今回は、情報ネットワークソリューション大手「都築電気(8157)」の2027年3月期 第1四半期決算について、継続チェックの観点から確認していきます。中期経営計画「Trust & Challenge 2029」の初年度・初回決算にあたります。
所長ダル








① 会社概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 都築電気株式会社(TSUZUKI DENKI CO.,LTD.) |
| 証券コード | 8157(東証プライム市場・情報・通信業) |
| 創業 | 1932年5月1日(都築商店として創業) |
| 設立 | 1941年3月26日(都築電話工業株式会社として設立) |
| 本社 | 東京都港区新橋6-19-15(東京美術倶楽部ビル) |
| 代表者 | 代表取締役社長 吉田 克之 |
| 主な事業 | 情報ネットワークソリューションサービス事業(単一セグメント)。今期よりサブセグメントを「エンジニアリングサービス」「プロダクト」の属性別区分に変更 |
| 資本金 | 98億1,293万円 |
| 従業員数 | 連結2,040名(2026年3月末) |
| 時価総額 | 778億円(2026年8月13日時点) |
| 発行済株式数 | 18,977,894株 |
| 決算期 | 3月期(第1四半期=4〜6月) |
| 中期経営計画 | 「Trust & Challenge 2029」(2027年3月期〜2029年3月期)※今期が初年度 |
出典:決算補足説明資料P.13、決算短信P.1-2、みんかぶ様・IRBANK様(2026年8月13日時点)






② 主要財務指標
当第1四半期実績(対前年同四半期/百万円)
| 指標 | 27/3期1Q | 26/3期1Q | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 22,014 | 18,833 | +16.9% |
| 売上総利益(率) | 4,175(19.0%) | 4,354(23.1%) | ▲4.1pt |
| 販管費(率) | 4,299(19.5%) | 4,053(21.5%) | +246 |
| 営業利益 | △123 | 301 | ▲425 |
| 経常利益 | △111 | 359 | ▲471 |
| 親会社株主帰属四半期純利益 | △111 | 272 | ▲384 |
| 1株当たり四半期純利益 | △6.13円 | 15.03円 | - |
| 総資産 | 80,869 | (26/3期末87,630) | ▲6,761 |
| 純資産 | 47,266 | (同48,837) | ▲1,571 |
| 自己資本比率 | 57.9% | (同55.1%) | +2.8pt |
| BPS | 2,569.39円 | (同2,652.76円) | ▲83.37円 |
| 営業CF | -(四半期CF計算書未作成) | - | - |
通期予想(修正なし・据え置き/百万円)
| 指標 | 27/3期予想 | 26/3期実績 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 107,000 | 103,728 | +3.2% |
| 営業利益(率) | 8,700(8.1%) | 8,178(7.9%) | +6.4% |
| 経常利益(率) | 8,700(8.1%) | 8,320(8.0%) | +4.6% |
| 純利益(率) | 5,750(5.4%) | 6,472(6.2%) | ▲11.2% |
| EPS | 315.64円 | 355.9円 | ▲11.3% |
出典:決算短信P.1、決算補足説明資料P.9
株価・配当指標(2026年8月13日時点)
| 項目 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 株価 | 4,100円(前日比+115円、+2.88%) | みんかぶ様・かぶたん様 |
| 年間配当予想 | 190円(中間95円・期末95円) | 修正なし(短信P.1) |
| 配当利回り(予) | 4.63% | みんかぶ様・IRBANK様 |
| PER(実績) | 11.51〜11.54倍 | みんかぶ様・IRBANK様 |
| PER(予想) | 12.99〜13.0倍 | IRBANK様・かぶたん様 |
| PBR | 1.60〜1.61倍 | みんかぶ様・かぶたん様 |
| ROE(実績/予) | 13.5%/12.28% | IRBANK様 |
| ROA(予) | 7.11% | IRBANK様 |
| 配当性向目安 | 60.0%(事業活動利益ベース)/DOE下限6.0% | 決算補足説明資料P.10 |
| みんかぶ様目標株価 | 3,143円(株価診断「割高」・個人予想「売り」) | みんかぶ様 |
| 信用倍率 | 19.62倍(8/7時点) | かぶたん様 |
| 株主優待 | カタログギフト(保有株数・保有年数別13種類) | 決算補足説明資料P.10 |
配当推移(1株当たり/配当性向は事業活動利益ベース)
| 期 | 配当額 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 22/3期 | 48円 | 30.3% |
| 23/3期 | 61円 | 30.9% |
| 24/3期 | 90円 | 41.3%(会計上29.5%) |
| 25/3期 | 99円 | 40.3%(会計上37.6%) |
| 26/3期 | 126円 | 40.2%(会計上35.4%) |
| 27/3期(予) | 190円 | 60.0% |
出典:決算補足説明資料P.10
























③ 継続チェックメモ項目評価
毎回チェックする基本項目
| チェック項目 | 実績 | 判定 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 22,014百万円(+16.9%)/通期進捗20.6% | ○ | 前年1Qの通期比18.2%を上回る好進捗。ただし増収の中身は低採算プロダクト主導 |
| 営業利益 | △123百万円 | × | 通期8,700百万円計画に対し1Q赤字。ただし要因は先行投資と売上ミックス変化 |
| 営業利益率 | △0.6%(前年1.6%) | × | 8%台到達・29/3期10.0%の道筋は1Q単独では判断不能 |
| 純利益/EPS | △111百万円/△6.13円 | × | 前年同期比▲384百万円 |
| 受注高 | 31,065百万円(+11.7%) | ○ | 総額は拡大継続 |
| 受注残高 | 35,953百万円(+23.0%) | ○(総額)/×(プロダクト残の質) | プロダクト受注残27,499百万円(+31.8%)が+20%超で急増、一方で売上総利益率は悪化。両方向型ルール適用により質の観点では× |
| エンジニアリングサービス売上高 | 6,226百万円(97.9%)/27/3期目標323億円に対し進捗19.2% | △ | 前年1Qの大型PC導入案件の反動。会社は通期で前期超えの見通しを明言 |
| 年間配当予想 | 190円(修正なし) | ○ | 減配・後退の予告なし |
売上高は前年比+16.9%と大幅増収ですが、その中身には注意が必要と考えられます。売上構成はプロダクトが12,476百万円→15,787百万円(+26.5%)と急伸した一方、エンジニアリングサービスは6,357百万円→6,226百万円(97.9%)と微減。売上構成比はプロダクト71.7%対エンジニアリングサービス28.3%となっています(決算補足説明資料P.5)。当社の中期経営計画は「プロダクト偏重からの脱却」を掲げているため(決算補足説明資料P.5、事業戦略説明会資料P.12)、1Qは戦略の狙いとは逆方向に構成比が動いた四半期だったと考えられます。
基本項目のうち、営業利益・営業利益率・純利益/EPSの3項目が×となりました。ただし赤字の要因は先行投資と売上ミックス変化によるもので、需要減退型ではないと考えられます。売上高・受注高・配当予想は○を維持しており、規模拡大と配当方針の据え置きは崩れていません。一方で受注残高はプロダクト比率の急増という「質」の面で×評価となり、量と質を分けて見る必要がある四半期だったと考えられます。












注意点①:戦略投資400億円(借入活用含む)の実行内容
| チェック項目 | 判定 | 備考 |
|---|---|---|
| ジャフコSV8ファンド関連の具体化 | - | 1Q開示なし。投資有価証券は2,383百万円→2,468百万円(+85百万円)の微増 |
| 新規M&A・資本業務提携の発表 | - | 当四半期の公表なし。連結範囲の重要な変更も「無」(短信P.2) |
| 自己資本比率40〜50%レンジ内か | △ | 57.9%と上方向に逸脱。安全だが「借入を活用した戦略投資」が動いていない裏返し |
| Net D/Eレシオ0.4倍未満か | ○ | 有利子負債7,851百万円に対し現預金45,328百万円=ネットキャッシュ約375億円 |
| のれん減損等の兆候 | ○ | のれん計上自体なし |
前回設定した警戒シナリオは「急激な借入増でNet D/Eレシオが0.4倍に接近」でしたが、現実に起きているのは逆方向(投資が動いていない)です。3か年400億円という計画に対し、初年度1Q時点で目立った実行がないことは、「悪い方向の×」ではなく「進捗確認の△」に該当すると考えられます。












Net D/Eレシオ・のれんについては良好な水準を維持しています。一方で戦略投資400億円の具体的な実行はまだ確認できず、自己資本比率は目標レンジを上回る方向にずれています。悪材料ではなく進捗の遅れと捉えるのが妥当ですが、2Q以降の投資案件公表の有無が引き続きの確認ポイントと考えられます。
注意点②:配当方針の大転換(配当性向60%・DOE6.0%)の実現可能性
| チェック項目 | 判定 | 備考 |
|---|---|---|
| 事業活動利益が計画どおり成長しているか | △ | 1Qは経常損失△111百万円。ただし特別損益ほぼゼロで会計利益との乖離は小さい。通期は「概ね期初の計画通りに進捗」と明記(短信P.5) |
| 営業CFが配当総額(約34.6億円)を上回るか | - | 四半期連結キャッシュ・フロー計算書が作成されておらず検証不能。次回持ち越し |
| 政策保有株式の売却進捗 | △ | 当1Qの投資有価証券売却益ゼロ(前年同期19百万円)。残高はむしろ増加 |
| 中間配当95円の実施予定 | ○ | 短信で明記、配当予想の修正なし。実施確認は11月 |
| DOE6.0%・配当性向60%方針の変更言及 | ○ | 変更・修正の言及なし。決算補足説明資料P.10で方針を再掲 |
定量試算:想定配当総額は190円×期中平均株式数18,216,235株≒34.6億円。自己資本46,807百万円に対する実質DOEは約7.4%で、下限とする6.0%(約154円相当)を上回る水準です。会社予想純利益5,750百万円に対する会計上の配当性向は約60.2%となります。
























減配・方針撤回の兆候は確認されず、中間配当95円の予定も維持されています。配当性向60%・DOE6.0%という二段構えの設計は配当継続性にとってプラス材料と考えられます。一方で営業CFと配当総額の比較が1Q時点では検証不能という構造的な制約があり、この点の確認は11月の中間決算に持ち越しとなります。
継続ウォッチ:AI Native戦略・エンジニアリングサービス拡大の進捗
| チェック項目 | 判定 | 備考 |
|---|---|---|
| ES売上高の27/3期目標323億円への進捗 | △ | 進捗19.2%(前年1Qは20.4%相当) |
| コア4領域の進捗(計49億円、+3.1%) | △ | ネットワーク&セキュリティ+16.6%○/ITプラットフォーム+12.2%○/ビジネスアプリケーション△0.1%△/CXコミュニケーションプラットフォーム△15.1%× |
| プロジェクト回転率・生産性 | - | 四半期開示なし |
| 採用計画(キャリア57名・新卒49名) | - | 人数の定量開示なし。人的投資+76百万円の記載のみ |
| パートナー戦略の成果 | ○ | 『Tsuzuki Biz-CoCreation』開催(2026年6月1日、175社307名参加) |
ES売上が前年割れした一方で、ESの受注残高は8,454百万円(+1.1%)と前年を上回っており、需要が消えたわけではないと考えられます。会社は「引き合いは依然として良好」と説明しています(決算補足説明資料P.6)。ただしCXコミュニケーションプラットフォームの2桁減は、次回で改善が見られなければ注意点への格上げを検討すべき項目と考えられます。
コア4領域のうちネットワーク&セキュリティ・ITプラットフォームは堅調に推移する一方、CXコミュニケーションプラットフォームは2桁の減収となりました。ES全体の受注残高は増加しているため需要そのものは失われていないと考えられますが、次回決算での改善確認が必要な項目と考えられます。
引き続き良好なら安心できる項目
| 項目 | 現状 | 維持ラインの目安 | 判定 | 前回比 |
|---|---|---|---|---|
| 自己資本比率 | 57.9% | 40〜50%レンジ | ○(上振れ) | 55.1%→57.9% |
| ROE | 予12.28%(実績13.5%) | 29/3期14.5%以上 | △ | 減益予想により低下方向 |
| 受注残高 | 35,953百万円 | 前年同期比で維持・拡大 | ◎ | 29,219→35,953(+23.0%) |
| ストック型売上比率 | - | 29/3期463億円 | - | 区分変更により開示なし |
| 大株主構成 | - | 安定株主比率 | - | 1Q開示なし |
※自己資本比率の上昇は、利益剰余金の減少(配当1,426百万円)を上回って総資産が6,761百万円減少したことによるもので、資産の圧縮(売上債権回収)が主因です。財務体質の改善というより、四半期末のバランスシート特性と考えられます。
株価・バリュエーション(継続ウォッチ)
| 項目 | 状況 | 判定 |
|---|---|---|
| PER・PBRのレンジ | PBR1.6倍は2010年以降レンジ(0.24〜1.58倍)の上限超え | △ |
| みんかぶ様目標株価 | 3,143円(現株価比△23.3%) | △ |
| 配当利回り | 4.63%で高配当水準を維持 | ○ |
| 信用倍率 | 50.71倍(7/17)→19.62倍(8/7)へ低下 | ○ |
| 買い残の規模 | 78.5千株=発行済株式数の0.41%(2%目安を大きく下回る) | ○ |
| 買い残 vs 出来高 | 出来高29,000株に対し約2.7日分。7/31の97.5千株から整理進行 | △ |
信用需給ウォッチ(かぶたん様)
| 日付 | 売り残(千株) | 買い残(千株) | 信用倍率 |
|---|---|---|---|
| 07/10 | 1.5 | 65.0 | 43.33 |
| 07/17 | 1.4 | 71.0 | 50.71 |
| 07/24 | 1.8 | 70.5 | 39.17 |
| 07/31 | 3.1 | 97.5 | 31.45 |
| 08/07 | 4.0 | 78.5 | 19.62 |
買い残は決算をまたいで一時的に膨らみましたが、絶対水準は発行済株式数の0.5%未満と小さく、需給が株価の重石になるリスクは限定的と考えられます。
即座に見直しが必要なシグナル(該当チェック)
| シグナル | 該当 |
|---|---|
| 中間配当・年間配当の減配予告または方針変更 | なし(190円据え置き) |
| 事業活動利益ベース配当性向60%方針の撤回・大幅修正 | なし |
| 大型M&A・戦略投資の失敗によるのれん減損(10億円超) | なし(のれん計上自体なし) |
| Net D/Eレシオが0.4倍を超過 | なし(ネットキャッシュ) |
| 自己資本比率が40%を下回る | なし(57.9%) |
| ES売上高が2期連続で目標未達 | 判定保留(1期目の途中) |
| メモリ供給制約による機器売上急減 | なし(機器売上+66.9%、機器受注残+37.8%と逆に急拡大) |
該当シグナルはゼロです。前回設定したリスクシナリオはいずれも顕在化していないと考えられます。財務健全性・配当方針については引き続き良好な水準を維持しています。
④ 配当継続性スコア(5項目評価)
| 評価項目 | 評価 | 解説 |
|---|---|---|
| 配当の中身 | ○ | 全額が普通配当。記念・特別配当なし。48円→61円→90円→99円→126円→190円と5期連続増配、今期は+50.8%の大幅増配。減配実績なし |
| 本業の稼ぐ力 | △ | 1Q営業損失△123百万円。要因は先行投資(合計246百万円)と売上ミックス変化で需要減退型ではないと考えられます。ただし通期の利益バッファは消滅(残り3Qで8,823百万円必要=前年同期間比+約950百万円) |
| 財務の健全性 | ○ | 自己資本比率57.9%(前期末55.1%)。ネットキャッシュ約375億円。Net D/Eレシオは実質マイナス |
| 配当の原資 | △ | 四半期連結キャッシュ・フロー計算書が未作成で、営業CFと配当総額(約34.6億円)の比較が検証不能(-)。純利益▲11.2%の減益予想下での+50.8%増配。ただしDOE6.0%(約154円相当)の下限が別途設定されている |
| 経営方針の透明性 | ○ | 中期経営計画で29/3期の売上1,200億円・営業利益率10.0%・ROE14.5%以上を明示。配当方針も数値で開示。営業利益変動要因をブリッジ形式で開示するなど、説明の粒度が高い |
A→A-(1段階引き下げ)
5項目のうち「本業の稼ぐ力」「配当の原資」の2項目に△が付いたため、シリーズのルールに従いA以上は付けません。11段階スケール(S/A/A-/B+/B/B-/C+/C/C-/D/E)においてA未満で最上位となるA-を採用し、前回Aから1ノッチの引き下げとしました。
ただし今回の引き下げは、業績悪化そのものを理由とするものではありません。実質的な理由は2点です。
第一に、1Q営業赤字により通期の利益バッファが消えたこと。
通期営業利益8,700百万円の計画に対し、残り3四半期で8,823百万円を積み上げる必要があり、前年同期間より約950百万円多く稼ぐ必要があります。
第二に、配当原資の検証手段が1Qでは存在しないこと。
当社は四半期連結キャッシュ・フロー計算書を作成しないため、「営業CFが配当総額を上回るか」という高配当株の生命線が8月時点では原理的に確認できません。これは会社側の問題というよりチェック手法側の制約ですが、確認できない以上は△を付けるのが誠実と考えられます。
一方でB+ではなくA-とした根拠として、
(a)ネットキャッシュ約375億円という物理的な配当余力、
(b)DOE6.0%(約154円相当)という明文化された下限、
(c)受注残高35,953百万円(+23.0%)という将来売上の裏付け、
(d)通期予想・配当予想がともに修正なしで「概ね期初の計画通りに進捗」と明記されていること(短信P.5)、
(e)即座に見直しが必要なシグナル7項目すべてが非該当であることが挙げられます。
11月の中間決算で、①中間配当95円の実施、②営業CFの水準、③事業活動利益の進捗が確認できればA復帰の余地があると考えられます。逆に中間時点でも営業利益の巻き返しが確認できない場合は、B+以下への再引き下げを検討すべきと考えられます。
クリックして評価ランクの説明を見る
S:非常に優れている/A:優れている/A-:Aの要件を満たすがBに近い注意点がある/B+:Bの要件を満たしAに近い水準にある/B:良好/B-:Bの要件を満たすがCに近い注意点がある/C+:Cの要件を満たしBに近い水準にある/C:やや懸念がある/C-:Cの要件を満たすがDに近い注意点がある/D:懸念が大きい/E:重大な懸念がある
※評価体系をS/A/A-/B+/B/B-/C+/C/C-/D/Eの11段階に変更しました。旧5段階(S/A/B/C/D)のA・B・C・Dの間にそれぞれ「+(プラス)-(マイナス)」ランクを新設しています。これは、同一ランク内でも「条件が揃えば上のランクに相当する」銘柄と「下のランクに近い懸念がある」銘柄を区別するためです。たとえばB-は「Bの要件は満たすが、Cに近い注意点を抱えている」状態を示します。
⑤ 適正株価試算(普通配当逆算法)
前提:現在株価4,100円(’26/8/13時点)、予想配当190円、現在利回り4.63%、BPS 2,569.39円。IRBANK様によれば2010年以降のPBRレンジは0.24〜1.58倍で、現在のPBR1.60〜1.61倍は過去15年超のレンジ上限を上抜けた水準にあります。
シナリオ別試算
| シナリオ | 想定配当額 | 想定利回り | 適正株価 | 現株価比 | 前提条件 |
|---|---|---|---|---|---|
| 強気 | 210円 | 4.0% | 5,250円 | +28.0% | 28/3期に中計進捗が加速しEPS350円へ回復、配当性向60%を維持。累進配当銘柄として再評価され要求利回りが4.0%へ低下 |
| 中立 | 190円 | 4.5% | 4,222円 | +3.0% | 会社の27/3期予想配当をそのまま採用。現在の利回り水準(4.63%)がほぼ維持される想定 |
| 保守的 | 190円 | 5.0% | 3,800円 | ▲7.3% | 増配なし・現状維持。金利上昇等で高配当株の要求利回りが5%台へ切り上がる想定 |
| 弱気 | 154円 | 5.5% | 2,800円 | ▲31.7% | 配当性向60%を適用できず、DOE6.0%の下限へ切り下げるケース |
弱気シナリオ:「方針を曲げざるを得ない前提条件」
当社の配当方針は「事業活動利益ベースの配当性向60%を目安、下限としてDOE6.0%」という二段構えです。方針の枠内で配当が154円まで下がる条件は、事業活動利益ベースEPSが256円(=154円÷60%)を下回るケース、すなわち純利益が約4,670百万円まで落ち込む(会社予想比▲19%)局面です。具体的には以下が想定されます。
- 先行投資(人的投資・IT/AI投資)が2Q以降も継続する一方、売上ミックスのプロダクト偏重が続き、通期の売上総利益率が19%台に沈む
- 大型プロダクト案件の反動減が下期に集中し、通期営業利益が7,000百万円前後にとどまる
- エンジニアリングサービスの前年割れが通期で定着し、中計シナリオ自体の見直しが必要になる
さらにその下のケース(DOE6.0%方針そのものの撤回)は、自己資本の毀損か大型M&Aによる資金需要の発生が引き金になると考えられます。ただし現時点でネットキャッシュ375億円を抱える財務状況からは、蓋然性は低いと考えられます。
BPS×適正PBR倍率(2点セット確認)
BPS:2,569.39円(27/3期1Q末)
| PBR倍率 | 適正株価 | 位置づけ |
|---|---|---|
| 1.2倍 | 3,083円 | みんかぶ様目標株価3,143円にほぼ相当(≒PBR1.22倍) |
| 1.4倍 | 3,597円 | 過去15年レンジ(0.24〜1.58倍)の中で高位 |
| 1.6倍(現状) | 4,110円 | 現在の水準。過去レンジ上限(1.58倍)を上抜け |
| 1.8倍 | 4,625円 | ROE14.5%達成を織り込んだ場合の水準 |
配当逆算法の中立シナリオ(4,222円)とPBR1.6倍(4,110円)は、いずれも現在株価4,100円とほぼ一致します。現在の株価は「190円の配当が実現し、ROE12〜13%が維持される」という前提をちょうど織り込んだ水準にあると考えられます。一方でPBRは2010年以降のレンジ上限を超えており、配当利回り面では割安感がある一方、資産価値面では割高感があるという、ねじれた状態にあります。


















全シナリオが崩れる条件
- 配当性向60%・DOE6.0%の方針そのものが撤回・大幅修正される(配当逆算法の分子が消滅し、PBR法のみでの評価に切り替えが必要になる)
- 中間配当95円が実施されない、または減額される(190円という年間配当予想の信頼性が失われる最重要チェックポイント)
- 通期業績予想の下方修正、特に営業利益7,000百万円割れ(5期連続の営業利益最高益更新というストーリーが崩れる)
- 大型M&Aによる急激な財務構造の変化(自己資本比率が40%を割り込む、またはのれん10億円超の減損が発生した場合)
- エンジニアリングサービス売上が通期でも前期割れ(中期経営計画の実現可能性が根本から揺らぎ、強気シナリオが消滅)
- 売上総利益率が通期でも20%を下回って着地(「プロダクト偏重からの脱却」という戦略の実効性そのものへの疑義)
まとめ




































免責事項
本記事はAI(Claude/Anthropic社)を活用して作成したコンテンツです。情報の正確性・完全性を保証するものではなく、記載内容に誤りが含まれる可能性があります。
本記事は特定の有価証券への投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。株式投資には価格変動リスクがあり、元本が保証されるものではありません。
本記事に記載されている将来予測・試算・適正株価に関する記述は、あくまで参考情報であり、実際の将来の業績・株価・配当を保証するものではありません。
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本記事における業界慣行への言及は、一般的な注意喚起を目的としたものであり、特定の企業の商品・営業活動を批判するものではありません。
情報基準日:2026年8月13日
本記事に登場する「車野蔵人(くるまの くろうど)」は、AIが生成した架空のキャラクターです。実在する人物・アナリストとは一切関係ありません。
© 高配当株研究所 ※本記事はAIによる分析を含みます。投資推奨ではありません。






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