【高配当研究所】アイティフォー/4743/地方銀行が減っても増収増配 「クロスセル×国策」で5%高配当を狙う独立系IT株の実力


※本レポートの株価・配当利回りは2026年6月26日時点(みんかぶ様)のものです。

目次

はじめに

「高配当株研究所」へようこそ。当ラボでは、配当生活・FIRE(経済的自立と早期退職)を目指す方々に向けて、高配当株の銘柄分析を行っています。私(所長)は投資初心者に毛が生えた程度で、読者の皆さんと同じ目線から素朴な疑問を投げかける役割を担っています。

本日は、金融機関・地方自治体・流通向けITソリューションを展開する株式会社アイティフォー(証券コード:4743)について、エキスパート投資アナリストの車野蔵人(くるまの くろうど)さんに解説していただきます。

2026年3月期は売上高・営業利益ともに増益を達成し、年間配当は80円(前期50円)へ大幅増配。来期(2027年3月期)も80円を予想しており、現在の配当利回りは約5.03%に達しています。「この配当は本物なのか、それともTOPIX残留を狙った一時的な花火なのか」——そこが最大の論点です。ぜひ最後までお付き合いください。

会社概要

項目内容
正式名称株式会社アイティフォー
証券コード4743(東証プライム)
主な事業金融機関・地方自治体・流通向けITソリューション。システム開発・販売とリカーリング(保守・BPO)の2セグメント。地方銀行向け債権管理・ローン審査システムに強み。キャッシュレス決済端末・公共BPO・外国人プラットフォームへも展開
時価総額約444億円(2026年6月26日)
決算期3月期
上場市場東証プライム

主要財務指標一覧

※出典:決算短信p.1、みんかぶ様、IRBANK様

指標2026年3月期(当期)2025年3月期(前期)前期比
売上高231億1百万円205億52百万円+12.4%
営業利益38億58百万円35億32百万円+9.2%
経常利益40億54百万円36億68百万円+10.5%
純利益(親会社帰属)27億57百万円29億14百万円▲5.4%
EPS(1株当たり純利益)104.27円108.09円▲3.5%
BPS(1株当たり純資産)780.48円720.80円+8.3%
ROE13.9%15.4%
自己資本比率73.6%79.5%▲5.9pt(M&A影響)
営業CF30億91百万円26億9百万円+
年間配当(1株当たり)80円(前期比+30円)50円+60.0%
配当性向76.7%46.3%+30.4pt
配当利回り(参考)約5.03%(みんかぶ様、株価1,592円・6/26時点)
現在株価(参考)1,592円(2026年6月26日)
みんかぶ目標株価1,142円(割高表示)

※純利益減は法人税等増加(1,314百万円、前期757百万円)が主因。営業利益・経常利益はいずれも増益。

EPS推移と配当の関係

高配当株の「落とし穴」とEPSの関係

所長ダル
配当利回りが5%超ということで、とても魅力的に見えますが、やはりあとは持っているだけでいいというわけにはいかないですよね?
車野アナリスト
おっしゃる通りです。配当利回りの数字だけを見ていると大きな落とし穴にはまることがあります。配当はあくまでEPS(1株当たり純利益)の範囲内から支払われるものです。EPSとは「1株ごとに会社が稼いだ利益の金額」のことで、これが縮んでいけば、いずれ配当も削られます。アイティフォーの場合、EPS自体は微減(108.09円→104.27円)にもかかわらず配当を50円から80円へと大幅に増やした構造になっており、なぜそういう状況が生まれたのかをしっかり読み解くことが重要です。
所長ダル
なるほど。利回りの数字だけ見ていると、「実は稼ぎが追いついていない」のに高配当に見えてしまうリスクがあるということですね。では実際のEPS推移を見てみましょうか。
車野アナリスト
はい。過去8期のデータを見ると、アイティフォーはコロナ禍の2021年3月期でも赤字にならず、一貫してEPSを右肩上がりで伸ばしてきた銘柄です。ここが「財務体力のある会社かどうか」を判断するうえで重要なポイントです。実際のデータを確認してみましょう。

EPS推移表(過去実績+今期・来期予想)

出典:IRBANK様、決算短信p.1〜2

決算期EPS(円)1株配当(円)配当性向(%)備考
2019年3月期41.752047.9
2020年3月期44.982351.1
2021年3月期61.562337.4コロナ禍でも黒字・増配維持
2022年3月期76.843039.0配当大幅増額
2023年3月期82.963036.2
2024年3月期101.774039.3
2025年3月期108.095046.3中間25円+期末25円
2026年3月期104.278076.7中間30円+期末50円。TOPIX残留を意識した期末大幅増配。特別利益あり(有価証券売却益・段階取得差益)。法人税等急増で純利益は微減
2027年3月期(予想)128.488063.3売上280億・営業利益48億予想。中間40円+期末40円

読み取りポイント:コロナ禍(2021年3月期)を含む過去8期で一度も赤字・無配がなく、EPSは着実に右肩上がりを続けています。2026年3月期は法人税等の急増でEPSが微減となりましたが、本業(営業利益・経常利益)は増益を達成。配当性向76.7%はTOPIX残留を意識した戦略的な引き上げであり、来期EPS予想128.48円で80円配当なら性向63.3%へ改善見通しです。EPS成長軌道が続くかどうかが、配当の継続性を左右する最重要ポイントです。

このEPS推移から何が言えるか

車野アナリスト
このEPS推移から、三つの点が読み取れます。まず「増配余地」についてです。来期予想EPS128.48円に対して配当80円の性向は63.3%と、会社方針の50%目標との乖離は残りますが、2026年3月期の76.7%からは着実に改善する見通しです。中期計画達成が前提となりますが、将来的な増配余地も論理的に考えられます。
車野アナリスト
次に「業績安定性の高さ」です。過去8期で赤字なし・無配なしというデータは、同規模のIT企業の中でも際立った安定性です。地方銀行・自治体という安定した顧客基盤を持つビジネスモデルが、この安定性を支えていると考えられます。
車野アナリスト
最後に「今後の注目ポイント」です。2027年3月期予想EPS128.48円が計画通り達成されるかどうかが焦点です。アイセル社のM&A効果、公共BPOの利益改善、自治体標準化案件の受注継続が、来期のEPS水準を左右する主要因と考えられます。
所長ダル
要するに「EPS100円台の成長軌道が定着するかどうか」が配当80円を継続・増配できるかの分かれ目ということですね。EPSの推移をしっかり追いかけていきます!

所長×アナリスト対談

テーマ① 地方銀行が減っているのに、なぜ売上が増えているのか?

所長ダル
アイティフォーって地方銀行向けのシステムが主力とのことですが、最近は地方銀行の合併・統廃合が進んでいますよね。顧客が減っているのになぜ売上が伸びているんでしょうか?
車野アナリスト
これはアイティフォーのビジネスモデルの核心に触れる良い質問です。答えは「クロスセル戦略」にあります。1つの地方銀行グループに対して、複数のシステムを順次横展開していく手法です。地域内での2事業部導入率は91.5%、3事業部導入率は72.3%という高い水準を達成しており(決算説明資料p.18)、顧客の数が減っても1社あたりの売上が増えていく構造を作り上げています。
所長ダル
なるほど。既存の取引先に次々と別のシステムを売っていくわけですね。地方銀行の系列会社にも広がっているんですか?
車野アナリスト
はい、まさにその通りです。地銀本体だけでなく、系列のカード会社・リース会社・保証会社へも横展開が進んでいます。地方銀行向け売上はFY2021の約20億円からFY2025には約36億円と、5年で約1.8倍に成長しています(決算説明資料p.17)。「顧客の数ではなく、顧客1社からの深掘り」によって成長している典型的なモデルと言えるでしょう。

テーマ② 配当性向76.7%は危険?それともチャンス?

所長ダル
2026年3月期の配当性向が76.7%というのは、会社方針の50%目標を大きく超えていますよね。これって危険なサインではないんでしょうか?
車野アナリスト
一見危険に見えますが、背景をきちんと読み解くことが重要です。この配当性向の急騰は業績悪化ではなく、TOPIX構成銘柄への残留を意識した戦略的な引き上げによるものです。質疑応答でも「追加還元施策を検討中」「総還元性向70%は上限ではない」と経営陣が明言しており(質疑応答p.3)、積極的な株主還元の姿勢が示されています。
所長ダル
TOPIX残留を意識した増配、というのはどういう意味でしょうか?
車野アナリスト
TOPIX(東証株価指数)の構成銘柄から除外されると、インデックス連動ファンドが強制的に売却するため株価が下がるリスクがあります。逆に残留すれば需給面での安定が期待できます。会社側はこの状況を、株主還元を強化する「理由付け」として活用しているニュアンスが読み取れます。実際には時価総額約444億円で流通時価総額の基準(100億円以上)を大きく上回っているとみられ、除外リスク自体は現時点で限定的と考えられます。むしろ「追加還元施策が出てくる可能性の根拠」として受け止めるのが適切でしょう。
所長ダル
では来期はどうなりますか?
車野アナリスト
来期予想EPS128.48円に対して80円配当なら配当性向は63.3%に改善する見通しです。中期計画通りに業績が拡大すれば、さらに性向が方針の50%に向けて正常化していく可能性があります。「業績悪化による高配当性向」ではなく「成長を見越した戦略的引き上げ」という文脈を理解しておくことが、この銘柄を正しく評価するうえで欠かせません。

テーマ③ TOPIX残留問題とは何か?個人投資家にどう関係する?

所長ダル
TOPIX残留問題という言葉が出てきましたが、個人投資家の私にはどう関係するんでしょうか?
車野アナリスト
わかりやすく整理すると、TOPIXに組み入れられている銘柄の株は、日本株に投資するインデックスファンドが必ず保有しています。もし除外されると、こうしたファンドが一斉に売却するため株価が大きく下がるリスクがあります。逆に残留が確定すれば、需給面での不安材料が一つ解消されるイメージです。
所長ダル
アイティフォーは実際に除外される可能性が高いんですか?
車野アナリスト
この点は非常に重要なので正確にお伝えします。TOPIX残留問題は決算短信には記載がなく、質疑応答で投資家から質問されて経営陣が答えた内容です(質疑応答Q1・Q5・Q6)。時価総額約444億円のアイティフォーは流通時価総額の基準(100億円以上)を大きく上回っているとみられ、除外リスク自体は現時点では限定的と考えられます。経営陣の発言を読むと、「TOPIX残留」は追加の株主還元を強化するための理由付けとして活用されているニュアンスがあります。2026年10月の銘柄入れ替えが一応の注目点ではありますが、過剰な心配よりも「追加還元施策が出てくる可能性の根拠」として前向きに捉えるのが現実的でしょう。

テーマ④ 「地方創生×IT」という国策テーマに乗っている会社

所長ダル
アイティフォーって自治体向けの事業も手がけているんですよね?国の政策との関係はどうなんでしょうか?
車野アナリスト
はい、ここは非常に注目すべきポイントです。国が全国の自治体に対して情報システムの標準化・統一化への移行を義務付けており、この「自治体情報システム標準化」という国策がアイティフォーにとって大きな追い風となっています(決算短信p.3)。既存ベンダーが対応しきれずに撤退する中でアイティフォーが受注を増やしており、公共向けソリューション売上はFY2021の約36億円からFY2025には約68億円と5年で倍近くに成長しています(決算説明資料p.21)。全国32都道府県155団体に導入実績があります。
所長ダル
地方自治体向けのBPOサービスというのもあると聞きましたが、それはどんなものですか?
車野アナリスト
税・国民健康保険の電話催告などの業務を自治体に代わって代行するサービスです。全国20都道府県に約1,000人を雇用する地域密着型の事業モデルで、自治体の人員不足という課題解決に直結しています。「国策×地域密着」という二重の安定性が、この事業の強みと言えるでしょう。

テーマ⑤ 配当だけじゃない、実は面白い新事業「外国人プラットフォーム」

所長ダル
アイティフォーって外国人向けのプラットフォーム事業もやっているそうですね。高配当株のイメージとは少し違う、成長事業っぽい話を聞かせてもらえますか?
車野アナリスト
インバウンド旅行者・外国人就労者向けのプラットフォームを構築中で、「日本唯一の外国人プラットフォーム」を標榜しています(決算説明資料p.33)。WAmazing(免税EC)、GIGABANK(外国人口座開設・e-KYC)、Payke(多言語ショッピング)、VACAN(混雑管理)など5社に出資し、AIで垂直統合する構想です。1.3兆円の未開拓市場を狙うとしており、2026年11月の免税制度改正への対応ソリューションも提供予定です。
所長ダル
すごく面白い事業ですね!ただ、実際の業績への貢献はどの程度なんでしょうか?
車野アナリスト
ここは冷静に見ておく必要があります。外国人プラットフォームは政府からの直接受注ではなく、観光政策・外国人就労者受け入れ政策という国策の追い風を受けた民間ビジネスです。現時点での売上貢献は限定的で、来期予想売上280億円のうち新規事業28億円の大半はアイセル社のM&A寄与が占める見込みです。「成長ストーリーの種」として紹介できる魅力はありますが、収益化は今後の進捗を見守る段階にあります。「高配当×成長の二刀流の可能性」として期待値を持ちながら、過度に織り込まずに見守るのが現実的でしょう。

テーマ⑥ AIに仕事を奪われないのか?内製化リスクを徹底検証

所長ダル
IT企業って、最近はAIが発達してきて「システム開発を自社でやれるようになった」という話も聞きます。アイティフォーの顧客が内製化を始めたら、売上が減ってしまうリスクはないんでしょうか?
車野アナリスト
これは非常に重要なリスク論点で、同業他社と比較しながら整理してみましょう。同業のCAC Holdings(4725)は製薬業の顧客による内製化の影響を受け、売上が約25%減少するという打撃を経験しました。では、アイティフォーはどうかというと、構造的に内製化リスクが低い環境にあると考えられます。
所長ダル
なぜ低いんでしょうか?
車野アナリスト
三つの理由があります。第一に、顧客が規制業種であることです。金融庁の監督下にある地方銀行はシステム変更に厳格な審査・認可プロセスが必要で、自前でエンジニアを確保することも困難な状況です。自治体も人員不足が深刻で、内製化は現実的に不可能な状態が続いています。第二に、顧客が扱う情報の機密性が極めて高いことです。金融取引データや個人の税務情報はセキュリティ要件上クラウドAIには載せられず、閉域網対応の専門業者への依存が続く構造にあります。会社側も「閉域網対応の最先端AIの最適化による独自ソリューション」を戦略として明示しています(決算説明資料p.28)。
所長ダル
三つ目の理由は何ですか?
車野アナリスト
第三に、アイティフォー自身がAIを「やられる側」ではなく「使う側」に回っていることです。ZenTech社との共同開発でAI活用による開発工数を約20%削減できることを確認済みで(質疑応答p.2)、2026年度を「AI実装元年」と位置づけて既存パッケージへのAI機能組み込みを推進中です。AIを武器として使うことでむしろ競争優位を高めようとしている点は、前向きに評価できると思います。

配当継続性スコア

評価ランクの凡例

S:○5つ 全項目良好:配当継続性について特段の懸念なし

A:○4つ△1つ ほぼ良好:軽微な注意点あり

B:○3つ△2つ 概ね良好だが注意点あり:モニタリングが必要

C:○2つ以下または×あり 注意点が多い:投資前の慎重な検討が必要

D:×2つ以上 要注意:配当リスクが高い

※2026年5月より評価体系をS/A/A-/B/B-/C/C-/D/Eの9段階に変更しました。旧5段階(S/A/B/C/D)のA・B・C・Dの間にそれぞれ「-(マイナス)」ランクを新設しています。これは、同一ランク内でも「条件が揃えば上のランクに相当する」銘柄と「下のランクに近い懸念がある」銘柄を区別するためです。たとえばB-は「Bの要件は満たすが、Cに近い注意点を抱えている」状態を示します。

評価項目評価コメント
① 配当の中身(普通配当か・継続性)80円のうち特別配当なし。累進配当方針(連続増配継続)。ただし2026年3月期は期末50円と前期比大幅増配であり、TOPIX残留を意識した引き上げ。来期予想は80円(期末40円)で維持。
② 本業の稼ぐ力営業利益38.6億円(+9.2%)、営業CF30.9億円(前期26.1億円から増加)。来期は営業利益48億円予想と大幅増益見通し。受注高は243億円(+20.1%)と受注残高も175億円超で堅調。
③ 財務の健全性自己資本比率73.6%(M&A影響で前期79.5%から低下も依然高水準)。D/Eレシオは事実上0に近い水準。現金等同等物89億円+有価証券50.9億円と手元流動性が極めて厚い。のれん1.1億円は軽微。
④ 配当の原資(営業CF vs 配当総額)営業CF30.9億円に対し配当総額21.5億円で上回っており問題ないが、配当性向76.7%は方針の50%目標を大きく超過。TOPIX残留を意識した一時的な引き上げと考えられるが、来期EPS128.48円で80円配当なら性向63.3%に改善見通し。方針への回帰には増益継続が必要。
⑤ 経営方針の透明性「配当性向50%目標・総還元性向70%以上」方針を明示。中期計画「FLY ON 2026」でKPIも公開。質疑応答で追加還元施策の検討中を明示。経営の意図が比較的よく開示されている。
総合スコアA-本業の成長性・財務健全性・配当方針の透明性はいずれも高水準で営業CFも配当総額を上回る。④の△はTOPIX残留を意識した戦略的増配が原因であり業績悪化ではない。来期EPS成長で性向は63%台に改善見通し。以上を踏まえA-と判定。

ラボ独自考察:適正株価を考えてみた

⚠️ ご注意

※AIによる試算であり投資推奨ではありません。あくまで参考情報としてご覧ください。

評価手法:普通配当逆算法

計算式:想定配当(円)÷ 想定利回り(%)= 適正株価

普通配当:2027年3月期予想80円(会社発表通り)、特別配当・記念配当の明示なし

シナリオ別 適正株価試算

シナリオ想定配当想定利回り試算 適正株価現株価比前提条件・備考
強気(中期計画達成・総還元強化継続)90円3.5%約2,571円+61.5%来期EPS128.48円で配当性向70%相当。中期計画達成+総還元強化継続を想定
中立(会社予想をそのまま使用)80円4.0%約2,000円+25.6%来期予想配当そのまま使用。利回り4%は同業・同規模の高配当IT株の標準的水準
保守的(増配なし・現状維持)80円5.0%約1,600円+0.5%増配なし・現在の配当利回り水準(約5%)に株価が収れんする想定
弱気(業績悪化・中期計画未達)64円5.5%約1,164円▲26.9%EPS100円前後に後退+配当性向64%に圧縮。公共・金融案件大幅減+M&A失敗+TOPIX除外重複の場合

合理的レンジの根拠(2点セット確認)

根拠計算・確認
① 普通配当逆算法(保守的シナリオ)80円 ÷ 5.0% = 約1,600円
② BPS × 適正PBR倍率BPS:780.48円(2026年3月期末、決算短信p.1)
PBR1.5倍 = 1,171円(成長性を割り引いた保守的評価)
PBR2.0倍 = 1,561円(現株価1,592円とほぼ一致)
PBR2.5倍 = 1,951円(ROE16%台維持なら正当化可能)
PBR3.0倍 = 2,341円(新事業が本格貢献した場合の強気評価)
両者の一致確認① 保守的シナリオ:約1,600円 に対し、② PBR2.0倍:約1,561円 は概ね近似した水準にあります。現株価1,592円はこの合理的水準にほぼ一致しており、中立〜保守的シナリオの適正レンジに位置しています。

全シナリオが崩れる条件(銘柄固有リスク)

! 全シナリオが崩れる主なリスク

・TOPIX除外が現実化し、インデックスファンドの大量売却が発生した場合

・地方銀行の統廃合が急加速し、既存顧客基盤が想定以上に縮小した場合

・中期計画の柱である公共BPO・自治体標準化案件が競合他社に奪われた場合

・外国人プラットフォーム向けCVC出資先が複数不調となり、のれん・投資有価証券の減損が大型化した場合(10億円超)

・会社方針を超える配当支払いが複数期続き、財務余力が毀損し始めた場合

結論ボックス

ラボの結論

① みんかぶ様の外部目標株価との比較
みんかぶ様のアナリスト目標株価は「対象外」と表示されており、外部機関投資家向け目標株価との比較は現時点で困難です。みんかぶ株価診断は「割高」表示(目標株価1,142円)ですが、配当利回り・成長性を加味すると過度に保守的な可能性が考えられます。

② 当ラボが考える割高・割安感
現株価1,592円はPBR2.04倍・来期予想PER12.4倍(EPS128.48円ベース)。配当利回り5.03%という水準は、財務健全性・本業成長性を考えると割高とは言いにくい水準と考えられます。ただし来期の業績達成が前提となります。

③ 長期投資家への推奨視点(普通配当基準での評価)
地方銀行向けクロスセル・自治体標準化・キャッシュレス普及という3つの中長期トレンドに沿ったビジネスモデルを持ちます。累進配当の継続実績(毎期増配傾向)と高い自己資本比率(73.6%)は長期保有に適した安心感を提供しています。TOPIX除外リスクは短期的な不透明要因ですが、追加還元施策次第では好材料に転じる可能性もあります。

④ 強気シナリオの根拠
中期計画最終年度の来期は売上280億円・営業利益48億円と前期比大幅増益を計画。アイセル社の子会社化(売上寄与約20億円)、公共BPOの利益改善、保守原価の低下が重なることで達成の目処が立っていると経営陣は説明しています(質疑応答p.2)。EPS128.48円が実現すれば配当性向は63.3%に改善し、将来的な増配余地も論理的に考えられます。時価総額444億円でアナリストカバレッジが限定的という「掘り起こし型の優良株」の典型例と言えるかもしれません。

まとめ

  • 2026年3月期は売上高・営業利益・経常利益すべて増益。純利益は法人税等急増により微減も、本業の稼ぐ力は着実に向上。配当は80円(前期比+60%)へ大幅増配し、来期も80円を維持予定。配当利回りは約5.03%となっています。
  • 「配当性向50%目標・総還元性向70%以上」を方針として明示。自己資本比率73.6%・営業CFカバレッジ(CF30.9億円 vs 配当21.5億円)は良好。財務基盤・CF創出力ともに高水準です。
  • 2026年3月期の配当性向76.7%は方針の50%を大幅超過。ただし原因は業績悪化ではなくTOPIX残留を意識した戦略的引き上げ。来期EPS128.48円で80円配当なら性向63.3%に改善見通し。業績モニタリングが不可欠です。
  • 地方銀行統廃合の加速、公共BPO競合激化、外国人プラットフォームCVC投資先の不調、TOPIX除外リスクなど、複数のリスク要因が重なった場合は業績・配当に影響が出る可能性があります。
💡 総括

「高配当×財務健全性×本業成長」は魅力的なセットです。コロナ禍も含む過去8期で一度も赤字・無配がなく、EPS右肩上がりの実績は地方銀行・自治体向けという盤石な顧客基盤の証左です。配当性向の一時的な高まりは戦略的な判断であり、来期の業績回復で正常化が見込まれます。EPS水準の維持と来期中期計画の進捗確認、そして追加還元施策の動向を注視しながら保有判断することが重要です。

出典・参照資料一覧

No.資料名備考
12026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)株式会社アイティフォー 2026年公表
22026年3月期 決算説明資料株式会社アイティフォー 2026年公表
3質疑応答資料株式会社アイティフォー 2026年公表
4株価情報・目標株価(みんかぶ様)4743 アイティフォー 株価情報(2026年6月26日時点)
5株式指標・配当情報・配当履歴・EPS推移(IRBANK様)4743 アイティフォー 各種財務・配当データ(2026年6月時点)
6有価証券報告書 大株主の状況2026年3月31日現在

免責事項

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本記事はAI(Claude/Anthropic社)を活用して作成したコンテンツです。情報の正確性・完全性を保証するものではなく、記載内容に誤りが含まれる可能性があります。

本記事は特定の有価証券への投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。株式投資には価格変動リスクがあり、元本が保証されるものではありません。

本記事に記載されている将来予測・試算・適正株価に関する記述は、あくまで参考情報であり、実際の将来の業績・株価・配当を保証するものではありません。

本記事で参照しているみんかぶ様・IRBANK様などの第三者提供データについて、当ラボはその正確性・完全性について責任を負いません。最新情報は各社の公式サイトおよび企業のIR情報をご確認ください。

本記事は税務・法務上のアドバイスを提供するものではありません。税金・法律に関するご判断は、税理士・弁護士などの専門家にご相談ください。

情報基準日:2026年6月26日

本記事に登場する「車野蔵人(くるまの くろうど)」は、AIが生成した架空のキャラクターです。実在する人物・アナリストとは一切関係ありません。

© 高配当株研究所 ※本記事はAIによる分析を含みます。投資推奨ではありません。

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