本レポートの株価(2,182円)は2026年10月9日終値です。同社は10月9日に2027年2月期の中間決算を発表しており、市場の反応は10月13日(10月12日はスポーツの日)以降に出る可能性があります。PER・PBRなどの指標はサイトによって差があるため、本レポートでは主にIRBANK様の数値を採用しています。
はじめに
「高配当研究所」へようこそ。当ラボでは、配当生活・FIRE(経済的自立と早期退職)を目指す方々に向けて、高配当株の銘柄分析を行っています。所長ダルは投資の勉強中で、読者の皆さんと同じ目線から素朴な疑問を投げかける役割を担っています。
本日は、大阪本社の国際物流会社(フォワーダー)、株式会社エーアイテイー(証券コード:9381)について、アナリストの車野蔵人さんに解説していただきます。
所長ダル





会社概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 株式会社エーアイテイー(AIT CORPORATION) |
| 証券コード | 9381/東証プライム |
| 設立 | 添付資料に記載なし。今期が「第40期」であることから法人設立は1987年頃、2021年2月期に「創業25周年記念配当」があることから創業は1995年頃と推定されます(要確認) |
| 主な事業 | 国際貨物輸送(海上・航空)、通関、三国間輸送、3PL |
| 時価総額 | 約522億円(52,179百万円、みんかぶ様) |
| 決算期 | 2月 |
| 現在株価 | 2,182円(2026年10月9日終値、みんかぶ様・かぶたん様) |
| 配当利回り | 5.04%(予想110円ベース、みんかぶ様・IRBANK様) |
| みんかぶ目標株価 | 1,001円(判定「売り」。理論株価810円、個人予想1,288円) |
エーアイテイーは、船や飛行機を自社で持たず、複数の荷主の貨物をまとめてコンテナに積む「混載」や、輸入時の通関手続きを請け負う会社です。主力は中国から日本への海上輸入で、取扱コンテナの約94%が輸入。荷物はアパレルや雑貨など生活関連品が中心です。設備をほとんど持たない身軽なビジネスで、2026年2月期の設備投資は約1億円にとどまります。
主要財務指標
通期
| 指標 | 2026年2月期 実績 | 2027年2月期 会社予想 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 営業収益(売上高) | 58,399百万円 | 62,500百万円(+7.0%) | 補足資料p11 |
| 営業利益 | 4,196百万円 | 4,530百万円(+7.9%) | 補足資料p11 |
| 経常利益 | 4,680百万円 | 4,960百万円(+6.0%) | 補足資料p11 |
| 純利益 | 3,175百万円 | 3,390百万円(+6.7%) | 補足資料p11 |
| EPS | 135.18円 | 144.29円 | 補足資料p12 |
| BPS | 872円(期末自己資本からの算出) | ―(中間期末は900.25円) | 短信p1から算出、IRBANK様 |
| ROE | 15.49% | 16.03%(予) | IRBANK様 |
| 自己資本比率 | 74.3% | ―(中間期末は72.1%) | 短信p1 |
| 年間配当 | 100円 | 110円 | 短信p1 |
| 配当性向 | 74.0% | 76.2% | 補足資料p12 |
| 配当利回り | ― | 5.04%(株価2,182円) | みんかぶ様 |
中間期の実績と進捗
| 項目 | 2027年2月期 中間期 | 前年同期比 | 通期予想への進捗率 | 前年の同時期進捗 |
|---|---|---|---|---|
| 営業収益 | 30,517百万円 | +8.0% | 48.8% | 48.4% |
| 営業利益 | 2,243百万円 | +10.9% | 49.5% | 48.2% |
| 経常利益 | 2,390百万円 | △0.3% | 48.2% | 51.2% |
| 純利益 | 1,589百万円 | △2.4% | 46.9% | 51.3% |
出典:短信p1、補足資料p4・p11
4月14日に公表した中間期予想に対し、営業利益は+8.4%、純利益は+2.5%上振れて着地しました(補足資料p8)。経常利益の減益は、前年同期の為替差益192百万円が今期は為替差損49百万円に転じた影響が主因です(短信p6)。為替損益を除いた経常利益は、2,205百万円から2,439百万円へ約+10.6%と実質増益です。
EPS推移と配当の関係






EPS推移表
| 決算期 | EPS(円) | 1株配当(円) | 配当性向(%) | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 2019/02 | 61.06 | 36 | 58.9 | |
| 2020/02 | 55.49 | 36 | 64.9 | 営業収益が前期比+62%(IRBANK様)。M&Aによる連結拡大とみられる(要確認) |
| 2021/02 | 73.40 | 38 | 51.8 | 創業25周年記念配当2円を含む |
| 2022/02 | 100.75 | 58 | 57.6 | 上場15周年記念配当7円を含む |
| 2023/02 | 156.85 | 80 | 51.0 | 過去最高益。コンテナ運賃が高騰した時期の影響とみられる |
| 2024/02 | 127.23 | 80 | 62.9 | EPSは△18.9%だが配当は据え置き |
| 2025/02 | 129.72 | 80 | 61.7 | 3期連続80円 |
| 2026/02 | 135.18 | 100 | 74.0 | 20円の増配で配当性向が上昇 |
| 2027/02予 | 144.29 | 110 | 76.2 | 中間55円は支払決議済 |
出典:補足資料p12、IRBANK様(2019年2月期のEPSと配当性向)
減配の有無:2016年2月期(30円)以降、減配はありません。2024年2月期に利益が約2割落ちた際も80円を維持しています(IRBANK様の配当履歴)。
配当性向の上昇:2023年2月期の51%から、今期予想は76%まで上がっています。今後も増配を続けるには、EPSの成長が不可欠と考えられます。
増配コミット(累進配当・DOE・配当性向目標など)は、配当のお知らせ「2.理由」を見る限り、記載がありません。配当方針は「安定的かつ継続的」「中間・期末の年2回」のみです。次回の権利付最終日は、期末(基準日2027/2/28・日曜)に向けて2027/2/24(水)と推定されます(2/23が祝日のため。要確認)。
所長×アナリスト対談
テーマ① 「コンテナは減ったのに増収増益」──円安は輸入フォワーダーの味方か?












テーマ② 「現金が39億円減った!?」──CF計算書の読み違いに注意












テーマ③ 配当性向76%──「攻めの還元」か「背伸び」か












テーマ④ 株主の過半を握る2社──安定株主か、眠れるカタリストか












テーマ⑤ みんかぶ目標株価1,001円 vs 配当逆算2,340円──なぜこんなに違う?












補足:人件費と株主還元のバランス






配当継続性スコア
S:○5つ。全項目良好で、配当継続性について特段の懸念なし。
A:○4つ△1つ。ほぼ良好で、軽微な注意点あり。
A-:Aに近い水準だが、△が増えている、または突出した強み(財務の厚みなど)で踏みとどまっている状態。
B+/B/B-:○3つ△2つ程度。概ね良好だが注意点があり、モニタリングが必要。
C+/C/C-:○2つ以下または×あり。注意点が多く、投資前の慎重な検討が必要。
D:×2つ以上。配当リスクが高く要注意。
E:配当の継続に重大な懸念がある状態。
※2026年7月より評価体系をS/A/A-/B+/B/B-/C+/C/C-/D/Eの11段階に変更しました。旧5段階(S/A/B/C/D)のA・B・Cの間にそれぞれ「+(プラス)、-(マイナス)」ランクを新設しています。これは、同一ランク内でも「条件が揃えば上のランクに相当する」銘柄と「下のランクに近い懸念がある」銘柄を区別するためです。たとえばB-は「Bの要件は満たすが、Cに近い注意点を抱えている」状態を示します。
| 評価項目 | 判定 | 根拠 |
|---|---|---|
| 配当の中身 | ○ | 全額が普通配当。2016年2月期以降減配なし。記念配当は過去に少額があったのみで、今期は含まれない |
| 本業の稼ぐ力 | ○ | 営業利益率7%台、ROE15〜16%。設備投資がほとんど不要で、営業CFは17期連続プラス。ただし中間期のコンテナ本数は△0.3%で、増収の多くは為替と販売価格によるもの |
| 財務の健全性 | ○ | 自己資本比率72.1%。バランスシート上に借入金が見当たらず実質無借金。現金及び預金は13,298百万円で、時価総額の約25%に相当 |
| 配当の原資 | △ | 営業CF(前期35.3億円)は配当総額を上回る。ただし今期の配当総額は約25.8億円の見込みで、カバー率は約1.8倍から約1.35倍へ低下。配当性向76%で利益成長の余地を配当が先取りしている状態 |
| 経営方針の透明性 | △ | 決算補足資料の要因分析は非常に丁寧(予想との差異を項目別に開示)。一方で配当方針は定性的な表現のみで、性向目標・DOE・累進配当といった数値の約束がない |
| 総合スコア | A- | 財務の厚みでA-に踏みとどまる(下記参照) |
△が2つあるため、ルールに従いA以上は付けていません。それでもA-に踏みとどまった理由は財務の厚みです。手元の現預金だけで今期配当の約5年分(133億円 ÷ 25.8億円)を賄えます。仮に業績が一時的に落ち込んでも、配当を維持できる余力は大きいと考えられます。実際、2024年2月期の約2割減益局面でも配当を据え置いた実績があります。
B+に下げなかったのは、△の中身が「足元の危険」ではなく「今後の伸びしろが小さくなっている」タイプの懸念だからです。具体的には、配当性向が高いことと、数値方針がないことの2点です。逆にAに上げなかったのは、増配が利益成長を上回るペースで進んでいることと、コンテナ数量が横ばいであることです。今後も増配を続けるには、EPS成長が不可欠と考えられます。
ラボ独自考察:適正株価を考えてみた
※AIによる試算であり投資推奨ではありません。あくまで参考情報としてご覧ください。
評価手法:普通配当逆算法(想定配当 ÷ 想定利回り = 適正株価)。想定利回りは、過去5期の配当利回りが4.36〜5.23%で平均約4.7%(IRBANK様)であることをベースにしています。中立と保守は4.7%近辺、強気は成長期待を織り込んで4.5%、弱気はリスクプレミアムを上乗せして過去レンジ上限付近の5.2%としました。
| シナリオ | 想定配当額 | 想定利回り | 適正株価 | 前提 |
|---|---|---|---|---|
| 強気 | 120円 | 4.5% | 約2,667円 | EPSが+6〜7%成長を継続し、来期EPS約155円・配当性向約77%で120円に増配 |
| 中立 | 110円 | 4.7% | 約2,340円 | 会社予想の配当をそのまま採用 |
| 保守的 | 110円 | 5.0% | 約2,200円 | 増配がここで止まり、成長期待が剥落して市場の要求利回りが上昇 |
| 弱気 | 72円 | 5.2% | 約1,385円 | 業績悪化を想定し、配当性向を60%まで引き下げ |
大幅な円高(1ドル=140円台前半への回帰)と海上運賃の急落が同時に起き、EPSが120円前後まで落ちるケースを想定しています。この場合、110円の配当を維持すると性向は90%を超え、内部留保をほぼ積み増せなくなります。そのため、過去の中心レンジである60%前後への引き下げを迫られる、という前提です。
注記:過去の実績どおり80円で踏みとどまる場合の適正株価は約1,538円(80円 ÷ 5.2%)です。
BPS × 適正PBRでの確認(2点セット)
| 適正PBR | 株価 | 考え方 |
|---|---|---|
| 2.0倍 | 約1,800円 | 株主資本コスト7〜8%に対しROE16% → 理論的には約2倍が妥当圏 |
| 2.5倍 | 約2,251円 | 高ROEと現預金の厚みを評価した場合 |
現在のPBRは2.42倍で、2.0〜2.5倍レンジの上側に位置しています。配当逆算の中立値(2,340円)と保守値(2,200円)は、このPBRレンジの上限付近と整合しています。参考までに、時価総額522億円から現金及び預金133億円を差し引くと、事業価値(EV)は約389億円です。今期予想営業利益(45.3億円)の約8.6倍にとどまり、現金の多さを考慮すると、見た目のPER15倍ほど割高ではないと考えられます。
全シナリオが崩れる条件
日中間の物流構造の変化:生産拠点の中国からASEANへの移転加速や、日中関係・米国通商政策の悪化により、主力の中国→日本の輸入が構造的に減少するケース。
円高と運賃下落の同時進行:為替と価格要因がともに逆回転し、数量横ばいのまま減収減益に転じるケース。
配当方針の変更:配当性向の引き下げや「業績連動」への明確な転換が示されるケース。
大株主の異動:ロジスティードの持分売却などによる需給悪化。逆にTOBなら、上方向にシナリオが崩れます。
M&Aの失敗:既存の顧客関連資産(658百万円)やのれん(272百万円)の減損、または新たな大型買収の失敗。
結論ボックス
みんかぶ様の目標株価1,001円・理論株価810円は、PSR中心の機械的な評価によるもので、業態の特性(運賃が売上に含まれる、利益率が比較対象の約2倍)が反映されていないと考えられます。PER・PBRを相対比較の水準に揃えた場合は1,700円前後、配当利回り基準では現在株価並みです。外部の評価は参考程度に、複数の物差しで確認するのがよいと考えられます。
現在株価2,182円は保守シナリオ(2,200円)とほぼ同水準で、中立シナリオ(2,340円)に対しては約7%下にあります。「概ね適正〜やや割安」と考えられます。直近は25日線を5%下回る調整局面です。なお、決算が10/9に発表されており、発表時刻によっては市場の反応が10/13以降に出る可能性があります。
実質無借金、ROE16%、減配なしの実績と「守り」は堅い銘柄です。一方、配当性向が76%まで上がっているため、今後の増配ペースはEPS成長とほぼ同じ(年5〜7%程度)に落ち着く可能性があります。「利回り5%を長く受け取る」スタンス向きと考えられます。
中間期が会社計画を上回って着地し、需要期の下期(9〜12月)を迎えること。為替要因を除いた経常利益が実質+10%超であること。金利上昇で受取利息が倍増したこと。顧客関連資産とのれんの償却が現在のペースで進むと仮定すれば、数年後には年間約3.7億円の償却負担がなくなる可能性があること。そして、大株主再編という潜在的なカタリストがあること。
まとめ
- 予想配当110円で利回り5.04%。実質無借金・ROE16%・2016年2月期以降減配なしと、守りの堅い銘柄です。
- 現金及び預金133億円は時価総額の約25%。今期配当の約5年分を賄える財務の厚みがあります。
- 配当性向は76%まで上昇し、営業CFカバー率は約1.35倍に低下する見込み。今後の増配ペースはEPS成長並み(年5〜7%程度)に落ち着く可能性があります。
- 累進配当・DOEなどの数値コミットはなく、下期の純利益は前年比+16%が必要です。通期決算での純利益の着地、来期の配当予想、営業CF対配当総額を確認することが重要です。
- 大株主2社(エイチアンドワイ33.35%、ロジスティード20.43%)で過半を保有。アクティビストリスクは低い一方、KKR傘下のロジスティードの持分動向は潜在的なカタリストです。総合スコアはA-、適正株価は概ね適正〜やや割安と考えられます。
出典・参照資料一覧
| No. | 資料名 | 備考 |
|---|---|---|
| 1 | 2027年2月期 中間期 決算短信(p1〜10) | 株式会社エーアイテイー |
| 2 | 2027年2月期 中間期 決算補足資料(p4〜12) | 株式会社エーアイテイー |
| 3 | 配当のお知らせ | 株式会社エーアイテイー |
| 4 | 有価証券報告書(大株主) | 2026年2月28日時点 |
| 5 | 株価情報・目標株価(みんかぶ様) | 9381 エーアイテイー |
| 6 | 株式指標・配当情報・配当履歴・EPS推移(IRBANK様) | 9381 エーアイテイー |
| 7 | 株価情報・テーマ・信用倍率(かぶたん様) | 9381 エーアイテイー |
要確認事項:設立年(資料に記載なし)、期末の権利付最終日(2027/2/24と推定)、投資有価証券の中身。
免責事項
本記事はAI(Claude/Anthropic社)を活用して作成したコンテンツです。情報の正確性・完全性を保証するものではなく、記載内容に誤りが含まれる可能性があります。
本記事は特定の有価証券への投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。株式投資には価格変動リスクがあり、元本が保証されるものではありません。
本記事に記載されている将来予測・試算・適正株価に関する記述は、あくまで参考情報であり、実際の将来の業績・株価・配当を保証するものではありません。
本記事で参照しているみんかぶ様・IRBANK様・かぶたん様などの第三者提供データについて、当ラボはその正確性・完全性について責任を負いません。最新情報は各社の公式サイトおよび企業のIR情報をご確認ください。
本記事は税務・法務上のアドバイスを提供するものではありません。税金・法律に関するご判断は、税理士・弁護士などの専門家にご相談ください。
情報基準日:2026年10月9日
本記事に登場する「車野蔵人(くるまの くろうど)」は、AIが生成した架空のキャラクターです。実在する人物・アナリストとは一切関係ありません。
© 高配当研究所 ※本記事はAIによる分析を含みます。投資推奨ではありません。








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