【高配当研究所】4246 / ダイキョーニシカワ / 「赤字でも減配ゼロ」の広島発・自動車部品メーカー。DOEを4%に引上げ、配当5.45%の実力を徹底検証

目次

はじめに

「高配当株研究所」へようこそ。当ラボでは、配当生活・FIRE(経済的自立と早期退職)を目指す方々に向けて、高配当株の銘柄分析を行っています。私(所長)は投資初心者レベルで、読者の皆さんと同じ目線から素朴な疑問を投げかける役割を担っています。

本日は、自動車用プラスティック部品メーカーのダイキョーニシカワ株式会社(証券コード:4246)について、エキスパート投資アナリストの車野蔵人(くるまの くろうど)さんに解説していただきます。

赤字転落の2021年3月期も配当30円をキープし続けた実績を持ち、その後は右肩上がりでEPS・DOE・配当がすべて回復。2025年3月期にはDOEを3%から4%に引き上げ、配当52円(前期比+44.4%)への大幅増配を実現。さらに次期(2026年3月期)は57円の増配を予想しており、現在の配当利回りは5.45%に達しています。「この配当は本物なのか」——ぜひ最後までお付き合いください。

会社概要

項目内容
正式名称ダイキョーニシカワ株式会社
証券コード4246(東証プライム)
設立1952年(西川化成として設立、2006年大協技研工業と合併)
主な事業自動車用プラスティック部品の製造・販売(インストルメントパネル、バンパー、樹脂テールゲート、パワートレイン部品等)
時価総額約741億円(2026年6月5日、みんかぶ様)
決算期3月期
主要顧客マツダ系(売上比75%)、ダイハツ系(7%)、トヨタ系(7%)、その他(7%)
従業員数5,712名(FY2025)
主要株主西川ゴム工業(17.33%)、日本マスタートラスト信託銀行(8.76%)、イノアックコーポレーション(5.75%)、広島銀行(5.19%)、マツダ(5.19%)(2025年9月末、半期報告書)

主要財務指標一覧

※数値の出典:決算短信・決算説明資料P.28、みんかぶ様、IRBANK様

指標FY2025実績(2026年3月期)FY2026予想
売上高1,657億円(前期比▲1.7%)1,618億円(▲2.4%)
営業利益102億51百万円(前期比+2.5%)88億円(▲14.2%)
営業利益率6.2%(前期5.9%)5.4%
経常利益107億9百万円(前期比+10.5%)
当期純利益86億61百万円(前期比+33.3%)92億円(+6.2%)
EPS(1株当たり純利益)126.29円(IRBANK様)139.68円(予想)
BPS(1株当たり純資産)1,346.42円(決算短信P.1)
ROE9.8%(決算説明資料P.28)10.37%(IRBANK様予想)
ROA6.8%
自己資本比率55.9%
1株配当52円(中間19円+期末33円)57円(予想)
配当性向41.2%40.8%(予想)
DOE4.0%(決算説明資料P.16)4.0%(下限方針)
配当利回り(参考)5.45%(みんかぶ様、株価1,045円)
営業CF176億27百万円(決算短信P.1)
配当総額34億70百万円(決算短信P.1)

EPS推移と配当の関係

高配当株の「落とし穴」とEPSの関係

所長ダル
配当利回りが5%超って、すごく魅力的に見えます。でも「利回りだけ見て買えばいい」ってわけじゃないんですよね?
車野アナリスト
おっしゃる通りで、そこが高配当株投資の入口でよくある誤解です。配当はあくまでEPS(1株当たり純利益)の範囲内から支払われるものです。EPSとは「1株ごとに会社が稼いだ利益の金額」のことで、これが縮んでいけば、いずれ配当も削られます。逆に言えば、EPSが着実に伸びている銘柄は増配の余地が生まれ、高い配当を長く維持できる可能性が高まります。
所長ダル
なるほど。ダイキョーニシカワはその点でどう見えますか?
車野アナリスト
ダイキョーニシカワの場合、2021年3月期に赤字転落を経験しています。それでも配当30円を維持した実績があり、その後はEPS・配当ともに右肩上がりで回復しています。「赤字でも減配しなかった企業がその後どう化けるか」という高配当投資の王道ストーリーを地で行く銘柄です。まず実際のEPS推移を見てみましょう。

EPS推移表(過去実績+来期予想)

出典:決算説明資料P.28、IRBANK様

決算期EPS(円)1株配当(円)配当性向(%)備考
2020年3月期69.263043.3%コロナ禍で業績悪化
2021年3月期△29.3730赤字(コロナ禍・部品不足)
2022年3月期7.3030411.2%黒字転換もEPS低水準。配当性向異常値※
2023年3月期81.343239.3%期末に記念配当2円含む
2024年3月期91.363639.4%
2025年3月期126.295241.2%DOE3%→4%引上げ・大幅増配
2026年3月期(予想)139.685740.8%会社予想。自己株式取得影響は未織込
※FY2022の配当性向411.2%について

赤字転換後に配当を維持したため発生した一時的な異常値です。経営判断として減配せず配当を継続した姿勢が読み取れます。その後EPS・DOE・配当すべてが右肩上がりに回復しており、財務体力(営業CFの黒字継続)に裏付けられた判断であったと評価できます。

このEPS推移から何が言えるか

車野アナリスト
このEPS推移から、三つの点が読み取れます。まず「増配余地」についてです。FY2026予想EPSは139.68円で、予想配当57円に対する配当性向は40.8%と適正水準内にあります。DOE4%×BPS1,346円=約53.8円が下限ラインで、予想57円はこれを上回っており、EPS水準が維持されれば増配余地があると考えられます。
車野アナリスト
次に「業績変動リスク」です。主要顧客であるマツダの2026年3月期業績が営業利益▲72%・単体営業赤字という厳しい状況にあり、来期のダイキョーニシカワの営業利益も▲14.2%の減益予想となっています。中期的にはマツダの業績回復が最重要ウォッチ事項です。
車野アナリスト
最後に「今後の注目ポイント」です。FY2026予想EPS139.68円が計画通り達成されるかどうか、特に北米事業の動向、マツダの生産台数回復、為替(151円/ドルの前提)がEPS水準を左右すると考えられます。
所長ダル
要するに「EPSが右肩上がりを維持できるかどうか」が配当57円を継続・増配できるかの分かれ目、ということですね。マツダの動向を一緒に追いかけていきたいと思います!

MAZDAの記事も参考にしてください。

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所長×アナリスト対談

テーマ① 「配当を守り続けた会社の底力」──赤字でも配当30円をキープした経営判断

所長ダル
2021年3月期に赤字転落したのに、配当30円を維持したというのは驚きました。なぜそんなことができたんでしょうか?
車野アナリスト
答えはキャッシュフローと財務体力です。ダイキョーニシカワは2021年度でも営業CFが36億円以上のプラスを維持しており、「本業は稼いでいる」という裏付けがありました。会計上の純利益は赤字でも、実際のキャッシュは入ってきていたわけです。その後EPS・DOE・配当すべてが右肩上がりに回復し、2025年3月期には配当52円まで増配。「赤字でも減配しなかった企業が、その後どう化けるか」という高配当投資の王道ストーリーそのものです(出典:決算説明資料P.28)。
所長ダル
キャッシュを見ることが大切なんですね。利益が赤字でも「本業のお金の流れ」は別物ということか。
車野アナリスト
まさにそうです。配当継続性を評価するうえで、純利益よりも営業CFを重視するのはそのためです。ダイキョーニシカワのFY2025の営業CFは176億円で、配当総額35億円の5倍超。この水準が維持される限り、配当の原資に問題はないと考えられます。

テーマ② 「樹脂テールゲートという独自技術」──ダイキョーニシカワの差別化武器

所長ダル
ダイキョーニシカワの「強み」はどこにあるんでしょうか?インストルメントパネルやバンパーって、他のメーカーも作っていますよね?
車野アナリスト
その中で特に注目される差別化部品が「樹脂テールゲート」です。鉄製に比べて軽量化・デザイン自由度で優れ、2014年のダイハツ向け量産スタート以降、ホンダにも採用が広がり、2019年には約69万台という採用ピークを記録しました。現在は約48万台(2025年度)と一時より減少していますが、これはダイハツ品質不正問題による生産停止の影響が大きく、構造的な後退ではないと考えられます(出典:決算説明資料P.30、P.32)。
所長ダル
ダイハツ問題の影響があったんですね。では今後はどうなりますか?
車野アナリスト
EV化への対応という視点でも追い風があります。EVはバッテリーの重量があるため車体の他の部分を軽くする「軽量化」ニーズが強く、鉄をプラスチックに置き換える樹脂化の需要はガソリン車より高まります。さらに同社はすでにEV向け戦略部品として「バスバー」「バッテリーカバー・ケース」の量産を手がけており、「プラスチック部品メーカー」から「次世代モビリティ部品メーカー」への転換が始まっています(出典:決算説明資料P.30)。

テーマ③ 「マツダ依存75%という集中リスクをどう読むか」

所長ダル
売上の75%がマツダ系というのは、ちょっと怖い気がします。マツダの調子が悪くなったら直撃しますよね?
車野アナリスト
おっしゃる通り、これは投資家として必ず意識すべき集中リスクです。実際、FY2025でも日本・メキシコでのマツダ向け生産台数減少が減収の主因でした。一方でこの集中構造には「固定的な受注が確保されやすい」「長期安定取引で製品単価を守りやすい」という裏側のメリットもあります。
所長ダル
メリットもあるんですね。でも分散させる努力はしているんでしょうか?
車野アナリスト
はい、ダイキョーニシカワは現在「マツダ以外への拡販」を明確に戦略として掲げており、ダイハツ・トヨタ・ホンダへの採用拡大を進めています。決算説明資料P.31の顧客別売上比率グラフを見ると、「その他」が2021年の3%から2025年には7%へと倍増しており、じわじわと多様化が進んでいます。マツダ一本足から脱却できるかが、長期的な投資判断の鍵となるでしょう。

テーマ④ 「DOE4%への引上げとは何か──自己資本ベース配当の安心感を解説」

所長ダル
今回の決算でDOEを3%から4%に引き上げたとのことですが、DOEって何ですか?配当性向とどう違うんでしょうか?
車野アナリスト
DOEとは「純資産×○%を必ず配当する」という約束です。配当性向が「利益の○%を配当する」という考え方であるのに対し、DOEは利益が多少落ちても純資産が維持されていれば配当の下限を保証する考え方です。業績変動が大きい自動車部品メーカーにとって、DOE方針は投資家にとって強い安心材料となります。
所長ダル
具体的な数字で確認してみたいです。
車野アナリスト
BPS1,346.42円に4%をかけると、最低配当保証水準は約53.8円になります。来期予想57円はこれを上回っており、DOE方針に沿った増配です。さらに自己株式取得(20億円上限、2026年9月末まで)も同時決議しており、5月14日〜31日だけですでに28.8万株・約3億円を取得済みです。配当+自己株式取得の「トータル還元」の姿勢が明確になっています(出典:決算説明資料P.16、自己株式取得状況IRリリース)。

テーマ⑤ 「北米事業の急成長と為替リスク──FY2025の隠れたMVP」

所長ダル
今期の決算を見ると、日本では減益なのに全体では増益になっていますよね。これはどういう構図なんでしょうか?
車野アナリスト
FY2025を「日本が減益・北米が急増益」という視点で読み解くと面白い構図が見えてきます。日本セグメントは量産準備費用の増加等で営業利益が前期比▲49.5%という大幅減益。一方、北米セグメントは米国での新規受注拡大とメキシコペソ高進行による為替メリットが重なり、営業利益が前期比+89.6%という急増益となりました。北米の営業利益率はなんと12.0%まで到達しています(決算説明資料P.9)。
所長ダル
北米がそんなに稼いでいたとは!ただ来期は為替が変わると影響を受けそうですね。
車野アナリスト
おっしゃる通りです。FY2026予想ではメキシコ生産台数の減少や為替前提見直し(151円/ドル)により北米は減益見込みです。「為替次第で大きく変わる」という特性を投資家は理解したうえで保有する必要があります。ただし北米売上は今や全体の28%を占める第二の柱に成長しており、マツダ一本足からの多様化という意味ではポジティブな変化です。

配当継続性スコア

評価ランクの凡例

S:全項目良好。配当継続性について特段の懸念なし。

A:ほぼ良好。軽微な注意点あり。

A-:概ね良好だが、Bに近い注意点を抱えている状態。

B:概ね良好だが注意点あり。モニタリングが必要。

B-:Bの要件は満たすが、Cに近い懸念がある状態。

C:注意点が多い。投資前の慎重な検討が必要。

C-:Cの要件は満たすが、Dに近い懸念がある状態。

D:要注意。配当リスクが高い。

E:配当継続性に重大な懸念あり。

※2026年5月より評価体系をS/A/A-/B/B-/C/C-/D/Eの9段階に変更しました。旧5段階(S/A/B/C/D)のA・B・C・Dの間にそれぞれ「-(マイナス)」ランクを新設しています。これは、同一ランク内でも「条件が揃えば上のランクに相当する」銘柄と「下のランクに近い懸念がある」銘柄を区別するためです。たとえばB-は「Bの要件は満たすが、Cに近い注意点を抱えている」状態を示します。

評価項目評価コメント
配当の中身(普通配当か・継続性)普通配当のみ(FY2023の記念配当2円を除く)。DOE方針に基づく継続性が高い配当。記念配当後も普通配当として増配継続。
本業の稼ぐ力○△営業CF176億円は配当総額34億円の5倍超。FCF127億円も十分。ただし来期(FY2026)は営業利益▲14.2%予想であり、稼ぐ力の一時的低下に要注意。
財務の健全性自己資本比率55.9%、D/Eレシオ低位安定。有利子負債も適正水準。CF対有利子負債比率1.9年(決算短信P.4)。
配当の原資(営業CF vs 配当総額)営業CF176億円 vs 配当総額35億円。カバレッジ比率5倍超で配当余力は極めて大きい。
経営方針の透明性DOEを3%→4%に引き上げ、配当性向目安も30%→40%に改定。自己株式取得も同時決議(20億円上限)。株主還元の方向性が明確。
総合スコアA-営業CFが配当総額を大幅に上回り、DOE4%方針・自己株式取得と株主還元姿勢は強化方向。ただし主要顧客マツダの2026年3月期業績が営業利益▲72%・単体営業赤字という厳しい状況にあり、「本業の稼ぐ力」に中期的なリスクフラグが立つため、AからA-に判定。マツダの業績回復(来期営業利益+190%予想)の実現可否が最重要観察ポイントです。

ラボ独自考察:適正株価を考えてみた

⚠️ ご注意

※AIによる試算であり投資推奨ではありません。あくまで参考情報としてご覧ください。

評価手法:普通配当逆算法

計算式:想定配当(円)÷ 想定利回り(%)= 適正株価

普通配当:FY2026予想57円(DOE4%方針・配当性向40%維持に基づく増配)。FY2023の記念配当2円は一時的なものとして除外。

シナリオ別 適正株価試算

シナリオ想定配当想定利回り試算 適正株価現株価比前提条件・備考
強気(EPS成長継続・増配想定)65円4.5%約1,444円+38%EPS140円超が継続し、配当性向40%+DOE4%から65円程度に増配する想定
中立(会社予想をそのまま使用)57円4.5%約1,267円+21%FY2026の公式予想配当をそのまま使用(決算説明資料P.12)
保守的(増配なし・現状維持)52円5.0%約1,040円▲0.5%増配なし・FY2025実績配当を維持するシナリオ
弱気(業績悪化・配当圧縮想定)40円5.5%約727円▲30%DOE4%下限水準(BPS約1,000円×4%=40円)まで配当が圧縮されるシナリオ。条件:マツダ生産台数▲15%超+円高(125円以下)が2期以上重なり、営業利益率3%台に低下する場合

合理的レンジの根拠(2点セット確認)

根拠計算・確認
①普通配当逆算法(保守的シナリオ)52円 ÷ 5.0% = 約1,040円
②BPS × 適正PBR倍率BPS:1,346.42円(2026年3月期末、決算短信P.1)
PBR0.7倍 = 942円(過去レンジ下位)
PBR0.8倍 = 1,077円(過去レンジ中央付近)
PBR1.0倍 = 1,346円(解散価値水準)
PBR1.2倍 = 1,616円(ROE10%超が持続する場合に正当化できる水準)
現在PBR0.78倍は過去レンジ(0.37〜3.3倍)の下位域にあり、割安感があります。
両者の一致確認①保守的シナリオ:約1,040円 に対し、②PBR0.8倍:約1,077円 は概ね近似した水準。合理的な下限レンジは約1,040〜1,077円程度と考えられます。現株価1,045円はこの下限ゾーンに位置しており、業績継続が前提ではあるものの、バリュエーション的には割高ではない水準と考えられます。

全シナリオが崩れる条件(銘柄固有リスク)

マツダグループの大規模な生産停止(品質問題の再発・需要急減など)が複数年にわたって続く場合
米国の自動車関税強化により北米事業が構造的に採算悪化する場合(関税25%が長期維持される等)
原材料費(ナフサ・樹脂)の急騰がナフサスライド条項の吸収限界を超え、複数期にわたり利益を圧迫する場合
円高が急速に進行(1ドル120円台)し、北米・メキシコの外貨建て利益が大幅に目減りする場合
DOE方針の撤廃・大幅な下方修正が発表される場合

結論

① みんかぶ様の外部目標株価との比較

みんかぶ様のアナリスト目標株価は849円(売り推奨)。現株価1,045円はこれを大幅に上回っており、機関投資家・アナリスト評価は慎重姿勢です。ただしこれは配当利回りベースの評価とは異なる視点(業績減益・マツダ依存リスク)を反映している可能性があります。

② 当ラボが考える割高・割安感

PBR0.78倍は過去レンジ(0.37〜3.3倍)の下位域。配当利回りベースでは保守的シナリオ(5%想定・52円)での適正株価が約1,040円と現株価とほぼ一致しており、「ほぼ適正〜やや割安」と評価できます。中立シナリオ(4.5%・57円)では1,267円が適正水準となり、現株価比で約21%の上値余地がある可能性があります。

③ 長期投資家への推奨視点(普通配当基準での評価)

DOE4%という下限保証が明確に示され、営業CF176億円で配当35億円をカバーするキャッシュ創出力は十分です。自己株式取得も積極化しており、トータル還元の姿勢は強化方向。マツダ依存という構造リスクは残りますが、北米事業の成長と他社向け拡販で徐々に多様化が進んでいます。長期配当投資の観点では「保有継続」が基本スタンスになると考えられます。

④ 強気シナリオの根拠

EPS予想139.68円が実現し、配当性向40%・DOE4%の両方針を維持すれば57円配当は十分達成可能です。さらに自己株式取得の進行により発行済株式数が減少し、将来的にEPSが押し上げられる効果も期待できます。米国における新規受注の量産本格化(FY2026に新規量産開始製品の設備償却が始まる)が軌道に乗れば、FY2027以降に利益回復が見込まれます。

まとめ

  • FY2025は営業利益率6.2%・純利益+33.3%の増益決算。DOEを3%→4%に引き上げ、配当52円(前期比+44.4%)の大幅増配を実現。来期予想57円(利回り5.45%)も増配継続見込みです。
  • DOE4%以上・配当性向40%以上を方針として明示。営業CF176億円で配当総額35億円をカバー(約5倍)と財務基盤・CF創出力は良好。自己株式取得(20億円上限)も同時進行しトータル還元姿勢が明確です。
  • 来期(FY2026)は営業利益▲14.2%の減益予想。主要顧客マツダの業績低迷(営業利益▲72%)が最大のウォッチポイントであり、マツダの業績回復が遅れると中期的に配当水準への影響が出るリスクがあります。
  • 現株価1,045円はみんかぶ様の目標株価849円を上回っており、機関投資家評価は慎重姿勢。一方でPBR0.78倍・保守的シナリオ適正株価約1,040円と現株価がほぼ一致しており、バリュエーション的には割高ではない水準と考えられます。
  • 「高配当×財務健全性×DOEコミット」は魅力的なセットです。ただしマツダ依存75%という集中リスクと来期減益予想を念頭に置き、マツダ・北米事業の動向と次回決算でのEPS水準を確認しながら保有判断することが重要です。

補足:EV化でプラスチック部品の需要はなくなるか?

所長ダル
高配当株として長期保有を考えると、「EV化でプラスチック部品メーカーは大丈夫なのか?」という不安があります。エンジンがなくなったら仕事がなくなりませんか?
車野アナリスト
結論から言うと、EV化はダイキョーニシカワにとってむしろ追い風になりうる面があります。EVはバッテリーの重量があるため、車体の他の部分を軽くする「軽量化」ニーズが強く、鉄をプラスチックに置き換える樹脂化の需要はガソリン車より高まります。看板製品の樹脂テールゲートはまさにこの流れに合致しています。
所長ダル
インストルメントパネルやバンパーはEVでも使いますよね?
車野アナリスト
そうです。内外装部品はエンジンの有無にかかわらず存在し続けます。さらに同社はすでにEV向け戦略部品として「バスバー」「バッテリーカバー・ケース」の量産を手がけており、プラスチック成形技術をEV専用部品に転用する動きが始まっています。エンジン周辺のパワートレイン部品は長期的に需要が縮小する可能性がありますが、同社の売上構成では内外装部品が主力であり、影響は限定的と考えられます(出典:決算説明資料P.30)。

補足:大株主・フィデリティ(FMR LLC)はアクティビストか?

所長ダル
半期報告書を見ると、フィデリティという外国機関投資家が4%以上保有しているようです。アクティビスト(物言う株主)だったりしますか?
車野アナリスト
米国の大手資産運用会社フィデリティ・インベストメンツの持株会社であるFMR LLCが2024年8月時点で約308万株・4.18%を保有していることが大量保有報告書で確認されています(ただし実質保有株式数の確認ができないとして大株主欄には含まれていません)。フィデリティは基本的に長期・パッシブ運用が主体であり、敵対的な株主行動を取る典型的なアクティビストとは性格が異なります。現時点でのアクティビストリスクは低いと判断してよいと思われます。むしろ大手外国機関投資家が一定規模保有しているという事実は、グローバルな投資家からも一定の評価を得ている銘柄であることの傍証と読むこともできます。

関連レポート予告

マツダ(7261)レポート 作成予定

本レポートの分析過程で、主要顧客であるマツダ(7261)の2026年3月期業績が営業利益▲72%・単体営業赤字という厳しい内容であることが確認されました。一方で株価急落により配当利回りが4.5%超の水準となっており、高配当株としての観点から別途レポートを作成予定です。マツダの業績動向はダイキョーニシカワの今後を占う上でも重要な観察ポイントとなりますので、あわせてご参照ください。

出典・参照資料一覧

No.資料名備考
12026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)ダイキョーニシカワ株式会社 2026年5月公表
22026年3月期 決算説明資料ダイキョーニシカワ株式会社 2026年5月公表
3半期報告書(大株主情報)EDINET 2025年9月末時点
4自己株式取得状況に関するお知らせダイキョーニシカワ株式会社 2026年6月1日
5株価情報・目標株価(みんかぶ様)4246 ダイキョーニシカワ 株価情報(2026年6月5日時点)
6株式指標・配当情報・EPS推移(IRBANK様)4246 ダイキョーニシカワ 各種財務・配当データ(2026年6月時点)

免責事項

免責事項

本記事はAI(Claude/Anthropic社)を活用して作成したコンテンツです。情報の正確性・完全性を保証するものではなく、記載内容に誤りが含まれる可能性があります。

本記事は特定の有価証券への投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。株式投資には価格変動リスクがあり、元本が保証されるものではありません。

本記事に記載されている将来予測・試算・適正株価に関する記述は、あくまで参考情報であり、実際の将来の業績・株価・配当を保証するものではありません。

本記事で参照しているみんかぶ様・IRBANK様などの第三者提供データについて、当ラボはその正確性・完全性について責任を負いません。最新情報は各社の公式サイトおよび企業のIR情報をご確認ください。

本記事は税務・法務上のアドバイスを提供するものではありません。税金・法律に関するご判断は、税理士・弁護士などの専門家にご相談ください。

情報基準日:2026年6月5日(追記:2026年6月6日)

本記事に登場する「車野蔵人(くるまの くろうど)」は、AIが生成した架空のキャラクターです。実在する人物・アナリストとは一切関係ありません。

© 高配当株研究所 ※本記事はAIによる分析を含みます。投資推奨ではありません。

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