NOK(7240)/イーグル工業(6486)統合分析 ~配当利回り約4.8%、経営統合目前のNOKは続くのかをアナリストに聞いてみた~

高配当株研究所 分析レポート NOK(7240)/イーグル工業(6486)統合分析

輸送用機器・電子部品 / 東証プライム / 自動車用オイルシール国内首位級メーカー(2026年10月、イーグル工業と共同持株会社「NOK Group株式会社」設立予定)

※本レポートの株価・各種指標は2026年7月8〜9日時点のものです。NOKとイーグル工業は2026年10月1日、株式移転により共同持株会社「NOK Group株式会社」を設立し、両社は2026年9月末で上場廃止となる予定です。

目次

はじめに

「高配当株研究所」へようこそ。当ラボでは、配当生活・FIRE(経済的自立と早期退職)を目指す方々に向けて、高配当株の銘柄分析を行っています。私(所長)は投資初心者レベルで、読者の皆さんと同じ目線から素朴な疑問を投げかける役割を担っています。

本日は、自動車用オイルシールの国内首位級メーカーであるNOK株式会社(証券コード:7240)について、エキスパート投資アナリストの車野蔵人(くるまの くろうど)さんに解説していただきます。今回はやや特殊な回で、2026年10月に経営統合が予定されているメカニカルシール大手・イーグル工業株式会社(証券コード:6486)も併せて分析します。

2026年3月期のNOKは減収減益ながら、政策保有株式の売却益も寄与し純利益は前期比+52.8%。年間配当は130円で配当利回りは約4.82%です。一方、統合パートナーのイーグル工業は営業利益・純利益ともに大幅増益という対照的な決算となりました。「9月末で消える会社」の配当は最後まで信頼できるのか、そして統合後の「NOK Group」はどんな会社になるのか——そこが今回の論点です。ぜひ最後までお付き合いください。

会社概要

項目NOK(7240)イーグル工業(6486)
正式名称NOK株式会社イーグル工業株式会社
主な事業シール事業(自動車用オイルシール国内首位級)、電子部品事業(FPC、メクテック)メカニカルシール総合メーカー。自動車・建機・船舶向け、特殊バルブ大手
決算期3月期3月期
時価総額約4,653億円約1,406億〜1,426億円(IRBANK様、2026年7月時点)
統合スケジュール2026年10月1日、共同持株会社「NOK Group株式会社」設立。2026年9月末で両社上場廃止予定

出典:決算短信・決算説明資料、IRBANK様

主要財務指標一覧(2026年3月期実績)

指標NOKイーグル工業
売上高7,384億円(▲3.7%)1,774億88百万円(+5.5%)
営業利益330億円(▲11.5%)134億68百万円(+58.6%
経常利益498億円(+3.7%)171億70百万円(+42.8%)
純利益463億円(+52.8%98億28百万円(+101.5%
EPS284.84円216.73〜216.75円
ROE7.7%8.0%(IRBANK様では7.39%表記、算定基礎の差)
自己資本比率65.7%58.2%
配当(実績)130円(性向45.6%)125円(性向57.7%)

NOKが減収減益(本業の伸び悩み+政策保有株売却益による純利益の下駄)である一方、イーグル工業は営業利益・純利益ともに大幅増益という対照的な決算です。統合はNOKにとって「相手の高収益性を取り込む」側面が強いと言えます。

EPS推移と配当の関係

高配当株の「落とし穴」とEPSの関係

所長ダル
配当利回りが4.8%超って、すごく魅力的に見えますが、やはりあとは持っているだけでいいというわけにはいかないですよね?
車野アナリスト
おっしゃる通りです。配当はあくまでEPS(1株当たり純利益)の範囲内から支払われるものです。EPSが縮んでいけば、いずれ配当も削られます。NOKの場合、今期のEPS284.84円・純利益+52.8%という数字は本業の伸びだけでなく、政策保有株式の売却益という一時的な要因も含んでいる点に注意が必要です。
所長ダル
なるほど。「稼ぎが追いついていないのに配当だけ高い」というリスクを見極めるために、EPSの中身を確認する必要があるということですね。統合相手のイーグル工業はどうなんでしょうか?
車野アナリスト
イーグル工業のEPS推移を見ると、参考になる事例があります。それでは実際のデータを見てみましょう。

EPS推移表(NOK、IRBANK様データ)

決算期EPS(円)1株配当(円)配当性向(%)備考
2022年3月期149.3660.0040.2前期赤字から黒字転換
2023年3月期77.5575.0096.7品質関連コスト等でEPSが急減も増配は継続
2024年3月期188.3487.5046.5EPSが大幅回復
2025年3月期184.80105.0056.8微減益ながらDOE方針下で増配継続
2026年3月期284.84130.0045.6純利益+52.8%(政策保有株売却益が寄与)
2027年3月期(予)未開示140.00(中間70・期末70)統合契約に基づく配当上限。正式な配当方針は統合後に別途発表予定

読み取りポイント:NOKのEPSは2023年3月期に77.55円まで急減しましたが、この年も配当は75円へ増配しており、配当性向は96.7%まで跳ね上がっています。イーグル工業と同様に「EPSが落ち込んでも減配を避ける」姿勢が見られる一方、2023年3月期のような高配当性向が続けば財務的な無理が生じる可能性もあり、EPSの水準そのものが持続的に回復するかが重要な観察点です。なお2027年3月期の140円(中間70円・期末70円)は、統合契約上の「配当上限」として合意されている数値であり、正式な配当方針としてのコミットではない点に注意が必要です。

EPS推移表(イーグル工業、IRBANK様データ)

決算期EPS(円)1株配当(円)配当性向(%)備考
2021年3月期81.725.00
2022年3月期116.3250.00
2023年3月期139.870.00
2024年3月期160.8280.00
2025年3月期107.49100.00EPS急落も増配継続
2026年3月期216.73125.0057.7前年比+101.6%の急回復
2027年3月期(予)209.03中間70円・期末未定期末配当が未定という異例の開示

読み取りポイント:イーグル工業は2025年3月期にEPSが107.49円まで落ち込みながらも配当は100円→125円と増配しており、「減益期でも減配を避ける」姿勢が確認できます。一方で2027年3月期は期末配当が未定という異例の開示であり、この点は統合前の情報開示の限界として認識しておく必要があります。

所長ダル
EPSが下がっても配当を上げ続けるのは心強い一方、期末配当が「未定」というのは少し不安になります。
車野アナリスト
率直に申し上げると、その不安は妥当です。みんかぶ様のイーグル工業の配当利回り欄は「—」と表示されており、期末配当が未定であるために利回りを算出できていないことを示唆しています。IRBANK様のサイドバーでは参考値として4.42%と出ていますが、確定値ではありません。NOK本体は130円配当・利回り約4.82%と数字が明確である一方、統合相手側にはこうした不確実性が残っている、というのが現状です。

所長×アナリスト対談

テーマ① 9月末で「NOK」が消える?イーグル工業との経営統合の全貌

所長ダル
そもそも、なぜNOKとイーグル工業が経営統合することになったのでしょうか?
車野アナリスト
2026年10月1日、両社は株式移転によって共同持株会社「NOK Group株式会社」を設立し、両社は上場廃止となります。両社とも自動車・産業機械向けのシール技術を核とする企業で、NOKはゴム系のオイルシールに強く、イーグル工業は機械式のメカニカルシールに強みを持ちます。有機材料から無機材料まで網羅した幅広いシーリング技術により、より多くのステークホルダーから選ばれる企業を目指す、というのが会社側の説明です。
所長ダル
統合によって、具体的にどんな効果が期待されているんでしょうか?
車野アナリスト
統合後、中期計画の最終年度(2029年3月期)において、両社単純合算比で2ケタ%以上の営業利益上積みを目標としています。ただし、実際に単純合算ベースで試算すると、統合初年度(2027年3月期予想)の営業利益率はほぼ横ばい〜微減で、シナジーはすぐには出てこない見通しです。会社側も「次期3年間はコスト面での効果が主になる」と説明しており、この点は期待先行にならないよう注意が必要です。

統合後の姿:単純合算ベースで見る「NOK Group」

⚠️ 以下は決算短信・決算説明資料の数値を単純合算した参考値であり、実際の統合会社の業績を保証するものではありません。

2026年3月期実績ベース

指標NOK単独イーグル工業単独単純合算合算後利益率等
売上高7,384億3千4百万円1,774億8千8百万円9,159億2千2百万円
営業利益329億9千万円134億6千8百万円464億5千8百万円営業利益率5.1%
経常利益498億3千5百万円171億7千万円670億5百万円※持分法損益の重複あり
純利益463億3千8百万円98億2千8百万円561億6千6百万円※同上

2027年3月期・両社会社予想ベース

指標NOK予想イーグル工業予想単純合算合算後利益率等
売上高7,566億円1,880億円9,446億円
営業利益350億円124億円474億円営業利益率5.0%(前期比▲0.1pt)

財務体質の単純合算(2026年3月末時点)

指標NOKイーグル工業単純合算
総資産9,516億5千万円2,285億8千1百万円1兆1,802億3千1百万円
自己資本比率(試算)65.7%58.2%約64.2%
営業CF681億5千6百万円220億3千7百万円901億9千3百万円

注意点:NOKはイーグル工業を持分法適用会社として保有しており、NOKの経常利益には持分法による投資利益94億82百万円が含まれています。単純合算するとこの損益が実質的に二重計上されるため、経常利益・純利益の合算値は参考値にとどめてください。EPSも発行株式数体系が異なる(NOK約1.6億株、イーグル工業約4,500万株)ため単純合算不可で、統合比率確定後に別途試算が必要です。

テーマ② 目標を大幅超過した政策保有株売却「40%」の意味

所長ダル
NOKは政策保有株式の売却を進めているとのことですが、これはどのくらいのペースなんでしょうか?
車野アナリスト
2023年に策定した中期経営計画(2023〜2025年度)では、「3ヵ年間で政策保有株式の時価総額の25%を売却する」という数値目標を掲げていました。実際にはこの目標を大幅に超過して売却が進み、資料によれば売却比率は約40%に達したとされています。バランスシートの適正化に向けて、中計目標を超えて縮減を続ける姿勢が示されています。
所長ダル
目標を大きく上回って売却できたのは良いことだと思いますが、何か理由があったんでしょうか?
車野アナリスト
直近の決算説明資料では、営業利益の下振れや事業譲渡(ロール製品事業の譲渡)に伴う特別損失を、追加の政策保有株式売却によって吸収したと説明されています。つまり、本業の下振れを埋め合わせる「調整弁」として政策保有株売却が使われた側面があるということです。今期の純利益+52.8%という増益も、この売却益がかなりの部分を支えていると考えられます。
所長ダル
売却できる政策保有株にも限りがありますよね。この先も同じペースで売却益を計上し続けるのは難しいということでしょうか?
車野アナリスト
その通りです。売却が進むほど残高は減っていきますので、将来的にはこの「調整弁」の余地は小さくなっていきます。本業(シール事業・電子部品事業)の稼ぐ力そのものが改善するかどうかが、中長期的な配当原資を考える上でより重要になってきます。

テーマ③ 電子部品事業(メクテック)はなぜ苦戦したのか

所長ダル
NOKには電子部品事業もあるとのことですが、こちらの調子はどうなんでしょうか?
車野アナリスト
電子部品事業はFPC(フレキシブルプリント基板)を手がける子会社メクテックが中核です。2026年3月期の中間期(4〜9月)実績では、電子部品事業を含む全社売上高が前年同期比▲8.7%、営業利益は▲17.7%と、決して良くない内容でした。
所長ダル
どういった要因があったんでしょうか?
車野アナリスト
会社側の説明では、主にスマートフォン向け販売の落ち込みが挙げられています。前期に顧客側での追加生産があった反動で、当期は需要が一時的に押し下げられた可能性が指摘されています。加えて、アジア拠点における対ドルでの現地通貨高が売上・利益にマイナスに働いたほか、製造上の懸案も発生しましたが、これはすでに解決済みとされています。一方で車載向けは日系OEMでの実績が着実に積み上がっており、2027年3月期からは欧州OEM向けBEV案件の立ち上がりも期待されています。
所長ダル
スマホ向けの落ち込みは一時的な要因ということですが、来期は回復が見込めるんでしょうか?
車野アナリスト
製造上の懸案は解消済みとされており、生産効率の改善は期待できます。ただし、スマートフォン需要自体の変動リスクや為替の影響は今後も残ります。「車載向けの拡大でスマホ依存を薄める」という方向性は正しいと考えられますが、実際にどこまで進捗するかは今後の四半期決算での確認が必要です。

テーマ④ 「段階的な増配」から「累進配当」へ、表現変更の裏側

所長ダル
NOKの配当方針について、以前と表現が変わってきているという話を聞きました。どういうことでしょうか?
車野アナリスト
これまでのNOKの株主還元方針は、決算説明資料において「中長期的な事業成長に基づく段階的な増配」と「事業投資などの資金状況を総合的に勘案した自己株式取得」を組み合わせる、という表現が中心でした。「段階的な増配」は、業績成長に応じて増配することはあっても、減配しないことまでを明確に約束する表現ではありません。
所長ダル
それが「累進配当」に近い表現へ変わってきているということでしょうか?
車野アナリスト
近年の開示では「累進配当」という、より踏み込んだ表現が使われる場面も出てきています。「累進配当」は原則として前年配当を下回らないことを示す言葉であり、「段階的な増配」よりも株主にとって強いコミットメントに聞こえます。ただし正直にお伝えすると、統合を控えた過渡期であり、NOK Group発足後(2026年10月以降)に持株会社として正式な配当方針が改めて発表される予定です。現時点での表現の変化を過度に強いコミットメントと受け止めるのは早計で、統合後の公式方針を確認することが最も重要です。

テーマ⑤ 市場評価が正反対の統合パートナー──「割安・買い」NOKと「割高・売り」イーグル工業

所長ダル
株価指標を見ると、NOKとイーグル工業でずいぶん評価が違うようですが、具体的にどう違うんでしょうか?
車野アナリスト
かなり対照的です。それでは実際のデータを見てみましょう。
指標NOKイーグル工業
現在株価2,901.0円2,856.0円
みんかぶ目標株価3,239円1,569円
みんかぶ推奨買い売り
株価診断割安割高
アナリスト評価買い対象外(カバレッジなし)
PER9.9〜10.2倍13.17〜13.72倍
PBR0.74倍0.97〜1.06倍
配当利回り4.82%表示なし(「—」)
所長ダル
目標株価が現在株価を大きく下回っているというのは、かなりはっきりした「割高」評価ということですね。
車野アナリスト
その通りです。イーグル工業の目標株価1,569円は現在株価2,856円を45%以上下回っており、みんかぶ様の株価診断も「割高」となっています。加えてアナリストカバレッジが「対象外」である点も含め、イーグル工業は市場での評価・情報の透明性がNOKより一段低い状態にあると言えます。
所長ダル
この評価の差は、統合を控えた既存のNOK株主にとって、何か影響があるんでしょうか?
車野アナリスト
統合比率がどう決まるかという論点に直結します。市場評価に差がある2社が株式移転で統合する場合、一般的には各社の株価や企業価値評価をもとに比率が調整されます。イーグル工業側の評価が市場で相対的に低いという事実が、最終的な統合比率にどう反映されるか(あるいはNOK株主にとって有利・不利のどちらに働くか)は、既存NOK株主にとっても無視できない論点です。今後公表される統合比率の発表内容を確認する必要があります。

テーマ⑥ イーグル工業を分析して見えた「NOK Groupの本当の実力」

所長ダル
イーグル工業について、NOKにはない強みのようなものはあるんでしょうか?
車野アナリスト
あります。それでは実際のセグメントデータを見てみましょう。
セグメント売上高営業利益前期比コメント
自動車・建設機械業界向け932億67百万円30億82百万円利益+451.0%EVグローバル生産台数が伸長。サスペンション用ソレノイドバルブが好調
一般産業機械業界向け394億92百万円57億47百万円+6.7%東南アジアのプラント稼働率低下が継続もインドでのアフターサービス増加
半導体業界向け164億88百万円△11億69百万円(赤字)赤字縮小生成AI関連の半導体・AIデータセンター向け高付加価値メモリ需要拡大で回復基調
舶用業界向け194億79百万円51億円▲3.4%新造船需要・修繕需要ともに好調維持
航空宇宙業界向け87億60百万円6億96百万円▲32.2%衛星関連商品の販売減、増産対応コストが影響
所長ダル
半導体や航空宇宙まで手がけているんですね。NOK単独ではあまり見えてこない分野です。
車野アナリスト
まさにそこがポイントです。NOKにはない半導体(AI関連)・舶用・航空宇宙という非自動車ポートフォリオがイーグル工業の強みであり、特定の市場・顧客層への依存度が高いというNOK側の課題を緩和する材料になり得ます。半導体業界向けは赤字ながら、生成AIの普及を背景に赤字幅を縮小しつつ回復基調にあり、統合後の成長ドライバーとして注目されます。
所長ダル
NOK単独で見ていた時とは、統合後の会社の姿がかなり違って見えてきますね。
車野アナリスト
その通りです。「NOK Groupの本当の実力」は、NOK単独のシール事業・電子部品事業の数字だけでは測れません。イーグル工業が持つ半導体・舶用・航空宇宙という多角化されたポートフォリオを含めて評価することが、統合後の投資判断では重要になってきます。

配当継続性スコア(NOK)

評価ランクの凡例
ランクスコア基準意味
S○5つ全項目良好:配当継続性について特段の懸念なし
A○4つ△1つ(上振れ)ほぼ良好:Sに近い水準で、軽微な注意点あり
A-○4つ△1つ(下振れ)ほぼ良好だが、Bに近い注意点を抱えている
B○3つ△2つ(上振れ)概ね良好:Aに近い水準だが、モニタリングが必要
B-○3つ△2つ(下振れ)概ね良好だが、Cに近い懸念を抱えている
C○2つ以下または×1つ(上振れ)注意点が多い:Bに近い水準で、慎重な検討が必要
C-○2つ以下または×1つ(下振れ)注意点が多い:Dに近い懸念を抱えている
D×2つ以上要注意:配当リスクが高い
E継続前提に重大な疑義債務超過・無配転落等、極めて高いリスクを抱えている

※2026年5月より評価体系をS/A/A-/B/B-/C/C-/D/Eの9段階に変更しました。旧5段階(S/A/B/C/D)のA・B・C・Dの間にそれぞれ「-(マイナス)」ランクを新設しています。これは、同一ランク内でも「条件が揃えば上のランクに相当する」銘柄と「下のランクに近い懸念がある」銘柄を区別するためです。たとえばB-は「Bの要件は満たすが、Cに近い注意点を抱えている」状態を示します。

評価項目評価コメント
配当の中身(普通配当か・継続性)130円は普通配当。ただし表現は「段階的な増配」から変化しつつある過渡期で、統合後(2026年10月以降)に持株会社としての正式方針が改めて発表される予定であり、現時点で確定的な累進コミットとは言い切れません。
本業の稼ぐ力2026年3月期は売上高▲3.7%・営業利益▲11.5%と本業は減収減益。電子部品事業(メクテック)はスマホ向け需要の反動減などで苦戦しています。
財務の健全性自己資本比率65.7%と高水準。政策保有株式の売却が進み、バランスシートの適正化も継続しています。
配当の原資営業CF681億円に対し配当総額は大幅に下回る水準で、CF面でのカバレッジには余裕があります。ただし増益の一部が政策保有株売却益に依存している点は留意が必要です。
経営方針の透明性統合を控え、配当方針・業績予想は持株会社発足後に改めて発表される予定であり、移行期特有の不確実性が残ります。
総合スコアB+財務健全性・配当原資のCFカバレッジは良好である一方、本業の稼ぐ力の伸び悩みと、統合に伴う配当方針の不確実性を踏まえ、B+(Bに近いがやや上振れ要素あり)と判定しています。統合後の正式な株主還元方針の発表を待って、改めて評価を見直す必要があります。

※イーグル工業については、期末配当が未定であることなど情報開示の制約から、今回はスコア化を見送っています。

ラボ独自考察:適正株価を考えてみた(NOK)

⚠️ ご注意

※AIによる試算であり投資推奨ではありません。あくまで参考情報としてご覧ください。

評価手法:普通配当逆算法

計算式:想定配当(円)÷ 想定利回り(%)= 適正株価

シナリオ別 適正株価試算

シナリオ想定配当想定利回り試算 適正株価現株価比
強気150円4.5%約3,333円+14.9%
中立140円4.8%約2,917円+0.5%
保守的130円4.8%約2,708円▲6.7%
弱気80円5.5%約1,455円▲49.8%

BPS×適正PBR

PBR倍率適正株価
0.6倍約2,360円
0.74倍(現状)約2,911円
1.0倍約3,934円
全シナリオが崩れる条件(銘柄固有リスク)

経営統合の延期・破談/統合後の累進配当方針撤回/電子部品事業の構造的赤字化/中東情勢長期化/イーグル工業側の市場評価(割高・売り)が統合比率に不利に反映される可能性

結論

① みんかぶ様の外部目標株価との比較

NOKはみんかぶ様の目標株価3,239円に対し現在株価2,901円(乖離+11.7%)と、上値余地がある評価です。一方イーグル工業はみんかぶ様の目標株価1,569円に対し現在株価2,856円と、目標株価が現在株価を大きく下回る逆転現象が見られます。

② 当ラボが考える割高・割安感

NOKは市場から「割安」、イーグル工業は「割高」と評価が対照的です。統合による評価の平準化・比率調整にどう反映されるか注目されます。

③ 長期投資家への推奨視点(普通配当基準での評価)

現行銘柄は9月末で消滅するため、統合後の持株会社での配当方針発表(2026年10月以降)を待って改めて投資判断すべき局面と考えられます。イーグル工業側の期末配当未定・利回り非表示は不確実性の象徴であり、統合比率と新配当方針の両方を確認したうえでの判断が重要です。

④ 強気シナリオの根拠

中期計画最終年度(29年3月期)に両社単純合算比2桁%以上の営業利益上積みを掲げています。イーグル工業の半導体・航空宇宙という非自動車ポートフォリオがNOKの弱点(顧客依存度の高さ)を補完し、統合後の成長ドライバーとなる可能性があります。

まとめ

  • 2026年3月期のNOKは減収減益ながら、政策保有株式の売却益等により純利益は前期比+52.8%。配当は130円(利回り約4.82%)で、統合パートナーのイーグル工業は営業利益・純利益ともに大幅増益という対照的な決算です。
  • 2026年10月1日、NOKとイーグル工業は共同持株会社「NOK Group株式会社」を設立し、両社は上場廃止となります。中期計画最終年度(29年3月期)に両社単純合算比2桁%以上の営業利益上積みを目標としています。
  • 政策保有株式は中計目標(3年で時価総額25%売却)を大幅に超過し約40%の売却が進行。本業の下振れを一時的に補う「調整弁」として機能してきましたが、その余地は今後縮小していく可能性があります。
  • 電子部品事業(メクテック)はスマホ向け需要の反動減・為替影響等で苦戦。市場評価はNOKが「割安・買い」、イーグル工業が「割高・売り」と対照的で、この評価ギャップが統合比率にどう反映されるかが既存株主にとって重要な論点です。
  • 「段階的な増配」から「累進配当」的な表現へと変化しつつありますが、正式な配当方針は統合後(2026年10月以降)に持株会社として改めて発表される予定です。イーグル工業の期末配当未定・利回り非表示という不確実性も踏まえ、現行銘柄への投資判断は統合後の公式発表を待ってから行うのが現実的と考えられます。

所長の素朴な疑問:保有株はどうなるの?

Q. すでにNOKやイーグル工業の株を持っている場合、何か手続きは必要?

基本的に不要です。今回は「株式移転」という方式のため、保有株は自動的にNOK Group株式会社の株式へ1株:1株の比率で切り替わります。TOBのように応募・不応募を選ぶ必要はありません。

Q. 私の株はどうなるの?

2026年9月29日(予定)に東証で上場廃止となった後、10月1日付で新会社「NOK Group」の株式(東証プライムにテクニカル上場)に自動的に置き換わります。保有株数が単元未満(100株未満)になる場合は市場で売却できませんが、会社に買取請求することが可能です。

Q. 今のうちに売っておいた方がいい?

東証での最終売買日(2026年9月28日予定)までは通常通り市場で売買可能です。保有を続けるか売却するかはご自身の投資判断によりますので、当ラボから一律の推奨はいたしません。NISA口座での取扱いなど税務面が気になる方は、証券会社や税理士にご確認ください。

出典・参照資料一覧

No.資料名備考
12026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)NOK株式会社 2026年5月公表
22025年度(2026年3月期)通期・中間決算説明資料NOK株式会社 2026年5月・11月公表
32026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)イーグル工業株式会社 2026年公表
4株価情報・目標株価(みんかぶ様)7240 NOK/6486 イーグル工業 株価情報(2026年7月8〜9日時点)
5株式指標・配当情報・配当履歴・EPS推移(IRBANK様)7240 NOK/6486 イーグル工業 各種財務・配当データ(2026年7月時点)
6経営統合契約締結に関する適時開示NOK株式会社・イーグル工業株式会社
免責事項

本記事はAI(Claude/Anthropic社)を活用して作成したコンテンツです。情報の正確性・完全性を保証するものではなく、記載内容に誤りが含まれる可能性があります。

本記事は特定の有価証券への投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。株式投資には価格変動リスクがあり、元本が保証されるものではありません。

本記事に記載されている将来予測・試算・適正株価・統合後の単純合算値に関する記述は、あくまで参考情報であり、実際の将来の業績・株価・配当・統合比率を保証するものではありません。

本記事で参照しているみんかぶ様・IRBANK様などの第三者提供データについて、当ラボはその正確性・完全性について責任を負いません。最新情報は各社の公式サイトおよび企業のIR情報をご確認ください。

本記事は税務・法務上のアドバイスを提供するものではありません。税金・法律に関するご判断は、税理士・弁護士などの専門家にご相談ください。

本記事における業界慣行への言及は、一般的な注意喚起を目的としたものであり、特定の企業の商品・営業活動を批判するものではありません。

情報基準日:2026年7月9日

本記事に登場する「車野蔵人(くるまの くろうど)」は、AIが生成した架空のキャラクターです。実在する人物・アナリストとは一切関係ありません。

© 高配当株研究所 ※本記事はAIによる分析を含みます。投資推奨ではありません。

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