エクセディ(7278)基本情報
現在株価:5,880円(2026年5月2日 15:30時点)/配当利回り:5.42%(実績)・予5.73%/総合スコア:B
所長ダル


会社概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 株式会社エクセディ |
| 証券コード | 7278(東証プライム) |
| 主な事業 | 自動車用クラッチ(MT)・トルクコンバータ(AT)・産業機械用駆動装置(TS)・2輪用クラッチの製造販売 |
| 世界シェア | OEM向けクラッチ約22%、トルクコンバータ約24%(当社試算) |
| 時価総額 | 約2,969億円(みんかぶ、2026/4/30時点) |
| 決算期 | 3月期(IFRS連結) |
| グローバル展開 | 世界26カ国58社拠点。OEM顧客59社、アフター顧客5,500社 |
| 特記事項 | アイシン系から独立。中長期戦略「REVOLUTION2026」推進中。2030年度ROE10%目標 |
主要財務指標
| 指標 | 2026年3月期実績 | 2027年3月期予想 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 3,039億円(▲1.8%) | 3,050億円(+0.4%) | 決算短信p.1 |
| 営業利益 | 222億円(+1.8%) | 245億円(+10.2%) | 決算短信p.1 |
| 純利益(親会社帰属) | 137億円(+7.3%) | 140億円(+2.3%) | 決算短信p.1 |
| EPS | 374.31円 | 383.15円(みんかぶ)/391.72円(会社予想) | 決算短信p.1・みんかぶ |
| BPS | 5,274.06円 | — | 決算短信p.1 |
| ROE | 7.3%(前期6.4%) | 7.5%(予想) | 決算短信p.1 |
| 自己資本比率 | 60.2% | — | 決算短信p.1 |
| 年間配当金 | 300円(中間150+期末150) | 350円(中間175+期末175) | 決算短信p.1 |
| 配当性向 | 80.1% | 89.3%(会社予想) | 決算短信p.1 |
| 営業CF | 406億円 | — | 決算短信p.10 |
| 配当支払総額 | 約110億円 | — | みんかぶ |
EPS・配当推移
| 決算期 | EPS(円) | 1株配当(円) | 配当性向(%) | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 2019年3月期 | 369.51 | 90 | 24.4 | — |
| 2020年3月期 | 198.33 | 90 | 45.4 | — |
| 2021年3月期 | 106.25 | 60 | 56.5 | コロナ禍・大幅減配 |
| 2022年3月期 | 265.92 | 90 | 33.8 | — |
| 2023年3月期 | 97.79 | 90 | 92.0 | 業績大幅悪化 |
| 2024年3月期 | ▲213.43 | 120 | — | 赤字(AT事業等で減損319億円一括計上)。構造改革費用の性格が強い |
| 2025年3月期 | 304.14 | 250 | 82.2 | 黒字転換。米国子会社清算完了。450億円自社株買い実施。特別配当的な大幅増配 |
| 2026年3月期 | 374.31 | 300 | 80.1 | 増配継続。DOE5.9%達成。減収増益 |
| 2027年3月期(予) | 383.15 | 350 | 89.3 | 会社予想EPS391.72円(決算短信p.1)。みんかぶ掲載EPS予383.15円 |
※2024年3月期の赤字は、AT事業不採算子会社・拠点に対する大規模減損(319億円)の一括計上によるもので、一時的な構造改革費用の性格と考えられます。
※2025年3月期以降の配当性向80%超は、最適資本構成(自己資本比率60%)実現のための総還元性向100%方針(2025・2026年度の2年間)によるもので、通常時の配当性向とは区別が必要です。
出典:みんかぶEPS・配当性向・配当履歴、決算短信p.1
テーマ①:4年ぶりに配当が5倍に!急増配の本当の理由






エクセディの急増配は、単純な業績好調による増配ではありません。以下の3つのステップによる「資本構造の大転換」が背景にあります。
- 2024年3月期に減損319億円という「膿出し」を一括処理し、米国の不採算子会社から撤退
- 2024年度に450億円の大規模自社株買い(発行済み株式の約30%相当)を実施し、自己資本比率を適正水準(60%目標)まで圧縮
- 「最適資本構成の維持のため」2025・2026年度の2年間トータルで総還元性向100%方針を宣言
これらにより配当性向は80%超となっていますが、「稼いだ分を配当した」というより「余剰自己資本を株主に還元した」局面にあることを理解しておく必要があります。(出典:決算説明会資料p.17・18)



テーマ②:AT事業は縮む運命?クラッチメーカーのEV時代生存戦略






AT事業の売上推移を見ると、2023年度の2,023億円から2026年度予想では1,776億円へ▲12.8%の縮小が見込まれています。これに対し、会社は3つの代替戦略を推進中です。
- MT(クラッチ)アフター事業の拡大:高収益・営業利益率24%の稼ぎ頭
- 新市場開拓:インド向け2輪クラッチが急成長(2026年3月期216億円、前期比+20%)
- 電動化新事業:ドローン・インホイールモータ等の育成。2030年度新製品売上高1,000億円を目標
AT縮小は確実ですが、代替事業が間に合うかどうかが最大の鍵です。2030年度目標の新製品売上高1,000億円に対し、6案件合計の2030年度見通しは708億円(決算説明会資料p.25)。現時点(2026年3月期)の実績はまだ約59億円程度で、4年で10倍以上の成長が前提となっています。
テーマ③:配当利回り5.7%は本物か?DOE下限方針の意味






エクセディの配当方針の核心は「DOE(純資産配当率)5%下限」です。DOE=DPS÷期首期末平均BPS×100で計算され、2026年3月期のDOE実績は5.9%(決算説明会資料p.18)でした。
現在BPS5,274円×5%=約264円が「最低保証ライン」の普通配当に相当します。BPSが維持・上昇する限り、配当金額も自動的に増加する設計です。
一方、自社株買いでBPSが下がれば最低保証額も下がる側面があります。また、株価が上昇してもBPS基準のため配当利回りが自動的に下がらない構造が投資家に有利に働く可能性があります。
「利回り5.7%のうち、真水の普通配当はDOE5%ベースで約264円相当。残り86円は資本圧縮分のオンアルファ」という整理が参考になります。(出典:決算説明会資料p.17・18)
テーマ④:ドローン・インホイールモータ…新事業の現実は?






エクセディは6つの電動化新事業を「モビリティ領域」と「プラントソリューション領域」の2軸で推進しています。2030年度の新製品売上高目標は1,000億円。6案件合計の見通しは708億円で、残り300億円超はM&Aや新規案件で積み上げる計画です(決算説明会資料p.25)。
| 事業 | FY2026実績 | FY2030目標 | ターゲット市場 |
|---|---|---|---|
| ①小型電動 | 14.2億円 | 231億円 | インド:電動2輪・3輪市場 |
| ②商用e-モビリティ | — | 80億円 | 日本:物流・流通業のトラック事業者 |
| ③インホイールモータ | 13.8億円 | 149億円 | 欧州・アセアン・日本OEM、高級BEV |
| ④ドローン | 23.2億円 | 138億円 | 北米(農業)・日本(消防・物流・測量) |
| ⑤スマートロボット | 5.2億円 | 60億円 | 日本・米国:運搬・配送・接客案内市場 |
| ⑥汎用電動駆動ユニット | 2.7億円 | 51億円 | 日本・海外:工場・倉庫運搬市場 |
| 6案件合計 | 約59億円 | 708億円 | — |
出典:決算説明会資料p.26
③インホイールモータ:欧州量産車への初採用という実績






エクセディは2026年3月、英国Protean Electric社を子会社化しました。Protean社は2008年設立・保有特許300超のインホイールモータのリーディング企業です。そして最大のトピックが、欧州大手乗用車メーカーで初のインホイールモータ搭載量産車となる「ルノー5ターボ3E(Renault 5 Turbo 3E)」への採用決定です(決算説明会資料p.28)。
量産車への採用実績は、自動車部品メーカーにとって最大の信任状です。ルノーへの採用は「技術が本物である」という証明になります。ただし、2026年度の売上はまだ13.8億円。2030年度目標149億円まで10倍以上の成長が必要で、欧州・アセアン・日本OEMへの横展開が鍵を握ります。
④ドローン:農業・消防・測量を狙う「国産」の強み






ターゲット市場は日本・北米・ASEAN・EUの産業用ドローン。バリューチェーン全体を「手の内化」する戦略で、設計・部品生産・製造・販売・アフターサービスまで自社グループで一貫して担います。具体的な進捗は以下の通りです(決算説明会資料p.29)。
- 【北米】baibars社製品をベースに農業用ドローンを開発中。米国規制で量産が期ズレしたが、2026年9月に量産開始予定(2030年度売上目標89億円)
- 【日本・測量】2025年4月、扶和ドローンを孫会社化し測量サービスを展開
- 【日本・国産強化】2025年12月、AileLinX社の機体制御技術&人材を譲受し「国産ドローン」開発力を強化
- 【日本・消防用】AileLinX社と連携し、消防用ドローンの開発・販売を推進中
②商用e-モビリティ:BEVが苦手な「150km圏」を狙う逆張り戦略



バッテリーEV(BEV)は航続距離50km圏内の市街地配送には対応できる一方、150〜500km程度の中距離ルート配送(宅配・コンビニ等の流通企業)には航続距離が足りません。この「電動化の空白地帯」をカバーするのが、エクセディのSHEV(シリーズハイブリッド電気自動車)システムです。
既存トラックのエンジン・トランスミッションを取り外し、発電装置・モータ・バッテリを搭載する「レトロフィット(改造)」方式です。軽油で自己発電しながら電動で走るため、航続距離を確保しつつCO2を削減できます。新車購入より初期投資を抑えられるのも強みです。
追い風となるのが、SSBJ基準(金融庁のサステナビリティ開示基準)の段階的義務化。2027〜2029年にかけて時価総額3兆円以上・1兆円以上・5千億円以上の企業へ順次適用されるため、CO2排出量削減が喫緊の課題となる物流・流通事業者をターゲットに据えています。販売開始は2028年度予定、2030年度売上目標80億円(決算説明会資料p.27)。
6案件合計のFY2026実績は約59億円。FY2030目標708億円まで4年で約12倍の成長が必要です。インホイールモータはルノーへの量産採用という「本物の実績」があり、ドローンも国産化・用途拡大で着実に積み上げています。商用e-モビリティはSSBJ義務化という追い風があるものの、販売開始は2028年度とまだ先の話です。
新事業の収益が基幹事業の配当を直接支えるには時間がかかります。一方で「ルノーへの採用」のような具体的な進捗が続けば、株価へのプレミアム付与という形で中長期の上値余地につながる可能性があります。(出典:決算説明会資料p.25〜29)
テーマ⑤:アイシン支配から自立へ!ガバナンス改革が株価を変えた






エクセディはかつてアイシン精機(現アイシン)の持分法適用会社でしたが、資本関係を解消し独立自立経営へ転換。この経営変革が株主還元強化・価格転嫁断行・ガバナンス改革の起点となっています。
- 独立社外取締役が2024年6月時点42%→2025年6月57%へ引き上げ。女性取締役2名(約3割)を含む7名体制へスリム化(決算説明会資料p.30)
- 2026年6月の株主総会承認を経て「指名委員会等設置会社」へ移行予定
- SR(株主対話)も積極化し、対話先社数が前年比2倍の137社(うち海外74%)。代表取締役が直接スピーカーを務める(決算説明会資料p.31)
- タウンホールMTGで従業員からも株価への質問が出るようになるなど、内部からの変革も進行中(決算説明会資料p.38)
配当継続性スコア(5項目評価)
| 評価項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| 配当の中身 | △ | DOE5%下限の普通配当として継続性あり。ただし配当性向80%超は資本圧縮フェーズの性格が強く、通常フェーズへの移行後は配当金額が調整される可能性がある |
| 本業の稼ぐ力 | △ | 営業利益率7.3%・ROE7.3%と回復傾向だが、主力AT事業は構造的縮小局面。売価転嫁が利益を下支え中 |
| 財務の健全性 | ○ | 自己資本比率60.2%・現金745億円と安定。有利子負債も圧縮傾向 |
| 配当の原資 | ○ | 営業CF406億円に対し配当総額約110億円(2026年3月期)。CF余力は十分。今後の成長投資拡大には注意が必要 |
| 経営方針の透明性 | ○ | DOE5%下限・総還元性向100%等の定量方針あり。社外取締役過半数・指名委員会設置へ移行予定。SR対話も積極的 |
| 総合スコア | B | 財務健全性・CF余力・ガバナンスは高評価。AT事業の構造的縮小リスクと新事業収益化の不確実性が中長期の配当継続性の鍵 |
適正株価試算
普通配当逆算法(4シナリオ)
| シナリオ | 想定配当 | 想定利回り | 適正株価 | 現株価比 | 備考・前提条件 |
|---|---|---|---|---|---|
| 強気 | 380円 | 4.5% | 8,444円 | +43.6% | EPS400円超継続・ROE10%達成・MT・新事業でAT縮小を補完できた場合 |
| 中立 | 350円 | 5.0% | 7,000円 | +19.0% | 2027年3月期会社予想配当をそのまま使用。アナリスト目標株価7,001円(みんかぶ)と概ね一致 |
| 保守的 | 300円 | 5.5% | 5,455円 | ▲7.2% | 増配なし・現状維持(普通配当300円・DOE5%下限水準維持) |
| 弱気 | 175円 | 6.0% | 2,917円 | ▲50.4% | AT受注年間2割超急減・円高進行(130円以下)・新事業大型減損の複合発生時。EPS200円台・配当性向50%引き下げ前提 |
BPS×適正PBR試算
| PBR倍率 | 適正株価 |
|---|---|
| 0.8倍 | 4,219円 |
| 1.0倍 | 5,274円 |
| 1.2倍 | 6,329円 |
| 1.5倍(ROE改善達成時) | 7,911円 |
| 現在のPBR 1.48倍 | ≒7,806円相当(現株価5,880円と乖離:市場はすでに成長期待を織り込み済みの可能性) |
※BPS5,274.06円(決算短信p.1)
全シナリオが崩れる条件(リスク要因)
- AT事業受注が想定以上に急減し(EVシフト加速・中国メーカーATシェア喪失等)、売上が年間2,500億円を下回る規模へ急落した場合
- 新事業(ドローン・インホイールモータ等)のM&A・投資が大型損失を招き、2024年3月期のような大規模減損が再発した場合
- 円高の急進行(1ドル120円以下)により、アジア・米州利益の円換算が大幅に目減りした場合
- 中東情勢の緊迫化(ホルムズ海峡封鎖等)により、中東向け海上輸送が長期停止した場合(1カ月停止で▲7億円弱の売上影響)
- DOE5%下限方針の撤回・資本政策の大転換
結論・総合評価
みんかぶのアナリスト目標株価は7,001円(2026/5/1時点)。現株価5,880円は目標株価比▲約16%の位置にあり、アナリストは「買い」と判断していると考えられます。みんかぶの株価診断は「割安」と表示。
現在のPBR1.48倍は、エクセディの過去レンジ(0.28〜1.19倍、みんかぶ)を上回っており、一見割高に見えます。ただし、過去は親会社支配下・低ROEが続いた時代であり、現在の独立経営・ROE改善軌道・DOE5%下限方針という新体制を評価すると、単純な歴史比較は適切でない可能性があります。中立シナリオ(適正株価7,000円)対比では現株価はやや割安圏と考えられます。
「AT事業の縮小を売価転嫁と新事業で乗り越えられるか」を見守りながら、DOE5%下限の安定配当(最低保証264円相当)を受け取り続けられる銘柄と位置付けられます。5〜10年の視点で「電動化シフトの恩恵をどれだけ取り込めるか」が株価の上値の鍵と考えられます。
①インド・アセアン地域での2輪クラッチ需要が急拡大(2026年3月期216億円、前期比+20%)②英国Protean社子会社化によるインホイールモータでの欧州OEM採用(ルノー5ターボ3Eへ採用決定)③売価転嫁が着実に浸透し、営業利益率が7%台→2030年9%台を目指す軌道にある④2026年度に自社株買い80億円を追加実施し、EPSの自動的な底上げが続く可能性






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本記事に記載されている将来予測・試算・適正株価に関する記述は、あくまで参考情報であり、実際の将来の業績・株価・配当を保証するものではありません。
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本記事に登場する「車野蔵人(くるまの くろうど)」は、AIが生成した架空のキャラクターです。実在する人物・アナリストとは一切関係ありません。
情報基準日:2026年5月1日










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