への引き上げも視野に入ります。(出典:決算説明会主な質疑応答 p.1、決算説明会要旨 p.5)
所長ダル
純利益が伸びれば配当も伸びる、という構造は分かりやすいですね。ただ、営業利益と純利益の成長率が違うという話もありましたが、そこはどう理解すればいいですか?
車野アナリスト
これは少し複雑なポイントです。LINEヤフーやPayPayなど非100%子会社の利益はソフトバンク連結に取り込まれますが、外部株主分(非支配持分)が差し引かれるため、「営業利益は伸びても親会社帰属純利益の伸びは鈍い」構造が続く見込みです。配当は親会社帰属純利益に連動しますので、営業利益の成長率だけを見て「これだけ増配できる」と計算すると、少し上ブレた数字になる点は覚えておいてください。(出典:決算短信 p.10〜11)

テーマ② 配当性向75%は高すぎる?それとも余裕がある?——営業CFで読み解く真の安心感

所長ダル
配当性向75%と聞くと、少し怖くなります。稼ぎのほとんどを出してしまっているなら、業績が少し落ちただけで配当が危なくなるんじゃないかと…。
車野アナリスト
その不安は理解できます。ただし重要なのは「純利益ベースの配当性向」だけで判断しないことです。本質的には「現金で配当を賄えるか」が問題です。ソフトバンクの場合、営業CF 1兆3,938億円に対して配当総額は約4,108億円。また通信事業の継続的な資金創出力を示す独自指標「プライマリーFCF」は6,336億円で、配当総額の約1.5倍あります。(出典:決算短信 p.17〜19)
所長ダル
プライマリーFCFという指標は初めて聞きました。どういう意味ですか?
車野アナリスト
ざっくり言うと「通信事業で毎年確実に生み出せるキャッシュ」の指標です。さらに新中計のキャピタル・アロケーション方針では「3年間の営業CF 3.4兆円が、通信設備投資1.5兆円+リース0.4兆円+配当1.3兆円を上回る」と数値で明示しています。純利益ベースの配当性向は確かに高いですが、CF(キャッシュフロー)ベースでは十分な余裕がある構造です。「数字の見かけと実態」を分けて考えることが、ソフトバンクを正しく評価するための鍵です。(出典:決算説明会要旨 p.8)

テーマ③ AIインフラ企業への変身——これって通信会社?それとも別物?

所長ダル
最近「ソフトバンクがAIデータセンターを作る」というニュースを見た気がします。通信会社がなぜそんなことを?
車野アナリスト
新中計のキーワードは「Activate AI for Society」です。人口減少・料金競争・AI内製化進展という環境下では通信単独での成長が難しくなっており、AIインフラへの展開は合理的な判断と言えます。大阪堺AIデータセンター(110エクサFLOPS、受電容量140MW)、北海道苫小牧AIデータセンター(堺の数倍規模)を順次整備中で、目指すのは単なるデータセンター貸し出しではなく、自社でGPU・システムを持つ「ネオクラウド」として高付加価値サービスを提供することです。(出典:決算説明会要旨 p.6〜7)
所長ダル
OpenAIとの提携もニュースになっていましたね。ソフトバンクはどんどんAI企業になっていく感じですか?
車野アナリスト
OpenAIとの合弁(SB OAI Japan)による「Crystal intelligence」、国産LLM「Sarashina」なども展開中です。エンタープライズ事業のクラウド・AI売上を5年で倍増させる目標も掲げています。ただし正直に申し上げると、現時点でのAI事業の収益貢献はほぼゼロです。本格的な寄与は2027年度以降の見通しです。「夢は大きいが、数字で確認できる段階ではない」という留保は持っておくべきでしょう。投資家から見れば「通信株として買ったら、いつの間にかAI株になっていく可能性」という面白さとリスクが同居しています。(出典:決算説明会要旨 p.6〜7、決算説明会主な質疑応答 p.2〜4)

テーマ④ PayPay上場という出来事——配当株投資家には何が変わった?

所長ダル
PayPayが上場したというニュースも気になっていました。ソフトバンク株を持っている人にはどんな影響がありましたか?
車野アナリスト
2026年3月11日(米国時間)にPayPay㈱が米国証券取引所に上場し、ソフトバンクへの差引手取概算額は約946億円でした。ソフトバンクの議決権所有割合は66.00%から62.16%に低下しましたが、依然として連結子会社として維持されています。(出典:決算短信 p.10〜11)
所長ダル
それで配当はどう変わりますか?
車野アナリスト
直接的にすぐ変わるものではありませんが、構造的な影響があります。PayPayの外部株主(非支配持分)が拡大したことで、「連結営業利益は伸びても親会社帰属純利益の伸びは鈍い」という構造が一段と強まる見込みです。配当は親会社帰属純利益に連動しますので、営業利益の成長率だけを見て「これだけ増配できる」と計算すると、実態よりも楽観的な見方になってしまいます。LINEヤフー・PayPay・ZOZOといった非100%子会社の存在感が大きいほど、この乖離は続きます。(出典:投資家向け説明会質疑応答 p.3)

テーマ⑤ 料金値上げという追い風——モバイルARPUが上がると配当はどう変わる?

所長ダル
最近スマートフォンの料金が上がった気がします。これってソフトバンクにとってはプラスなんですか?
車野アナリスト
はい、大きな追い風です。2025年8月の料金改定がじわじわと効いてきており、モバイルARPU(1ユーザーあたりの月額収入)上昇160円で年間約800億円の増収効果が見込まれています。ただし2026年3月期のコンシューマ事業での増益は約90億円にとどまりました。これは販売関連費の増加が一部を相殺したためです。(出典:決算短信 p.9〜10)
所長ダル
800億円の増収なのに90億円しか増益にならないんですか。意外と少ないですね。
車野アナリスト
2027年3月期以降は販売手数料の償却費が落ち着き、料金改定効果が通年で寄与するため増益幅が拡大する構造になっています。料金改定・ワイモバイルの新料金プラン浸透・スマートフォン契約数増加という複数の追い風が重なる見込みです。人口減少の日本で「料金を上げても顧客が逃げない」というのは、通信インフラの安定性を示す好例でもあります。中長期的には配当増加の原資になり得る構造と考えられます。(出典:投資家向け説明会質疑応答 p.3〜4)

配当継続性スコア

評価ランクの凡例

S:全項目良好。配当継続性について特段の懸念なし

A:ほぼ良好。軽微な注意点あり

B:概ね良好だが注意点あり。モニタリングが必要

C:注意点が多い。投資前の慎重な検討が必要

D:要注意。配当リスクが高い

※2026年5月より評価体系をS/A/A-/B/B-/C/C-/D/Eの9段階に変更しました。旧5段階(S/A/B/C/D)のA・B・C・Dの間にそれぞれ「-(マイナス)」ランクを新設しています。これは、同一ランク内でも「条件が揃えば上のランクに相当する」銘柄と「下のランクに近い懸念がある」銘柄を区別するためです。たとえばB-は「Bの要件は満たすが、Cに近い注意点を抱えている」状態を示します。

評価項目評価コメント
配当の中身(普通配当か・継続性)普通配当のみ。上場以来一度も減配なし。2027年3月期は8.80円に増配予定。新中計で「利益成長に合わせた継続的な増配」を明言。(出典:剰余金の配当に関するお知らせ 2026/5/15)
本業の稼ぐ力営業利益1兆426億円(+5.4%)、調整後EBITDA 1兆8,196億円(+3.8%)。コンシューマ・エンタープライズ・ファイナンス・ディストリビューションの4事業が増益。全事業増収を達成。(出典:決算短信 p.8)
財務の健全性有利子負債(流動+非流動)合計6兆4,845億円と絶対額は巨大。ただし通信インフラ会社としてのレバレッジ経営は業界標準的。調整後ネットレバレッジ・レシオを「2倍台半ば」で管理する方針を明示。ROE 18〜19%水準は高い。親会社所有者帰属持分比率16%は留意が必要。(出典:決算説明会要旨 p.8)
配当の原資営業CF 1兆3,938億円に対し配当総額4,108億円。プライマリーFCF 6,336億円は配当総額の約1.5倍。新中計のキャピタル・アロケーション方針では「3年間の営業CF 3.4兆円が通信設備投資1.5兆円+リース0.4兆円+配当1.3兆円を上回る」と明示。(出典:決算短信 p.17〜19、決算説明会要旨 p.8)
経営方針の透明性5年間の中期経営計画を数値目標とともに開示(2031年3月期 営業利益1兆7,000億円・純利益7,000億円)。キャピタル・アロケーション方針(3年間3.4兆円のCF見通し含む)を詳細に開示。各期の配当目線も質疑応答で明示。
総合スコアA-A-(財務レバレッジの高さと配当性向75%超の構造を考慮)
本業の稼ぐ力・配当原資・経営方針の透明性はいずれも高く、A評価に値する内容です。ただし配当性向75〜76%という水準はEPS成長が鈍ると即配当カバレッジが圧迫される構造であること、有利子負債の絶対額が大きいこと、「その他・成長投資」で今後1,000億円規模の損失計上継続が予定されること、純利益の成長率が営業利益成長率より低い構造が継続する見込みであることを総合して、A-と判定しています。

ラボ独自考察:適正株価を考えてみた

⚠️ ご注意

以下はAIによる試算であり投資推奨ではありません。あくまで参考情報としてご覧ください。

普通配当逆算法(4シナリオ)

評価手法:普通配当逆算法 計算式:想定配当(円)÷ 想定利回り(%)= 適正株価

現在株価:223.0円(みんかぶ様、2026/5/22 15:30)

シナリオ想定配当(円)想定利回り試算 適正株価(円)現株価比備考・前提条件
強気(中計CAGR達成・増配継続)9.60円3.0%320円+43%中計の利益成長(CAGR約10%)が続き2029年3月期頃に配当が9.60円台に到達するシナリオ。純利益7,000億円目線からの逆算(EPS約14.6円×配当性向約66%)
中立(会社予想をそのまま使用)8.80円3.5%251円+13%2027年3月期の公式予想配当をそのまま使用。想定利回りはKDDI・NTT等の同業平均水準
保守的(増配なし・現状維持)8.60円4.0%215円▲3%増配なし・現状維持。利回り水準をやや高めに設定
弱気(業績悪化・EPS急落想定)7.50円4.5%167円▲25%AI投資の重荷・金利上昇・競争激化でEPS悪化。純利益5,000億円を下回る状況が2期以上続く場合
弱気シナリオで「方針を曲げざるを得ない条件」

プライマリーFCFが配当総額(1兆3,000億円/3年間)を下回る状況が継続すること。具体的には、AI投資の想定外の膨張・競争激化による通信ARPU下落・金利上昇による有利子負債コスト増が重なり、純利益が5,000億円を大幅に下回る状態が2期以上続く場合と考えられます。

BPS×適正PBR(2点セット)

PBR倍率適正株価(円)備考
3.0倍165円割安圏の目安
3.6倍(現状)199円BPS 55.13円×3.6倍(短信ベース)
4.0倍220円概ね現株価に相当
4.5倍248円中計達成・AI事業本格化時の想定
7.4倍408円IRBANK様の過去最高PBR水準

(出典:決算短信 p.1、IRBANK様)

PBR評価の注意点

PBRベースでは「現状PBR 3.6倍はやや割高〜適正水準」という見方もできます。ただし、のれん2兆1,894億円・無形資産2兆5,767億円を抱えるIFRS企業であり、純資産の帳簿価値が実態を下回る可能性もあるため、PBR単独評価は参考程度にとどめるべきと考えられます。

全シナリオが崩れる条件(銘柄固有リスク)

リスク内容
AI投資が想定を大幅超過し、プライマリーFCFが配当総額を下回る状態が継続する
競争激化(ホッピングユーザー増加・新料金プランの普及失敗)によりモバイルARPUが下落トレンドに転換する
親会社ソフトバンクグループ㈱の財務悪化により、配当方針の変更・子会社からの上納金要求が発生する
金利上昇が想定を超えて有利子負債(6.5兆円)の金利費用を大幅に押し上げる
LINEヤフーまたはPayPay㈱での重大なシステム障害・コンプライアンス問題が発生する

結論ボックス

① 外部目標株価との比較

みんかぶ様のアナリスト目標株価226円に対し、現株価223円はほぼ目標値圏内です。中立シナリオの適正株価251円は若干の上方余地があります。過去最高純利益5,508億円・増配予告という好材料が概ね織り込まれた水準と考えられます。

② 当ラボが考える割高・割安感

配当利回り3.94%は同業のKDDI(約3%台前半)・NTT(約3%台)と比較してやや高め。ただしPBR3.6倍は通信株としては高い水準であり、AI事業への期待値が一定程度織り込まれていると考えられます。「通信株としてはやや割高だが、AI成長企業としては安い」という二面的な見方が可能です。

③ 長期投資家への推奨視点

中計が示す5年間で営業利益1兆7,000億円・純利益7,000億円という目標が達成されれば、EPS 14〜15円台、配当10〜11円台(増配性向を勘案)の水準も視野に入ります。現株価223円で仮に11円配当が実現すると利回りは約4.9%。通信インフラを安定収益基盤としつつAI・PayPay・LINEという成長エンジンを持つ複合企業として、長期保有の観点では魅力があると考えられます。

④ 強気シナリオの根拠

エンタープライズ事業のAI関連ビジネスが本格化する2027年度以降の収益成長、PayPay㈱の上場後の企業価値向上・配当貢献、料金改定効果の本格化(2027年3月期以降)、の3つが重なるシナリオ。大阪堺・北海道苫小牧のAIデータセンターが収益化された場合、エンタープライズ事業のクラウド・AI売上倍増目標の達成が近づきます。時価総額10兆円超の大型株でありながら配当利回り4%近辺という水準は、長期の配当収入目的での保有において検討に値する銘柄と言えるかもしれません。

まとめ

  • 2026年3月期は過去最高純利益5,508億円を達成。2027年3月期は8.80円への増配予想で、配当利回りは約3.94%となります。
  • 上場以来一度も減配なし。新中計(2027〜2031年)では「利益成長に合わせた継続的な増配」を明言し、最終年度純利益7,000億円が達成されれば10〜11円台への増配余地があります。
  • 純利益ベースの配当性向75%は高く見えますが、営業CF 1兆3,938億円に対し配当総額は約4,108億円。キャッシュベースでの裏付けは十分と考えられます。
  • AIデータセンター・PayPay・LINEヤフーという成長エンジンを持つ複合企業としての側面も。ただしAI事業の収益貢献は現時点ではほぼゼロで、本格化は2027年度以降の見通しです。
  • 有利子負債6.5兆円の絶対額は大きく、金利上昇リスクには注意が必要です。通信業界標準的とはいえ、財務レバレッジの高さは留意点です。
  • 非支配持分の拡大により、営業利益の成長率と親会社帰属純利益の成長率に乖離が生じやすい構造が続く見込みです。増配ペースは営業利益の伸びより緩やかになる可能性があります。
  • PBR3.6倍は通信株として高水準であり、AI成長期待が一定程度織り込まれた価格帯と考えられます。短期的な過熱感にも注意が必要です。
💡 総評

「高配当×上場以来減配なし×中計増配コミット×キャッシュ裏付け」は魅力的なセットです。純利益ベースの配当性向75%という数字の見かけに惑わされず、CF(キャッシュフロー)ベースで安心感を確認することが重要です。AI事業・PayPay・料金値上げ効果という複数の成長ドライバーを持つ一方で、財務レバレッジの高さと非支配持分の拡大による純利益成長の鈍さは継続的にモニタリングすべきポイントです。総合スコアA-(Aに近い水準)として、長期配当収入目的での保有は検討に値すると考えられます。

出典・参照資料一覧

No.資料名備考
12026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)ソフトバンク株式会社 2026年5月公表
22026年3月期 決算説明会要旨ソフトバンク株式会社 2026年5月公表
32026年3月期 決算説明会 主な質疑応答ソフトバンク株式会社 2026年5月公表
4剰余金の配当に関するお知らせソフトバンク株式会社 2026年5月15日公表
5株価情報・目標株価(みんかぶ様)9434 ソフトバンク 株価情報(2026年5月22日時点)
6株式指標・配当情報・配当履歴・EPS推移(IRBANK様)9434 ソフトバンク 各種財務・配当データ(2026年5月時点)

免責事項

免責事項

本記事はAI(Claude/Anthropic社)を活用して作成したコンテンツです。情報の正確性・完全性を保証するものではなく、記載内容に誤りが含まれる可能性があります。

本記事は特定の有価証券への投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。株式投資には価格変動リスクがあり、元本が保証されるものではありません。

本記事に記載されている将来予測・試算・適正株価に関する記述は、あくまで参考情報であり、実際の将来の業績・株価・配当を保証するものではありません。

本記事で参照しているみんかぶ様・IRBANK様などの第三者提供データについて、当ラボはその正確性・完全性について責任を負いません。最新情報は各社の公式サイトおよび企業のIR情報をご確認ください。

本記事は税務・法務上のアドバイスを提供するものではありません。税金・法律に関するご判断は、税理士・弁護士などの専門家にご相談ください。

情報基準日:2026年5月22日

本記事に登場する「車野蔵人(くるまの くろうど)」は、AIが生成した架空のキャラクターです。実在する人物・アナリストとは一切関係ありません。

© 高配当株研究所 ※本記事はAIによる分析を含みます。投資推奨ではありません。

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