はじめに
「高配当株研究所」へようこそ。当ラボでは、配当生活・FIRE(経済的自立と早期退職)を目指す方々に向けて、高配当株の銘柄分析を行っています。私(所長)は投資初心者レベルで、読者の皆さんと同じ目線から素朴な疑問を投げかける役割を担っています。
本日は、本田技研工業株式会社(証券コード:7267)について、エキスパート投資アナリストの車野蔵人(くるまの くろうど)さんに解説していただきます。
2026年3月期にEV関連損失▲1兆5,778億円という巨額特損を計上しながらも、年間配当は70円(前期68円から増配)を維持。さらに次期(2027年3月期)も70円の継続を予告しており、現在の配当利回りは約5.3%に達しています。「赤字なのになぜ増配できるのか、この配当は本当に続くのか」——そこが最大の論点です。ぜひ最後までお付き合いください。
会社概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 本田技研工業株式会社 |
| 証券コード | 7267(東証プライム) |
| 設立 | 1948年9月 |
| 決算期 | 3月期(IFRS) |
| 主な事業 | 二輪・四輪・金融サービス・パワープロダクツ |
| 時価総額 | 約5兆9,835億円 |
| 本社 | 東京都港区 |
| 特記事項 | 二輪世界首位。北米四輪が主収益源。2026年3月期よりDOE3%を配当指標に導入 |
主要財務指標一覧
※数値の出典:決算短信p.1、決算説明会資料p.7・p.12・p.15・p.18、IRBANK様
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2027年3月期(予想) |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 21兆6,887億円 | 21兆7,966億円 | 23兆1,500億円 |
| 営業利益 | 1兆2,134億円 | ▲4,143億円 | 5,000億円 |
| 調整後営業利益 | — | 1兆393億円 | 1兆円 |
| 純利益(親会社) | 8,358億円 | ▲4,239億円 | 2,600億円 |
| EPS | 178.93円 | ▲106.06円 | 66.79円 |
| 調整後EPS | — | 199.02円 | 159.28円 |
| BPS | 2,835.96円 | 3,035.91円 | — |
| ROE | 6.78% | ▲3.5% | 2.2% |
| 事業会社自己資本比率 | 63% | 55% | — |
| 配当金(年間) | 68円 | 70円 | 70円(予想) |
| 配当性向 | 38.0% | —(赤字) | 104.8% |
| R&D調整後営業CF | 2兆8,066億円 | 2兆6,579億円 | — |
| ネットキャッシュ | 3兆2,157億円 | 3兆3,245億円 | — |
EPS推移と配当の関係
高配当株の「落とし穴」とEPSの関係
所長ダル


EPS推移表(過去実績+今期・来期予想)
出典:IRBANK様、決算短信p.1、説明会資料p.15・p.18・p.19
| 決算期 | EPS(円) | 1株配当(円) | 配当性向(%) | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 2019年3月期 | 115.33 | 111 | 38.1% | — |
| 2020年3月期 | 86.71 | 112 | 43.1% | — |
| 2021年3月期 | 126.92 | 110 | 28.9% | コロナ禍回復期 |
| 2022年3月期 | 137.03 | 120 | 29.2% | — |
| 2023年3月期 | 128.01 | 120 | 31.2% | — |
| 2024年3月期 | 225.88 | 126 | 30.1% | 自社株買いでEPS急伸 |
| 2025年3月期 | 178.93 | 68 | 38.0% | DOE移行の転換期。増配 |
| 2026年3月期 | ▲106.06 | 70 | —(赤字) | EV関連損失▲1兆5,778億円。調整後EPS 199.02円 |
| 2027年3月期(予想) | 66.79 | 70 | 104.8% | EV損失▲5,000億円含む。調整後EPS 159.28円 |
2026年3月期はEV関連特損により会計上の赤字(EPS▲106.06円)に転落しながらも、調整後EPS(EV損失除く)は199.02円と本業の稼ぐ力は健在です。「DOE3%」という新方針に基づき赤字でも70円配当を維持・増配したことは、経営陣の株主還元への明確なコミットメントを示しています。一方、2期連続の特損計上(2027年3月期もEV関連損失▲5,000億円見込み)は、配当の持続性を見極めるうえで引き続き注意が必要です。
所長×アナリスト対談
テーマ① EV戦略の大転換——1兆5,778億円の特損をどう読む?












テーマ② 二輪事業という「隠れた優等生」——営業利益率18%の実力












テーマ③ DOE配当方針の意味——「赤字でも70円を守った」理由












テーマ④ PBR0.43倍という水準——割安か、割安の罠か?












テーマ⑤ 関税リスクという次の試練——2027年3月期への影響












テーマ⑥ EV損失は本当に「2期で終わる」のか——最大2.5兆円の中身と出口












配当継続性スコア
S:○5つ|全項目良好:配当継続性について特段の懸念なし
A:○4つ△1つ|ほぼ良好:軽微な注意点あり
B:○3つ△2つ|概ね良好だが注意点あり:モニタリングが必要
C:○2つ以下または×あり|注意点が多い:投資前の慎重な検討が必要
D:×2つ以上|要注意:配当リスクが高い
※2026年5月より評価体系をS/A/A-/B/B-/C/C-/D/Eの9段階に変更しました。旧5段階(S/A/B/C/D)のA・B・C・Dの間にそれぞれ「-(マイナス)」ランクを新設しています。これは、同一ランク内でも「条件が揃えば上のランクに相当する」銘柄と「下のランクに近い懸念がある」銘柄を区別するためです。たとえばB-は「Bの要件は満たすが、Cに近い注意点を抱えている」状態を示します。
| 評価項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| 配当の中身(普通配当か・継続性) | △ | 普通配当のみ・継続性あり。DOE方針は安定化に寄与するが、赤字下での配当は本業との乖離が大きい。藤村CFOが「DOEを変更する考えはない」と明言しており、配当維持への意思は確認済み(Q&A議事録、2026年3月12日)。 |
| 本業の稼ぐ力 | △ | EV損失除く調整後営業利益は1兆393億円で維持。ただし四輪の実力は低下傾向。二輪事業(営業利益率18.2%)が収益を下支え(説明会資料p.6・p.14)。 |
| 財務の健全性 | ○ | 事業会社自己資本比率55%・ネットキャッシュ3兆3,245億円。大型損失後も盤石な財務基盤を維持(決算短信p.1)。 |
| 配当の原資 | △ | R&D調整後営業CF2兆6,579億円 vs 配当総額2,728億円で余裕あり。ただし2期連続赤字で自己資本は漸減。CFOが「今期・来期とも約2.5兆円規模を確保できる見通し」と明言(Q&A議事録、2026年3月12日)。 |
| 経営方針の透明性 | ○ | DOE3%という数値目標を明示。EV損失の詳細開示と配当維持方針の同時発表で説明責任を果たしている(説明会資料p.18)。 |
| 総合スコア | B | 本業キャッシュは強固だが、EV損失2期連続計上と四輪の低迷で「安心」とまでは言えない。ネットキャッシュ3兆円超・二輪高収益という強みを踏まえると、条件が揃えばA-相当に引き上げ得る水準。EV損失の出口確認と四輪の正常化が判断の分かれ目となります。要継続ウォッチ。 |


ラボ独自考察:適正株価を考えてみた
※AIによる試算であり投資推奨ではありません。あくまで参考情報としてご覧ください。
評価手法:普通配当逆算法
計算式:想定配当(円)÷ 想定利回り(%)= 適正株価
普通配当:2027年3月期予想70円(DOE3%方針に基づく継続配当)
シナリオ別 適正株価試算
| シナリオ | 想定配当 | 想定利回り | 試算 適正株価 | 現株価比 | 備考・前提条件 |
|---|---|---|---|---|---|
| 強気(四輪正常化・自社株買い再開) | 80円 | 3.5% | 約2,286円 | +73% | 四輪正常化・自社株買い再開。調整後EPSが200円超回復の場合 |
| 中立(会社予想をそのまま使用) | 70円 | 3.5% | 約2,000円 | +52% | 会社予想配当。同業・総合自動車の平均利回り水準 |
| 保守的(増配なし・現状維持) | 70円 | 5.0% | 約1,400円 | +6% | EV損失収束後も増配なし |
| 弱気(業績悪化・DOE方針修正) | 50円 | 5.0% | 約1,000円 | ▲24% | 四輪低迷長期化+円高進行+自己資本毀損でDOE方針修正を迫られた場合 |
調整後自己資本が大幅に縮小し、DOE3%×自己資本で算出できる配当総額が2,700億円を大きく下回る水準に達した場合、または四輪事業のキャッシュ創出が恒常的にマイナスに転じた場合を想定しています。
合理的レンジの根拠(2点セット確認)
| 根拠 | 計算・確認 |
|---|---|
| ①普通配当逆算法(保守的シナリオ) | 70円 ÷ 5.0% = 約1,400円 |
| ②BPS × 適正PBR倍率 | BPS:3,035.91円(2026年3月期末、決算短信p.1) PBR0.5倍 = 1,518円(現在の実勢PBR上限圏) PBR0.7倍 = 2,125円(本業評価を織り込んだ水準) PBR1.0倍 = 3,036円(解散価値基準) ROE低下局面を踏まえ、PBR0.5〜0.7倍が合理的と判断。 |
| 両者の一致確認 | ①保守的シナリオ:約1,400円 に対し、②PBR0.5倍:約1,518円 は概ね近似した水準にあります。合理的な下限レンジは約1,400〜1,520円程度と考えられます。現株価1,320円は保守的シナリオの下限をやや下回っており、悲観シナリオをかなり織り込んでいる状態と考えられます。 |
全シナリオが崩れる条件(銘柄固有リスク)
関税問題が解決せず、北米四輪事業が恒常的な赤字体質に陥った場合
EV関連損失が2027年3月期以降も継続し、特損が「一過性」ではないと判断された場合
米ドル/円が大幅な円高(120円台)に進行し、北米での収益が急減した場合
自己資本(調整後)がDOE3%での配当維持を困難とするレベルまで毀損した場合(目安:6兆円を下回り始めた場合)
二輪事業でもアジア新興国需要の鈍化が起き、唯一の高収益セグメントが揺らいだ場合
ソニー・ホンダモビリティ(AFEELA)の協議が決裂し、追加損失が発生した場合(最大2.5兆円の枠外となる追加損失リスクとして残っている)
円高が想定以上に進行し(130円台以下)、145円前提の業績予想を大幅に下回る事態となった場合
結論
① みんかぶ様の外部目標株価との比較
みんかぶ様アナリスト目標株価1,489円に対し現株価1,320円は約▲11%割安。保守的シナリオ(1,400円)とほぼ一致する水準であり、現時点では「若干の上値余地あり」と考えられます。
② 当ラボが考える割高・割安感
PBR0.43倍は過去推移の下限圏(0.38〜1.53倍、IRBANK様)に近く、悲観シナリオをかなり織り込んでいる状態と考えられます。現株価は配当利回り5.3%という高水準であり、「高配当」の観点からは割安感がある一方で、2期連続の損失計上という事実は軽視できません。
③ 長期投資家への推奨視点(普通配当基準での評価)
EV損失という「一時的な特損」が解消し、四輪事業の調整後営業利益が正常化に向かうシナリオであれば、配当継続性は高く、長期的な配当生活・FIRE志向の投資家にとって魅力的な水準と考えられます。二輪事業の強さとネットキャッシュ3兆円超の財務余力は「配当の砦」として機能する可能性があります。配当5.3%を受け取りながら2〜3年の時間軸で待てる投資家には、論理的な根拠のある候補銘柄と考えられます。
④ 強気シナリオの根拠
二輪事業の過去最高水準の収益(営業利益率18.2%)、R&D調整後営業CF2兆6,579億円という圧倒的なキャッシュ創出力、2027年3月期の関税対策効果(+1,470億円)と北米HEV販売強化、自社株買い(2026年3月期に6,709億円実施、BPS上昇に貢献)の継続可能性。これらが重なれば2,000円台回復の絵を描けます。
⑤「黒字転換狙い」という視点
2026・2027年3月期の赤字はEV関連損失という特定可能な一時要因が主因であり、本業のキャッシュ創出力(R&D調整後営業CF約2.6兆円)は維持されています。現状の為替(157〜158円)はホンダ前提(145円)より円安であり、業績への追い風となっています。一方でこの円安が継続する保証はなく、円高進行時の業績下振れリスクは引き続き注視が必要です。
まとめ
- 2026年3月期はEV関連損失▲1兆5,778億円を計上し会計上は赤字となりましたが、EV損失除く調整後営業利益は1兆393億円で本業の実力は維持。年間配当は70円(前期68円から増配)を実施しました。
- DOE3%という新しい配当方針のもと、CFOが「赤字でもDOEを変更しない」「R&D調整後営業CFは約2.5兆円規模を確保できる」と明言。配当維持への意思は経営陣の言葉で確認されています。
- 二輪事業は過去最高の販売台数2,210万台・営業利益率18.2%を達成。ネットキャッシュ3兆3,245億円の盤石な財務基盤とあわせ、配当の砦として機能しています。
- 2期連続のEV損失計上(2027年3月期も▲5,000億円見込み)、四輪事業の低迷、関税リスクの継続により、「安心」と言い切れる状況ではありません。業績モニタリングが不可欠です。
- 現株価1,320円はPBR0.43倍・配当利回り5.3%と悲観シナリオをかなり織り込んでいる水準ですが、みんかぶ様目標株価1,489円との乖離は約▲11%であり、若干の上値余地があると考えられます。
「高配当×圧倒的なキャッシュ創出力×DOE方針コミット」は魅力的なセットです。ただしEV損失という構造転換コストの着地点とソニー・ホンダモビリティの行方を念頭に置き、四輪事業の正常化と次期以降の配当方針継続を確認しながら保有判断することが重要です。
出典・参照資料一覧
| No. | 資料名 | 備考 |
|---|---|---|
| 1 | 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結) | 本田技研工業株式会社 2026年5月公表 |
| 2 | 2026年3月期 決算説明会資料 | 本田技研工業株式会社 2026年5月公表 |
| 3 | 機関投資家・アナリスト向け説明会 質疑応答議事録 | 本田技研工業株式会社 2026年3月12日 |
| 4 | 株価情報・目標株価(みんかぶ様) | 7267 本田技研工業 株価情報(2026年5月14日時点) |
| 5 | 株式指標・配当情報・配当履歴・EPS推移(IRBANK様) | 7267 本田技研工業 各種財務・配当データ(2026年5月時点) |
| 6 | 為替レート(日本経済新聞様) | 2026年5月14日17:42時点 |
免責事項
本記事はAI(Claude/Anthropic社)を活用して作成したコンテンツです。情報の正確性・完全性を保証するものではなく、記載内容に誤りが含まれる可能性があります。
本記事は特定の有価証券への投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。株式投資には価格変動リスクがあり、元本が保証されるものではありません。
本記事に記載されている将来予測・試算・適正株価に関する記述は、あくまで参考情報であり、実際の将来の業績・株価・配当を保証するものではありません。
本記事で参照しているみんかぶ様・IRBANK様などの第三者提供データについて、当ラボはその正確性・完全性について責任を負いません。最新情報は各社の公式サイトおよび企業のIR情報をご確認ください。
本記事は税務・法務上のアドバイスを提供するものではありません。税金・法律に関するご判断は、税理士・弁護士などの専門家にご相談ください。
情報基準日:2026年5月14日
本記事に登場する「車野蔵人(くるまの くろうど)」は、AIが生成した架空のキャラクターです。実在する人物・アナリストとは一切関係ありません。
© 高配当株研究所 ※本記事はAIによる分析を含みます。投資推奨ではありません。










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