今回は、アルバイト・パート求人サイト「バイトル」を運営するディップ(2379)の2027年2月期 第2四半期(中間期)決算について、継続チェックの観点から確認していきます。
所長ダル








① 会社概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | ディップ株式会社(dip Corporation) |
| 証券コード | 2379(東証プライム) |
| 設立 | 1997年3月(説明資料P26) |
| 代表者 | 代表取締役社長 兼 CEO 冨田 英揮 |
| 主な事業 | 人材サービス事業(アルバイト・パート求人サイト「バイトル」、スポットワーク「スポットバイトル」、「バイトルNEXT」「はたらこねっと」「バイトルPRO」、人材紹介「ナースではたらこ」等)/DX事業(中堅・中小企業向けSaaS「コボット」シリーズ)(短信p.2) |
| 売上構成(中間期) | 人材サービス222.7億円(87%)、DX32.8億円(13%)(短信p.18) |
| 時価総額 | 約1,053億円(’26/10/13、株探様) |
| 決算期 | 2月(中間期末8月) |
| 従業員 | 正社員3,155名(2026年4月1日時点/説明資料P26) |
| 筆頭株主 | オーセンティシティ株式会社 37.44%(CEOの資産管理会社/有報 大株主の状況) |
| 現在株価 | 1,751円(’26/10/13終値、決算発表前)/PTS 1,695円(同日16:00、▲3.2%)(株探様) |
出典:決算短信、決算説明資料、有価証券報告書、株探様






② 主要財務指標
中間期(累計)実績
| 指標 | 2026年2月期 中間 | 2027年2月期 中間 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 28,850百万円 | 25,550百万円 | ▲11.4% |
| 営業利益 | 5,441百万円 | 56百万円 | ▲99.0% |
| 経常利益 | 5,397百万円 | 3百万円 | ▲99.9% |
| 親会社株主に帰属する中間純利益 | 3,715百万円 | ▲578百万円 | 赤字転落 |
| EPS | 71.01円 | ▲11.06円 | - |
| 営業利益率 | 18.9% | 0.2% | ▲18.7pt |
出典:決算短信p.1、p.7
第2四半期単独(3か月)
| 指標 | 26期2Q | 27期1Q | 27期2Q |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 13,063百万円 | 13,719百万円 | 11,830百万円(YoY▲9.4%) |
| 営業利益 | 2,064百万円 | 817百万円 | ▲761百万円(営業赤字) |
| 純利益 | 1,420百万円 | 623百万円 | ▲1,202百万円 |
出典:決算説明資料P3、P29
財政状態・その他
| 指標 | 数値 | 出典 |
|---|---|---|
| 総資産 | 45,379百万円(前期末比▲4,575百万円) | 短信p.1、p.5 |
| 自己資本比率 | 74.3%(前期末73.7%) | 短信p.1 |
| BPS | 644.2円(当研究所試算)/IRBANK様 666.21円(前期末) | 短信p.1 |
| ROE | 前期実績16.26%(IRBANK様)→ 今期予想ベース 約▲8%〜+2%(当研究所試算:純利益予想▲27〜+7億円÷平均自己資本約330〜345億円) | 短信p.1 |
| 現金及び預金 | 13,860百万円(前期末17,739百万円、▲3,878百万円) | 短信p.5 |
| 有利子負債 | 930百万円(1年内返済333百万円+長期597百万円) | 短信p.5 |
| 営業CF(中間) | 1,870百万円(前年同期4,808百万円、▲61.1%) | 短信p.9 |
| 配当金支払額(中間) | 2,605百万円(前期期末配当48円分) | 短信p.10 |
| 年間配当 | 97円(中間48円確定、期末49円予想) | 短信p.1、配当に関するお知らせ |
| 中間配当総額 | 2,609百万円(効力発生日2026年11月16日) | 配当に関するお知らせ |
| 年間配当総額(概算) | 約5,272百万円(中間2,609+期末約2,663、当研究所試算) | 配当に関するお知らせ |
| 配当性向 | 前期実績83.5%(95円÷113.81円)/今期予想 EPS上限13.4円ベースで約724%、下限(▲51.6円)では算出不能 | 短信p.1、IRBANK様 |
| 配当利回り | 5.54%(1,751円基準)/PTS1,695円基準では5.72% | 株探様 |
通期業績予想の修正
| 項目 | 前回予想(2026/4/14) | 今回修正予想 | 前期実績 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 53,500〜57,600百万円 | 49,000〜53,000百万円 | 54,852百万円 |
| 営業利益 | 5,000〜10,000百万円 | ▲2,500〜2,500百万円 | 9,112百万円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 2,900〜6,400百万円 | ▲2,700〜700百万円 | 5,956百万円 |
| EPS | - | ▲51.6円〜13.4円 | 113.81円 |
出典:通期業績予想の修正に関するお知らせ、決算短信p.4
修正理由(会社開示の要旨):5月以降の広告投資強化で応募数増・契約社数のプラス転換など改善の兆しはあるものの、市場動向に伴う契約単価の低下と代理店事業の売上鈍化で売上回復が期初想定より遅れていること、競争力強化に向けて積極的な広告投資を継続することから下方修正。会社は「今期の戦略的投資でシェアを拡大し、来期の売上・利益を成長軌道に戻す」としています。






③ 継続チェックメモ項目評価
凡例:○=基準クリア/△=一部未達・要観察/×=基準未達/─=確認不能
毎回チェックする基本項目
| チェック項目 | 前回実績(1Q) | 判定基準 | 今回実績(中間) | 判定 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 137億19百万円(▲13.1%) | 中間累計で通期予想(535〜576億円)の45〜50% | 255億50百万円(▲11.4%)。旧予想比44〜48%、新予想(490〜530億円)比48〜52% | △ |
| 営業利益 | 8億17百万円(▲75.8%) | 中間累計で20〜40億円 | 56百万円(2Q単独▲7億61百万円) | × |
| 営業利益率 | 約6.0% | 中間期で10%台へ回復 | 0.2% | × |
| 純利益/EPS | 6億23百万円/11.91円 | 中間EPSが22円台以上 | ▲5億78百万円/▲11.06円 | × |
| 営業CF | 16億56百万円 | 中間配当総額(概算25億円)を上回るか | 18億70百万円<中間配当総額26億09百万円 | × |
| 年間配当予想 | 97円 | 中間48円実施・予想修正有無 | 中間48円決議、年97円据え置き | ○ |
売上は修正後予想に対しては概ね半分の進捗ですが、これは予想そのものを引き下げた結果であり、元の基準(旧予想比45〜50%)では下限をわずかに割り込んでいるため△としました。
利益面は全項目が基準未達です。2Q単独では営業赤字(▲7.6億円)に転落しました。新卒532名の入社(人件費率+6.1pt)と広告投資強化(広告宣伝費率+10.7pt)が主因と会社は説明しています(説明資料P6)。
中間純損失には、税金費用の重さ(税前利益2.6億円に対し法人税等8.4億円、うち法人税等調整額6.8億円)も影響しています(短信p.7)。繰延税金資産の取崩しの可能性がありますが、短信上で理由の説明は確認できませんでした。一方、特別利益として新株予約権戻入益2.9億円(一過性)が計上されており、これがなければ赤字幅はさらに大きかったと考えられます(短信p.7)。






売上は△にとどまったものの、営業利益・営業利益率・純利益・営業CFの4項目が×となりました。年97円の配当予想の据え置きのみが○です。
注意点①:ソリューション体制移行の影響解消・本業の収益力回復
| チェック項目 | 今回実績 | 判定 |
|---|---|---|
| メディアサービス売上高の前年比は1Q(▲13.5%)から改善しているか | 2Q単独▲11.3%(2.2pt改善)(説明資料P7、P36) | △ |
| 契約社数(1Q▲4.5%)・単価(1Q▲9.6%)は下げ止まっているか | 契約社数+4.0%にプラス転換(14,801社)/単価▲14.8%に悪化(219千円)(説明資料P7) | △(社数○・単価×) |
| 中間累計営業利益は20〜40億円に達しているか | 0.56億円 | × |
「6月から改善基調」という前回の同社コメントは、契約社数のプラス転換という形では裏付けられました。中小口の顧客獲得が進んだと会社は説明しています。しかし、その分、大口企業・人材企業を中心に単価が低下し、売上の回復は限定的でした。「数は戻ったが、単価で失った」構図と考えられます。
市場(新規求人倍率・一般パートタイム)との差は、1Q(市場▲6.9% vs 同社▲13.5%、差6.6pt)から2Q(市場▲6.8% vs 同社▲11.3%、差4.5pt)へと縮小しましたが、依然として市場を下回っています(説明資料P5)。
また、新たに「代理店事業の売上鈍化」が減収要因として明記されました(短信p.2、p.4)。前回メモにはなかった論点です。エージェント(人材紹介)サービスも2Q単独▲16.1%と減収が続いています(説明資料P36)。






契約社数のプラス転換と市場との差の縮小は前進ですが、単価の悪化と営業利益の大幅未達により、項目全体としては×判定です。
注意点②:CPCハイブリッド戦略の下期導入影響
| チェック項目 | 今回実績 | 判定 |
|---|---|---|
| CPC課金型の導入時期・規模に変更はないか | 説明資料では「(ご参考)掲載課金とCPCハイブリッド戦略」として仕組みの説明にとどまり、導入時期の明記は確認できず(説明資料P12) | ─(偶発的)→暫定△ |
| 掲載案件数は増加基調を維持しているか(1Q時点YoY+18%) | バイトル月次掲載案件数YoY+21%(2026年8月)。製造・建設領域は約2倍(8月198%)(説明資料P10、P12) | ○ |
| CPC導入に伴う一時影響額(▲5〜45億円)の見積りに変更はないか | 今回資料では「先行投資の営業利益への影響額▲50億円(スポットバイトル18・新卒採用10・その他22)」と表示され、CPC一時影響の個別記載は確認できず(説明資料P21) | ─(偶発的)→暫定△ |
| 広告宣伝費の対売上高比率は低下傾向に転じているか | 広告宣伝費・販売促進費率:1Q 27.9%→2Q 32.6%(前年同期21.9%から+10.7pt)。通期予想では広告宣伝費等154〜164億円(期初予想124億円から30〜40億円増額)(説明資料P6、P21、P29) | × |
掲載案件数の伸びは堅調で、CPC戦略の前提である「案件数増→SEO向上→ユーザー増」の入口は機能していると考えられます。ただし会社は、広告投資を「さらに積み増す」方向へ舵を切りました。「広告宣伝費ゼロプロジェクト」(SNS動画の自社制作、累計再生6,700万回)を進めつつ、足元では広告費を増やすという二正面の状態です(説明資料P17)。
通期の営業利益レンジ幅は前回(50〜100億円)・今回(▲25〜25億円)ともに50億円で変わっておらず、CPC導入に伴う不確実性がレンジ内に引き続き織り込まれている可能性がありますが、資料上は確認できませんでした。次回(3Q)で導入有無を確認する必要があります。






掲載案件数の増加は○ですが、広告費率は低下どころか上昇しており×です。CPCの導入時期・影響額は資料上で確認できず、次回3Qでの確認が必要です。
注意点③:配当の原資(中間期CF計算書の確認)
| チェック項目 | 今回実績 | 判定 |
|---|---|---|
| 中間連結CF計算書は開示されているか(最初に確認) | 開示あり(短信p.9〜10) | ○ |
| 中間営業CFは中間配当総額(概算25億円)を上回っているか | 営業CF18億70百万円<中間配当総額26億09百万円(差▲7.4億円)/中間期の配当金支払額26億05百万円も下回る | × |
| 1Q営業CF(16億56百万円)の減少傾向は中間期も継続しているか | 中間18億70百万円→2Q単独は約2億14百万円(中間−1Q、当研究所試算)。前年同期比▲61.1% | × |
年2回しかない配当原資の検証機会で、営業CFが配当を賄えていないことが確認されました。フリーCF(営業CF−有形・無形固定資産取得)は▲3億19百万円(18.70−3.08−18.82億円)とマイナスです(短信p.9)。
現金及び預金は前期末比で38億78百万円減少しました。一方、長期借入れ10億円を実行しており、借入を行いつつ配当を支払っている状態です(短信p.10)。投資CFがプラス(38億円)なのは定期預金の払戻し83億円によるもので、事業から資金が生まれたわけではない点に注意が必要です。






CF計算書の開示で検証は完了し、結果は営業CFが中間配当総額を7.4億円下回る×でした。配当原資は「稼いだお金」ではなく「過去の蓄え」に移っています。
引き続き良好なら安心できる項目
| 項目 | 前回(1Q末) | 今回(中間期末) | 維持ライン | 判定 |
|---|---|---|---|---|
| 自己資本比率 | 72.7% | 74.3% | 70%以上 | ○(ただし総資産縮小による上昇であり、自己資本自体は▲31億円) |
| 有利子負債 | 5億円 | 9.3億円(総資産比2.0%) | 総資産比5%以内 | ○(増加傾向には注意) |
| 累進配当方針 | 維持 | 維持(配当開示で「原則、前期配当額を下限とし、配当性向50%を目安」と再確認) | 撤回・修正なし | ○ |
株価・バリュエーション
| チェック項目 | 前回(2026/7/10) | 今回(2026/10/13) | 変化のポイント |
|---|---|---|---|
| 株価 | 1,772〜1,869円 | 1,751円(PTS 1,695円) | 前回レンジ下限を割り込み、決算後PTSでさらに下落 |
| PER | 15.56〜16.41倍 | 実績15.38倍(みんかぶ様、調整後)/今期予想ベースは算出不能(株探様「─」) | 予想EPSの中央値が赤字(株探様:▲19.1円)のためPERが機能しない |
| PBR | 2.81〜2.89倍 | 2.72倍(株探様)/2.72倍(当研究所試算、BPS644.2円) | 低下 |
| 配当利回り | 5.19〜5.47% | 5.54%(PTS基準5.72%) | 妙味は数字上むしろ上昇 |
| みんかぶ様目標株価 | 2,020円 | 1,970円(▲50円、更新日は画面上で特定できず) | - |
| 初回試算との乖離 | 合理的レンジ(約1,600〜1,800円)の上限付近 | レンジ中央〜上寄り | 「保守的シナリオ(約1,792円)」近辺 |
- PER・PBRの初回レンジ(1,600〜1,800円):○(株価は範囲内)
- 目標株価の更新:△(2,020円→1,970円に引き下げ、更新日確認できず=偶発的─)
- シナリオ位置:前回の保守的シナリオ(約1,792円)に最も近い
- 配当利回り5%前後:○
信用需給(株探様)
| 日付 | 売り残 | 買い残 | 信用倍率 |
|---|---|---|---|
| 9/11 | 94.4千株 | 236.6千株 | 2.51倍 |
| 9/18 | 93.3千株 | 219.2千株 | 2.35倍 |
| 9/25 | 108.8千株 | 220.0千株 | 2.02倍 |
| 10/02 | 110.1千株 | 232.1千株 | 2.11倍 |
- 信用倍率の低下:○(2.51→2.11倍)
- 買い残の発行済株式比:0.39%(2%を大きく下回る)○
- 買い残と出来高:買い残23.2万株<10/13出来高64.8万株 ○
- 株価急騰後の買い残急増:該当なし ○






銘柄固有の注目ポイント
| 項目 | 今回 | 判定 |
|---|---|---|
| 市場との成長率ギャップ縮小 | 6.6pt→4.5pt | ○(縮小) |
| 競合との単価競争は緩和しているか | 単価▲14.8%と悪化。ただしMAUは広告投資で競合を再び上回る水準へ(説明資料P4) | × |
| スポットバイトル等の先行投資規模 | 今回資料では先行投資総額▲50億円(うちスポットバイトル18億円)。前回メモの「▲55億円」とは定義が異なる可能性あり | △(要定義確認) |
即座に見直しが必要なシグナル
| シグナル | 今回 |
|---|---|
| 通期業績予想の再度下方修正 | 点灯(売上490〜530億円、営業利益▲25〜25億円へ) |
| 自己資本比率65%割れ | 非該当(74.3%) |
| 契約社数の前年比▲10%超 | 非該当(+4.0%) |
| 中間配当48円の減額・見送り | 非該当(48円決議) |
| 中間営業CFのマイナス転落、または中間配当総額を大きく下回る | 一部点灯(プラスだが中間配当総額を7.4億円下回る) |
| 広告宣伝費率40%超 | 非該当(2Q 32.6%)※基準値の再設定が必要 |
財務の安全性(自己資本比率74.3%、有利子負債は総資産比2.0%)と累進配当方針は維持されています。一方、即座に見直しが必要なシグナルのうち「通期業績予想の再度下方修正」が点灯し、「中間営業CF」が一部点灯しました。
④ 配当継続性スコア(5項目評価)
| 評価項目 | 評価 | 前回→今回 | 解説 |
|---|---|---|---|
| 配当の中身 | ○ | ○→○ | 全額普通配当。記念配当なし。中間48円を決議し、年97円(前期比+2円)を据え置き。2018年2月期以降、前期の年間配当額を下回った年はない(グラフ掲載範囲/説明資料P23) |
| 本業の稼ぐ力 | × | ×→× | 中間営業利益率0.2%、2Q単独は営業赤字。通期予想は営業赤字の可能性を含むレンジ |
| 財務の健全性 | ○ | ○→○ | 自己資本比率74.3%、有利子負債は総資産比2.0%。ただし現預金は半年で約39億円減少、借入も増加 |
| 配当の原資 | × | (中間で検証予定)→× | 中間営業CF18.7億円<中間配当総額26.1億円。FCFマイナス。通期純利益予想(▲27〜+7億円)に対し年間配当総額は約52.7億円 |
| 経営方針の透明性 | △ | ○→△ | 配当方針・修正理由は明確に開示。一方、営業利益予想のレンジ幅が50億円と広く予見性が低い。CPC導入時期が明記されず、配当性向が大幅に100%を超える中で「株主還元を強化」との表現(説明資料P23)も、方針(配当性向50%目安)との整合の説明は確認できず |
B-→C+(1ノッチ格下げ)
今回は中間期で5項目すべてを実体で確認できた回です(CF計算書あり=構造的─なし)。格下げは「実体を伴う△×が確認された時点で実施」するルールに基づきます。新たに「配当の原資」が×、「経営方針の透明性」が△となり、×2・△1となりました。
数値だけを見ればC相当(2ノッチ格下げ)も視野に入る内容と考えられます。それでもC+にとどめたのは、①自己資本337億円・自己資本比率74.3%という厚い財務余力があり、今期の年97円配当は財務面からは十分に支払い可能と考えられること、②中間配当48円は既に決議済みで、同日に期末49円・累進配当方針も再確認されたこと、の2点からです。
ただし今期の配当は「稼いだお金」ではなく「過去の蓄え」から支払われる構造になっており、これは配当の持続性という観点では明確な後退です。
- 期末配当49円の減額、または累進配当方針の修正 → C以下
- 2028年2月期の会社予想で、EPSが年間配当(97円以上)を2期連続で大きく下回る見通し(例:配当性向200%超)となった場合 → C
- 通期営業CFが年間配当総額の半分(約26億円)を下回る場合 → C
- 通期営業CFが年間配当総額(約52.7億円)を上回ること
- かつ2028年2月期の会社予想EPSが97円以上(配当性向100%以下)であること
- 補助条件:メディアサービス単価の前年比マイナス幅が▲5%以内に縮小
クリックして評価ランクの説明を見る
S:非常に優れている/A:優れている/A-:Aの要件を満たすがBに近い注意点がある/B+:Bの要件を満たしAに近い水準にある/B:良好/B-:Bの要件を満たすがCに近い注意点がある/C+:Cの要件を満たしBに近い水準にある/C:やや懸念がある/C-:Cの要件を満たすがDに近い注意点がある/D:懸念が大きい/E:重大な懸念がある
※評価体系をS/A/A-/B+/B/B-/C+/C/C-/D/Eの11段階に変更しました。旧5段階(S/A/B/C/D)のA・B・C・Dの間にそれぞれ「+(プラス)-(マイナス)」ランクを新設しています。これは、同一ランク内でも「条件が揃えば上のランクに相当する」銘柄と「下のランクに近い懸念がある」銘柄を区別するためです。たとえばB-は「Bの要件は満たすが、Cに近い注意点を抱えている」状態を示します。






⑤ 適正株価試算(普通配当逆算法)
前提:今期赤字の可能性を踏まえ、前回より想定利回り(投資家の要求利回り)を引き上げて試算しています。
シナリオ別試算
| シナリオ | 想定配当額 | 想定利回り | 適正株価 | 前提 |
|---|---|---|---|---|
| 強気 | 99円 | 4.5% | 約2,200円 | 会社の「来期、売上・利益を成長軌道に戻す」が実現し、28期に累進配当として+2円増配。単価回復とCPC効果でEPSが100円前後へ回復 |
| 中立 | 97円 | 5.0% | 約1,940円 | 会社の今期予想配当をそのまま使用。業績の底入れは確認されるが、市場は回復を完全には織り込まない |
| 保守的 | 97円 | 5.5% | 約1,764円 | 増配なし・現状維持。赤字配当が続くリスクを利回りで上乗せ |
| 弱気 | 30円 | 5.0% | 約600円 | 累進配当を撤回し、配当性向50%を来期の回復途上EPS(仮に60円=前期EPS113.81円の約半分)に適用 |
弱気シナリオ:「方針を曲げざるを得ない前提条件」
- 2028年2月期も赤字または低収益(EPS50円以下)の予想となり、2期連続で配当が利益を大幅に上回る見通しになる
- 現預金がマクシマムキャッシュ(同社定義:3か月分の支払い+税金+配当。2025年2月期は170億円)を大きく下回り、事業運営資金を圧迫する水準に低下する(説明資料P24)
- 借入による配当継続を同社が選択しない場合
- (参考:極端ケース)今期予想EPS上限13.4円×配当性向50%=6.7円とした場合、利回り5%で約134円
BPS×適正PBR倍率(2点セット確認)
BPS:644.2円(当研究所試算)
| PBR | 株価 | 考え方 |
|---|---|---|
| 2.0倍 | 約1,288円 | 今期ROEがほぼゼロ〜マイナスの状態を重視 |
| 2.5倍 | 約1,611円 | 過去の高ROE(15〜25%)への回復を一部織り込む |
| 3.0倍 | 約1,933円 | 過去2年平均3.50倍(みんかぶ様)からディスカウント |
※同業種平均PBRは1.28倍(みんかぶ様 相対比較)
2点セットの所見:配当逆算法では中立1,940円・保守的1,764円と現在株価(1,751円)を上回りますが、BPS法では2.5倍でも約1,611円と現在株価を下回ります。今の株価は「97円配当が維持される」ことにほぼ全面的に支えられていると考えられ、配当方針に変更があった場合の下値余地は大きい可能性があります。






対談:中間決算から見えた5つの論点
テーマ①:営業利益56百万円で年97円配当――配当性向700%超を支える”貯金”の正体
























テーマ②:契約社数はプラス転換、単価は▲14.8%――「数で取り返し、単価で失う」構図


















テーマ③:広告で取り戻したMAU――「広告宣伝費ゼロプロジェクト」と広告費増額は両立するのか


















テーマ④:創業者が37%を握る高配当株――累進配当は誰のためのコミットか


















テーマ⑤:「来期、成長軌道に戻す」をどう検証するか――2027年4月の通期決算で見るべき3つの数字


















予備テーマ①:アナリスト予想1,640円 vs 理論株価2,133円






予備テーマ②:借入10億円と配当






予備テーマ③:スポットワーク業界の未払い賃金問題






全シナリオが崩れる条件
- 期末配当49円の減額、または累進配当方針(前期配当額を下限)の撤回:本銘柄の株価は配当利回りに強く依存しているため、撤回時は配当逆算法の前提がすべて崩れると考えられます
- 2028年2月期の会社予想も赤字・低収益:「来期成長軌道に戻す」というコミットが崩れ、2期連続の赤字配当が確定的になる場合
- 広告投資を絞った途端にMAU・応募数が再び失速:広告依存からの脱却ができないことが判明し、構造的な収益力低下と判断される場合
- 現預金の急減(例:100億円割れ)や借入の継続的拡大:配当原資の枯渇が視野に入る場合
- 大口・人材企業向け単価の下落が止まらず、契約社数の増加でも減収が続く場合
結論
- みんかぶ様目標株価1,970円(前回2,020円から引き下げ)→ 現在株価比+12.5%
- みんかぶ様理論株価2,133円(10/09、「割安」)→ +21.8%
- 証券アナリスト予想1,640円(10/13、6名:強気0・買い0・中立4・売り2・強売0、「中立」)→ ▲6.3%
目標株価・理論株価は現在株価を上回る一方、アナリスト予想は下回り、評価が割れています。個人投資家予想は更新が約6か月(2026年4月17日)止まっており、数値は採用しません。
配当利回り5.54%(PTS基準5.72%)は数字上は高水準です。ただし予想PERは算出不能、PBR2.72倍は同業平均(1.28倍)の2倍強です。配当逆算法(保守的1,764円)とほぼ同水準であり、「配当維持・成長なし」を織り込んだ価格と考えられ、割安とは言い切れない水準と考えられます。
今期の97円は財務余力から支払われる可能性が高い一方、配当の原資は「利益」から「蓄え」に移っています。判断のタイミングは2027年4月の通期決算(来期予想・通期営業CF)です。それまでは「新規の買い増しは慎重に、保有継続なら来期予想を確認」というスタンスが考えられます。スコアはB-→C+に格下げですが、業績や財務の崩壊ではなく「配当の原資が利益で賄えなくなった」ことによる格下げです。
- 契約社数がプラス転換(+4.0%)
- バイトルMAUが競合を再び上回る水準へ回復
- 掲載案件数YoY+21%、製造・建設領域は約2倍
- DX事業が2Q単独で増収転換(+0.5%)
- バイトルトーク:契約社数約6,700社・ユーザー約22.5万人と拡大(説明資料P14)
- 新卒採用数の減少(532名→298名内定)で来期の人件費増は鈍化する可能性
まとめ


















免責事項
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情報基準日:2026年10月13日
本記事に登場する「車野蔵人(くるまの くろうど)」は、AIが生成した架空のキャラクターです。実在する人物・アナリストとは一切関係ありません。
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